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ホンダ シャトル – フィット派生の、今や貴重な5ナンバーステーションワゴン

ホンダ シャトル

かつて日本には5ナンバー(小型車)登録のステーションワゴンが多数あり、1990年代のワゴンブームで一気に数を増やしたこともありましたが、2020年3月現在で残っているのはわずか2車種のみ。1980年に発売したシビックカントリー以来5ナンバーステーションワゴンを作り続けてきたホンダのフィット派生車「シャトル」も生き残りの1台です。ここでは前身の「フィットシャトル」、前々身の「エアウェイブ」と合わせて紹介します。

各代の概要や時代背景

シャトル/フィットシャトル前史:1980年に始まるホンダの5ナンバーステーションワゴン

最初は軽トラ(T360)とオープンスポーツカー(S500)から始まったホンダが最初にステーションワゴン型の車を作ったのは1965年9月に発売された700ccライトバンのL700で、後に800cc化したL800へ発展したものの、まだセダンなど乗用車カテゴリーへの進出準備がなかったホンダはステーションワゴン版を発売することなく、4ナンバー登録の商ライトバンのみで1968年に生産終了します。

その後初代シビック(1972年発売)の成功で乗用車市場へ足場を作ったホンダは1974年にL800から6年ぶりにシビックバンでライトバン市場へも再参入し、2代目シビックバン(1979年発売)の乗用モデルとして1980年1月に同社初のステーションワゴン、「シビックカントリー」を発売しました。

まだステーションワゴンが「ライトバンに毛の生えたような貧乏グルマ」程度の認識だった日本ではともかく、北米で人気の出たシビックカントリーは1983年10月のモデルチェンジで3代目シビックがベースの「シビックシャトル」として再出発、2代続けて長期間販売し、1996年3月に6代目シビックがベースのステーションワゴン「オルティア」としてモデルチェンジします。

1990年代のステーションワゴンブームへ対応して登場したオルティアでしたが、ライトバン仕様の初代「パートナー」が存在したためステーションワゴン専用車としてのアピールができず、他社ライバルのようにスポーツエンジンやターボエンジンを搭載した流行のスポーツワゴン仕様をラインナップしなかったことで販売は低迷、そうこうしているうちにステーションワゴンブーム自体が終わってしまったため、2002年に後継車もなく販売終了しました。

それから一時期、ベースのシビックが大型化したこともあって5ナンバーワゴンをラインナップせず、ライトバンの初代パートナーのみ継続販売していたホンダですが、約3年の空白を経て2005年に再び5ナンバーワゴン市場へ戻ってきます。

初代フィットをベースにスカイルーフで開放感を演出したGJ1/2エアウェイブ(2005-2010)

オルティア販売終了から3年たつ間に登場したホンダの新たなコンパクトカー、初代フィット(2001年発売)が大ヒット作となったため、同車の派生車として2005年4月に発売されたホンダ久々の5ナンバーステーションワゴンがエアウェイブです。

通常の後席下ではなく前席下の車体中央へ薄型燃料タンクを配置し、衝突時の安全性確保と後部床下に収納スペースを作ってラゲッジスペース拡大を両立させた「センタータンクレイアウト」を初代フィットから受け継いだもののデザインはオリジナルで、ホイールベースは100mm延長されて燃料タンクがなくなったことによる低床化とともに、ステーションワゴンとしての使い勝手を大きく向上させています。

エンジンは1.5リッターのSOHCエンジンとCVTの組み合わせのみで、FFと4WDが準備され、グレードは基本的に廉価版「G」と装備充実版「L」の2種類から始まり、2007年6月以降は標準版「M」とスカイルーフ版「SKY」へ変更され、2008年には再び標準版「M」とエアログレード「ST」へスカイルーフをオプション設定する形へ変更。

もうひとつの特徴として、前席の頭上から後席まで大きく広がるガラスルーフ「スカイルーフ」が各グレードへ設定されていましたが、ステーションワゴンとして必須の装備ではなかったことや、人気の「フィット」とあえて別デザインにしてしまったため、やや魅力の薄い印象がありました。

