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ホンダ S660 – よみがえった軽MRスポーツ…ホンダイズムある限りホンダSは不滅?!

S660

まさかもう作らないだろう、それどころかホンダは軽自動車から撤退するのでは?と思われていた時期に、ひそやかに始動していたホンダの新たな軽ミッドシップスポーツ。1990年代に登場して2020年現在でも多くのファンを抱えるビートの生産終了から19年を経て復活した「S660」には熱狂的な注文が殺到し、またもや数多くのファンを生み出す罪な車となりました。この世にホンダイズムが残っている限り、いつかは必ず復活する。それが「ホンダのS」というものかもしれません。

各代の概要や時代背景

ビートから19年ぶりの復活、そして幻のS360に次ぐ新たな軽の「S」、JW5(2015-)

1960年代、通産省からの横槍が入る前に四輪車市場へ進出しようとしていたホンダは軽オープンスポーツカーの「S360」と軽トラックの「T360」を開発、両方とも市販予定でしたが、2台とも軽自動車で参入すると実績のない小型車での参入が認められない可能性を指摘されると、S360を拡大した小型オープンスポーツカー「S500」を急遽開発して発売、後にS600、S800へ発展する「ホンダS」の歴史が始まるとともに、S360は幻の軽スポーツカーとなります。

それから時を経て1991年、ついに軽オープンスポーツ「ビート」を発売。660ccSOHC自然吸気ながら電子制御独立3連スロットル「MTREC」による高回転64馬力エンジンと、十分なボディ剛性を持つ専用モノコックボディによる本格ミッドシップスポーツで、販売そのものは振るわなかったものの、熱狂的なファンを多数生み出しました。

そのビートも1996年で販売を終了、その後2リッターリアルオープンスポーツの「S2000」(1999-2009年)もあったものの、ビートの再来を望む声は絶えず上がり続けます。

しかし、2000年代のホンダは「ライフ」や「バモス」を中心とした軽自動車の販売がライバルに比べ今ひとつ振るわず、軽自動車で唯一、派生したコンパクトカーや輸出、現地生産による海外展開もしていなかったこともあって、軽自動車市場からの撤退が噂されるほどでした。

それでもホンダ軽自動車の復活をかけた「Nコンセプト」シリーズの第1弾、2011年12月に発売されるや大ヒットになるN-BOXの開発が進む中、並行して本田研究所設立50周年企画としてNコンセプトシリーズのパワートレーンを使った軽スポーツカー案が通り、23歳という異例の若さでプロジェクトリーダーに抜擢された楠本 陵と平均年齢30代のスタッフ、それをサポートするベテラン達によって、新スポーツカーの開発がスタートします。

新時代のホンダ軽スポーツは「ビート」の再来であると同時に幻の「S360」の復活でもあり、そしてミッドシップに搭載されるパワートレーンにはN-BOXターボ用のS07Aターボエンジンを搭載。

ビートのように高回転型ではなく低回転トルクが豊富で、安定性を高める電子制御技術も発展しており、ビートよりはるかに速く安全に走れて、フルオープンでこそないもののソフトトップの巻き取りが可能なタルガトップ式オープンの軽スポーツカー「S660」が2015年4月に発売されました。

発表と同時に「ビート」ユーザー(驚くことに、買い替えというより増車するユーザーも多かった)はもとより、軽規格でありながらその時限を超えたコンパクトスポーツを求めるユーザーによってオーダーが殺到。

ホンダ軽自動車の生産を担当する八千代工業(現在生産部門は「ホンダオートボディー」として独立)では専用ラインで生産できる数が限られており、当初納車まで1年近いバックオーダーを抱えます。

さらに並行輸出などでビートを所有している、あるいは知っている海外のホンダファンからも「ぜひとも正規輸出してほしい」という声はありましたが、軽自動車の正規輸出をしていないホンダではかなわぬ話なのが残念でしたが、ともかく国内外からの反響は相当なものだったのです。

