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ホンダ バモス ホンダ最後の軽1BOX乗用ワゴン

既に2021年のアクティトラック廃止で、4輪車市場へ参入以来作り続けてきた後輪駆動ベースの軽商用車市場から撤退を決めているホンダですが、それに先立ちベースの軽1BOX商用車アクティバンとともに生産・販売を終了した軽1BOX乗用ワゴンが、バモスでした。軽1BOX市場の縮小とともに消えゆくジャンルであることを象徴するように19年近くモデルチェンジなしで販売され続けた、ロングセラーモデルでもあります。

各代の概要や時代背景

バモス前史・バモスホンダからストリートまで、軽の遊び車に試行錯誤したホンダ

商用車やオフロード車、小型トラックを乗用車のごとくオシャレに乗りこなすRVブームは1970年代末から始まり、次第にセダンなど旧来の主力車種を駆逐しつつ1990年代半ばにその絶頂期を迎え、その後2020年現在まで続くSUVブームやミニバンブーム、トールワゴンブームへとつながります。

しかし、それ以前から海外(特に北米)で流行っていたVW・ビートルをベースとしたデューンバギーや、ミニ・モークのようなビーチバギー的な車が日本でも需要がないかと模索する動きが国産車メーカーにもあり、いすゞ・ユニキャブ(1967年)やダイハツ・フェローバギィ(1970年)、そしてホンダからも1970年にバモスホンダが発売されました。

これらに共通するのは既存の乗用車やその商用モデルの頑丈かつ信頼性の高いエンジンや足回りを使い、ジープやバギーのようなオープンボディに幌をかぶせる程度の開放感の高さで積極的にレジャー用途の需要へ応えようとしたものでしたが、いざ作ってみたところで当時の日本のユーザーには「自然がいっぱいの場所で存分にレジャーを楽しむための解放感」という意識がなく、自動車メーカー側も車を発売したところでさしたる提案もできなかった、というのが実状。

それゆえ発売された3車はいずれも限定的な販売、あるいは販売不振で短期間の販売に終わり、まだ乗用車へ4WDがほとんど設定されていない時代なこともあって、後のRVブームで顧みられることもなく、後世になって時々思い出される程度のカルトカー扱いで終わりました。

バモスホンダもその1台で、軽トラックとして実用的に使うには奇抜すぎるデザイン、乗用車としては快適装備皆無でドアすらない不便さから全く売れず、ホンダが自動車市場で生き残るべく社運をかけた初代シビックに生産を注力するため軽トラックTN360を除く全車の生産ラインをシビックに振り替えたタイミングで、1973年に生産終了してしまいます。

その後1980年代に入り、シビックや派生車種のヒットで余裕の出てきたホンダが再び軽乗用車市場へ参入しようとしたことや、RVブームへ対応できる車がほかになかったという事情もあり、TNの後継として1977年に登場した軽トラック「アクティ」に設定されたホンダ初の軽1BOX商用車「アクティバン」をベースに、豪華上級仕様として「ストリート」が1981年に登場。

当初はアクティバンに快適装備を加えた程度で、次第に内外装を乗用車チックに整えていき、シートアレンジなどパッケージングも整えていきましたが、2代約18年に渡って販売されている過程でついに最後まで5ナンバーの乗用登録仕様は出現しませんでした。

1998年9月にストリートが生産終了、翌月には現在まで続く軽自動車新規格がスタートし、そこでようやくアクティバンの5ナンバー乗用登録版、本格的な軽1BOXバン「バモス」が誕生したのです。

ホンダ最後の軽1BOXワゴン、HM1 / HM2(1999-2018)

ホンダ・バモスは1999年6月に発売。同時デビューとなった3代目アクティバンをベースにフロントメッキグリルや専用フロントバンパー、ボディ同色ドアミラーなどを持ち、ボディ上部左右端にテールランプユニットを配するなどリアは専用デザインで、アクティバンとの違いを強調。

木目調パネルやシート表皮、広い後席スペース、デュアルエアバッグやロードリミッター&プリテンショナー付きシートベルトなど安全装備の充実でもアクティバンとの差別化を図っており、ローダウン仕様なども設定してはいました。

しかし、大型メッキグリルの採用などミニバンやSUVで流行したデザインのテコ入れは結局最後まで行われておらず、フロアシフトのため左右ウォークスルーができないなど、ライバル車と比べれば「商用1BOX車の乗用登録仕様」に終始しています。

エンジンは656ccのE07Zで自然吸気仕様とターボ仕様があり、駆動方式はアンダーフロア形式のMRと4WDの2種類で、4WDターボについては先行して1998年10月に発売されていた軽クロスオーバーSUV、ホンダ・Zと同様のメカニズムで、2WD車や自然吸気エンジンモデル、MT車も設定していたのがZとの違いですが、4WD車は当初5速MTのみで4WDへの4速AT車の追加は少し遅れて2002年2月、ターボ車の設定と同時でした。