そのためすっかりブームが冷え込んだステーションワゴン市場では販売台数も振るわず、しかも2代目パートナーとして相変わらずライトバン仕様を設定してしまったこともあり、2010年8月にエアウェイブ、2代目パートナーともども販売を終了。ホンダは5ナンバーステーションワゴンをまたもや一時期中断、そして商用ライトバン市場からは完全に撤退してしまったのです。

代表スペックと中古車相場

ホンダ GJ1 エアウェイブ L スカイルーフ 2005年式
全長×全幅×全高(mm):4,350×1,695×1,515
ホイールベース(mm):2,550
車重(kg):1,190
エンジン:L15A 水冷直列4気筒SOHC16バルブ SOHC VTEC
排気量:1,496cc
最高出力:81kw(110ps)/5,800rpm
最大トルク:143N・m(14.6kgm)/4,800rpm
10・15モード燃費:18.0km/L
乗車定員:5人
駆動方式:FF
ミッション:CVT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)車軸式
中古車相場:4.8万円~123万円(車両本体価格・2020年3月現在)

フィット派生車として登場したGG7/8・GP2フィットシャトル(2011-2015)

エアウェイブの販売終了から10ヶ月のブランクを経て、2011年6月に登場したのがフィットシャトルで、2代目フィットをベースに今度はしっかり北米仕様ベースの「フィット顔」として人気のフィット派生車をアピールし、かつての人気車種シビックシャトルのコンセプトを受け継ぐ「シャトル」を車名に追加してのデビューです。

FFと4WDが設定された1.5リッターガソリンエンジン版と、FFのみの1.3リッターハイブリッド版が設定されて、ハイブリッド版「フィットシャトルハイブリッド」はホンダのステーションワゴンで初のハイブリッド車であり、同社初期のハイブリッドシステム「IMA」を搭載していました。

デザイン以外はセンタータンクやスカイルーフなどエアウェイブの特徴を受け継いでいますが、ホイールベースではなくリアオーバーハングの延長でラゲッジスペース長を確保したり、ラゲッジスペースは低床ではなく床下スペースとの二段構造で、ハイブリッドの場合は床下スペースの大部分を犠牲にして走行用バッテリーを搭載しているといった違いがあります。

基本的なグレード構成はガソリンエンジン版が廉価版「15C」と上級版「15X」の2種類で、ハイブリッド版が廉価版「ハイブリッド-C」と標準版「ハイブリッド」、上級版「ハイブリッド・スマートセレクション」および初期に存在した「ハイブリッド・ナビプレミアムセレクション」の4種類で、計6種類に加え、随時特別仕様車などが追加発売されました。

フィットシャトルで画期的だったのは、シビックカントリー以来ずっとホンダの5ナンバーステーションワゴンにつきものだったライトバン仕様が設定されなかったことで、同ジャンルでは初のステーションワゴン専用車となっています。

代表スペックと中古車相場

【ガソリンエンジン版】
ホンダ GG7 フィットシャトル 15X 2011年式
全長×全幅×全高(mm):4,410×1,695×1,540
ホイールベース(mm):2,500
車重(kg):1,150
エンジン:L15A 水冷直列4気筒SOHC16バルブ i-VTEC
排気量:1,496cc
最高出力:88kw(120ps)/6,600rpm
最大トルク:145N・m(14.8kgm)/4,800rpm
JC08モード燃費:18.6km/L
乗車定員:5人
駆動方式:FF
ミッション:CVT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)車軸式
中古車相場:18万円~115万円(車両本体価格・2020年3月現在)