エンジンは660ccターボ1種類でミッションは6速MTかCVT、全て後輪駆動で、グレード構成は標準の「β(ベータ)」と上級版「α(アルファ)」、それに2018年7月に追加されたコンプリートモデル「モデューロX」の3種類で、他に「コンセプトエディション」(2015年4月発売時)、「αブルーノエディション」(2017年6月)、「β #コモレビエディション」(2017年11月)、「αトラッドレザーエディション」(2018年12月・2019年10月)といった特別仕様車が販売されています。

代表スペックと中古車相場

ホンダ JW5 S660 モデューロX 2020年式
全長×全幅×全高(mm):3,395×1,475×1,180
ホイールベース(mm):2,285
車重(kg):830
エンジン:S07A 水冷直列3気筒DOHC12バルブ ICターボ
排気量:658cc
最高出力:47kw(64ps)/6,000rpm
最大トルク:104N・m(10.6kgm)/2,600rpm
WLTCモード燃費:20.6km/L(※他グレード参考値)
乗車定員:2人
駆動方式:MR
ミッション:6MT
サスペンション形式:(F・R)ストラット
中古車相場:105.9万円~398万円(車両本体価格・2020年3月現在)

各代の新装備

JW5

・658cc直列3気筒DOHC12バルブエンジン「S07A」インタークーラーターボ版
・6速MT
・7速パドルシフト付きCVT
・シティブレーキアクティブシステム(一部特別仕様車を除きオプション)
・運転席/助手席i-SRSエアバッグシステム
・i-サイドエアバッグシステム
・内圧保持式エアバッグシステム(助手席i-SRSエアバッグのみ)
・VSA(統合安定制御システム)
・エマージェンシーストップシグナル
・ヒルスタートアシスト機能
・シートヒーター(2020年1月以降のα)

S660のパワーユニットはN-BOXターボから流用したS07Aインタークーラーターボ版をミッドシップへ搭載しており、パドルシフトつき7速CVTと組み合わせられるほか、新開発の6速MTも用意されましたが、6速MTはホンダ軽乗用車唯一のMTとして後にN-VANや2代目N-ONE(2020年秋登場予定)にもギア比などを最適化しつつ流用。

安全装備は各種エアバッグに、助手席エアバッグへは通常より長時間内圧を保持できる内圧保持式を世界初採用。その他ABSとトラクションコントロール、横滑り防止装置を統合制御するVSAで走行安定性を高め、急ブレーキ時にはハザードを高速点滅させて後続車に知らせるエマージェンシーストップシグナルも標準装備し、特別仕様車以外はオプションながら、衝突被害軽減ブレーキや誤発進抑制機能をパッケージにした「シティブレーキアクティブシステム」を装備しています。

その他、ヒルスタートアシストやシートヒーターなども装備されるようになり、新時代の「ホンダS」は最新技術が満載です。

派生車

Honda S600 MUGEN RA

ホンダ系のパーツ販売やコンプリートカー開発を得意とする無限(M-TEC)が2016年5月に660台限定で販売したS660コンプリートカー。エンジン性能は変わらないもののドライカーボンフロントグリルやBBSアルミホイール、専用サスペンションやスポーツサイレンサー、赤い本革製専用カラーシートなどで内外装をスペーティに仕上げたモデルで、無限コンプリートカーとはいえ生産そのものは通常のS660と同じラインで行われました。

ホンダアクセス・S660ネオクラシック

S660のイメージを大きく変えるレトロカスタマイズコンセプトカーとして東京オートサロン2016へ出展されて話題を呼び、後に市販化されたホンダアクセスのコンプリートカーで、丸目ヘッドランプやその間を結ぶガーニッシュなどはむしろ昔のN360や現在のN-ONEを思わせる顔つきとなっており、テール形状も通常のS660とは全く異なるなど、S600とは全く別な車のようです。

実際にドア以外の外板は全てオリジナルで、実質的にはS660をベースとしたオリジナル軽スポーツと考えてもいいでしょう。