ただし4速ATは自然吸気エンジンの4WD車、ターボのMR / 4WD車のみで、自然吸気エンジンのMR(2WD)車は最後までATが3速でのみで、5速MTは自然吸気エンジンのみ選択可能。
グレード構成は当初標準仕様の「M」と装備充実仕様「L」で2002年2月に「ターボ」を追加し、2005年12月にターボも「Mターボ」と「Lターボ」に分かれ、それぞれのグレードへ時期によって「ローダウン」「スタイリッシュパッケージ」などサブグレードや特別仕様車が設定されています。

2012年6月以降はグレードが整理されて「G」1種類のみとなりターボ車は廃止、5MTのMR車、3ATのMR車、5MTの4WD車、4ATの4WD車4種類に集約され、ライバル車のようにモデルチェンジされないまま2018年5月まで細々と販売されました。

(N-BOXベースで1BOX車ではない)N-VANという後継車を得て2018年7月まで販売されたアクティバンと異なり、直接的な後継車はありませんが、あえていえばN-BOXのような軽スーパーハイトワゴンが後継車といえるかもしれません。

代表スペックと中古車相場

ホンダ HM2 バモス ターボ 2000年式
全長×全幅×全高(mm):3,395×1,475×1,775
ホイールベース(mm):2,420
車重(kg):1,050
エンジン:E07Z 水冷直列3気筒SOHC12バルブ ICターボ
排気量:656cc
最高出力:47kw(64ps)/6,000rpm
最大トルク:93N・m(9.5kgm)/3,700rpm
10・15モード燃費:14.0km/L
乗車定員:4人
駆動方式:4WD
ミッション:4AT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)ド・ディオンアクスル
中古車相場:0.1万円~128万円(車両本体価格・2020年1月現在)

各代の新装備

HM1 / HM2

・ターボエンジン
・4速AT
・EBD付ABS
・デュアルエアバッグ
・ロードリミッター&プリテンショナー付きシートベルト
・クラッチスタートシステム(MT車)
・フルフォールダウン機構付きリアシート(2001年9月以降)

リアにリーフスプリングを用いるなど、アクティバンのメカニズムから脱却しきれなかったバモスですが、さすがにエンジンはZ同様に64馬力のSOHC12バルブインタークーラーターボを採用、Z同様に4速ATと組み合わせられました。

その他EBD(電子制御制動力配分装置)付きのABSやデュアルエアバッグ、衝突時に締め込み上院の体を固定するロードリミッター&プリテンショナー付きシートベルトといった安全装備はさすがに充実しており、MT車にはクラッチを踏みながらでないとエンジン始動ができないクラッチスタートシステムも追加されています。

後席は当初背もたれを前に畳んでから、さらに座面を前面へ跳ね上げ荷室を拡大するタイプでしたが、これがユーザーに不評だったため2001年9月の改良で畳んだ後席を足元スペースへ押し込み、完全フラットの広い荷室を作るフルフォールダウン機構付きリアシートへ変更それに伴い後席ヘッドレスト大型化や後席足元スペースも30mm拡大されたのが、モデルライフ中で最も大きな改良だったかもしれません。

派生車

バモスホビオ

バモスはロールーフのみでしたが、ストリートに存在したハイルーフ仕様も望まれたため2003年4月に追加されたのがバモスホビオ。ハイルーフ仕様で車内上下方向のスペースが拡大したほか、それに伴いバックドアも拡張されてテールランプ類はアクティバン同様リアバンパー埋め込みへ変更、バイクのトランポーターとしてなど、高さのかさばる荷物の積載が容易になっています。

その他、フロントマスクはアクティバンともバモスとも異なる、左右が狭い逆台形フロントグリルでバモスホビオの識別は容易であり、乗用登録モデルのみならず商用登録モデルのバモスホビオProが設定されていたのも大きな違いで、バモスともども2018年5月まで販売されていました。

中古車市場での動向

大手中古車情報サイトで検索した、ホンダ・バモスの2020年1月現在における中古車市場での流通台数は857台で、価格帯は0.1~128万円。

新車販売当時の販売台数がライバル車ほどでなかったこともあり、比較的最近まで売っていた車であるにも関わらず流通台数は少なめで価格も控えめ。キャンピングカー仕様やリフトアップ仕様も見かけられないため、高年式の軽1BOXワゴンを手頃な価格で購入したいという場合にはよい選択肢かもしれませんが、自然吸気エンジンの2WD・AT車には最後まで4速ATではなく3速ATが搭載されており、高速長距離巡航向けでないことには注意が必要です。

また、シンプルな造形で手頃な価格ゆえにカスタムベース車としては人気があり、アメリカンミニバン風、昔のシトロエンバン風のカスタマイズが施された中古車もあり、そうしたオリジナリティあるカスタムカーを作りたいというユーザーにはオススメできます。

さらに、後継車のN-VANは1BOX車ではなくN-BOXベースのハイルーフ車のため、絶対的なスペース効率の高い軽1BOX車でホンダ車が欲しい、というユーザーにとって、バモスは貴重な選択肢となる車であり、ホンダが1BOX商用車から撤退したこともあって今後後継車が登場することもありませんから、今後数年先にはレアカーとして希少価値が高まるかもしれません。