【ハイブリッド版】
ホンダ GP2 フィットシャトルハイブリッド ナビプレミアムセレクション 2011年式
全長×全幅×全高(mm):4,410×1,695×1,540
ホイールベース(mm):2,500
車重(kg):1,210
エンジン:LDA 水冷直列4気筒SOHC16バルブ i-VTEC
排気量:1,339cc
最高出力:65kw(88ps)/5,800rpm
最大トルク:121N・m(12.3kgm)/4,500rpm
モーター:MF6 交流同期電動機
最高出力:10kw(14ps)
最大トルク:78N・m(8.0kgm)
JC08モード燃費:25.0km/L
乗車定員:5人
駆動方式:FF
ミッション:CVT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)車軸式
中古車相場:18万円~136.8万円(車両本体価格・2020年3月現在)

シャトルとして車名独立、貴重な5ナンバーワゴンとなったGK8/9・GP7/8(2015-)

2020年3月現在も販売されている現行モデル、フィットシリーズから車名が独立した「シャトル」は2015年5月のモデルチェンジで登場、今度は3代目フィットがベースとなっており、1.5リッターDOHC i-VTECエンジンや、新たな1.5リッターハイブリッドシステム「i-DCD」といったパワーユニットが3代目フィットと同様のものが搭載されています。

フィットシリーズの1台となった先代からまた一転、ホンダはフィット派生車(他に4ドアセダンの「グレイス」、クロスオーバーSUVの「ヴェゼル」)それぞれに個性を与える方針に転換し、ステーションワゴン版「シャトル」も車名だけでなくデザインが3代目フィットと異なるオリジナルテイストに変更されました。

ただしリアオーバーハングでラゲッジ長を稼ぎ、ラゲッジ床下スペースを縮小してバッテリースペースに充てるなど構造上はフィットシャトルを受け継いでおり、フィットシャトルの正常進化版なのは確かです。

基本的なグレード構成はガソリンエンジン版が「G」のみのモノグレード(単一グレード)で、ハイブリッドが廉価版「ハイブリッド」、標準版「ハイブリッドX」、上級版「ハイブリッドZ」の3種類で、ハイブリッド車中心のラインナップとなっており、2017年9月以降に搭載車が設定された安全運転支援パッケージ「ホンダセンシング」が2018年6月以降は全車標準装備となっているほか、随時特別仕様車が追加販売されています。

2020年2月にベースのフィットが4代目へとモデルチェンジしたため、約2年遅れ程度でモデルチェンジされてきた「シャトル」も、2022年頃には新ハイブリッドシステム「e:HEV」(旧名「i-MMD」)を搭載して次期型へ移行しそうですが、5ナンバーステーションワゴン市場の動向次第では販売継続や廃止もありえるという状況です。

代表スペックと中古車相場

【ガソリンエンジン版】
ホンダ GK8 シャトル G ホンダセンシング 2020年式
全長×全幅×全高(mm):4,440×1,695×1,545
ホイールベース(mm):2,530
車重(kg):1,130
エンジン:L15B 水冷直列4気筒DOHC16バルブ i-VTEC
排気量:1,496cc
最高出力:95kw(129ps)/6,600rpm
最大トルク:153N・m(15.6kgm)/4,600rpm
JC08モード燃費:22.0km/L
乗車定員:5人
駆動方式:FF
ミッション:CVT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)車軸式
中古車相場:75.8万円~179万円(車両本体価格・2020年3月現在)

【ハイブリッド版】
ホンダ GP7 シャトルハイブリッドZ ホンダセンシング 2020年式
全長×全幅×全高(mm):4,440×1,695×1,545
ホイールベース(mm):2,530
車重(kg):1,240
エンジン:LEB 水冷直列4気筒DOHC16バルブ i-VTEC
排気量:1,496cc
最高出力:81kw(110ps)/6,000rpm
最大トルク:134N・m(13.7kgm)/5,000rpm
モーター:H1 交流同期電動機
最高出力:22kw(29.5ps)
最大トルク:160N・m(16.3kgm)
JC08モード燃費:29.8km/L
乗車定員:5人
駆動方式:FF
ミッション:7速DCT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)車軸式
中古車相場:79.9万円~265万円(車両本体価格・2020年3月現在)

各代の新装備

(実質初代)GJ1/2エアウェイブ

・新型1.5リッター直列4気筒SOHC16バルブエンジン「L15A」SOHC VTEC版
・センタータンクレイアウト
・スカイルーフ

基本的にはSOHC VTEC版L15Aエンジンやセンタータンクレイアウトなど、4年早くデビューしたフィットから新装備を受け継いでいるエアウェイブですが、目新しいのは前席の頭上から後席まで、前後1,110mm、左右770mmにわたる大開口ガラスルーフです。

天井のガラス部がこれほど広いと陽光による熱や紫外線による真夏の快適度や衝突安全性能への影響が気になりますが、熱線吸収UVカットガラスとプライバシーガラスの合わせガラスにより紫外線をシャットする上に、3分割電動シェードによりクローズドルーフ状態とすることもできますし、スカイルーフを囲む頑丈なフレームによって50km/h以上の側面衝突でもガラスが割れないほどの安全性能は確保されています。

(実質2代目)GG7/8・GP2フィットシャトル

・1.5リッター直列4気筒SOHC16バルブエンジン「L15A」i-VTEC版
・1.3リッターエンジン&IMAハイブリッドシステム「LDA-MF6」
・床下ラゲッジスペース
・リバーシブルフロアボード(ガソリンエンジン版のみ)

フィットシャトルではガソリンエンジン版のL15Aがi-VTEC版へ刷新されパワーアップしたほか、1.3リッターエンジンへIMAハイブリッドシステムが組み合わせられました。

ホンダ初期の独自ハイブリッドシステム、IMA(インテグレーテッド・モーター・アシスト)は初代インサイトに搭載された初期のものから改良され、VCM(可変シリンダーシステム)によるエンジン全気筒停止と燃料ポンプおよび点火システム全停止により、40~60km/h程度で短距離ならモーター単独によるEV走行も可能となっています。

特徴的な床下ラゲッジスペースには、バッテリーにスペースを食われないガソリンエンジン版で「リバーシブルフロアボード」が装備され、床下スペースに仕切りを設けて床上スペースと有効に使い分けるセパレートモード、背の高い荷物を多く積めるトールモード、26インチ程度の自転車ならタイヤを床下スペースに下ろし、後席を倒せば1台まるまる分解する事なく載せられるフルモードと、多彩なラゲッジアレンジが可能になりました。

(実質3代目)GK8/9・GP7/8シャトル

・1.5リッター直列4気筒DOHC16バルブエンジン「L15B」DOHC i-VTEC版
・1.5リッターエンジン&i-DCDハイブリッドシステム「LEB-H1」
・あんしんパッケージ(安全機能パッケージ)
・ホンダセンシング(安全運転支援システム)

シャトルではガソリンエンジン車のエンジンがSOHCのL15AからDOHCのL15Bへ変更され、新たなハイブリッドシステムi-DCDも1.5リッターエンジンへ強力なH1モーターを組み合わせました。

i-DCDはIMA同様に1モーター式のシステムながら、7速DCT(デュアルクラッチミッション)内部へクラッチつきモーターを内蔵するという仕掛けとなっており、クラッチの接続/切断により、1モーターで「エンジン単体走行+クラッチ接続でモーターアシストまたは発電」「エンジンを切り離し回生ブレーキまたはモーター単体走行(EV走行)」といくつかのモードを使い分けることが可能になっています。

ただし乾式単板クラッチ式のDCTが熱に弱く、初期にリコールが多発した影響もあってか改善版ではエンジンやモーターのクラッチ接続速度が少し緩められたようで、7速DCTの素早い変速と、レスポンスのよいモーターアシストによるスポーティ走行も可能というキャラクターはやや薄まりました。

安全面では初期に松濤被害軽減ブレーキやサイドエアバッグ&サイドカーテンエアバッグをパッケージ化した「あんしんパッケージ」がオプション設定または標準装備されており、2017年9月以降は単眼カメラ+ミリ波レーダーセンサーによる衝突被害軽減ブレーキ、車線中央走行アシストステアリング、前走車との車間を保つアダプティブ・クルーズコントロールなどをセットにした「ホンダセンシング」が搭載されるようになりました。