スバル

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スバル・レヴォーグ – スバリストが愛したステーションワゴンの末裔

少数が生産されたスバルff-1 1300Gバン4WDに続き、初代レオーネバンへ4WDモデルが設定されてから47年、レオーネからレガシィおよびインプレッサとモデルは変わったものの、絶えずに続いてきたスバル4WDステーションワゴンの末裔、レヴォーグ。一時期のブームを過ぎても生き残った数少ないステーションワゴンとして、そして国産最高のスポーツワゴンとして、日本が誇る1台であり続けています。

各代の概要や時代背景

総合解説:スバルff-1 1300Gバン4WDからレヴォーグまで続く、スバル4WDワゴン

1990年代にピークを迎えたRVブーム(RV=レクリエーショナル・ビークル)の中、現在までブームが続くミニバンやSUV、トールワゴンとともに大流行したものの、ほんの数年で再びマイナー車へと退いた、「ステーションワゴン」。

4ドアセダン並の快適性とライトバンなど貨物車並の積載性を併せ持つステーションワゴンは、戦後の国産車でもその黎明期から存在はしていましたが、1980年代末までの日本では「マイカーを持てない庶民は業務用のライトバンを休日にマイカーとして使う」という文化があったこともあり、利便性と快適性を両立しつつも「貧乏くさい車」として敬遠されていました(同じ理由で5ドア車もほとんど売れなかった)。

しかし、1989年に登場したスバルの新型車、初代「レガシィ」にステーションワゴンモデルの「レガシィ・ツーリングワゴン」が設定されると、ライバル車と異なり貨物登録(4ナンバー)のバン仕様が存在しないことや、そのデザイン、快適性、利便性の高さから、当時自動車市場からの撤退が噂されていたほど落ちぶれていたスバルを救う大ヒット作に成長します。

レガシィ・ツーリングワゴンへ引きずられるようにライバル他社もステーションワゴンが売れるようになり、またそれに合わせて豪華仕様モデルが販売されたこともあって、1990年代の日本では一躍、「ステーションワゴンの大ブーム」が起き、スバル自体も新型車「インプレッサ」の5ドアモデルを「インプレッサ・スポーツワゴン」として販売するほどの熱の入れようでした。

さらに、スバルは1960年代に東北電力の依頼で宮城スバルが開発した「スバルff-1 1300Gバン4WD」や、1972年に発売された初代「レオーネ・エステートバン4WD」(※当初乗用登録が認められず、バンとして発売された)以来の実績から、快適性や利便性のみならず、4WDによる悪路走破性にも優れたステーションワゴンを長年作り続けており、レガシィやインプレッサのワゴンはその集大成でもあります。

しかし、ステーションワゴンブームはわずか数年で終焉。スバル以外の他社は(2代目以降のトヨタ・カルディナなど例外を除き)結局ステーションワゴンと同ボディを持つライトバンを併売していたため、「結局は形だけの車が多い」とユーザーがすぐに気づいたことや、ミニバンなら3列目シートを畳めばステーションワゴンのように使えて、必要なら3列目も乗車できるという使い勝手の良さがあったからです。

そんな状況でも、「元祖・ステーションワゴン。特に4WDの大ヒット作」だったレガシィ・ツーリングワゴンはユーザーから「本物」「スバルff-1 1300G4WDバン以来の伝統」と認められて定番作となり、歴代レガシィにはステーションワゴンの設定が続きましたが、スバルは主要市場の北米に合わせ、レガシィをモデルチェンジのたび大型化せざるをえなかったため、5代目レガシィ(2009-2014年)で、そのサイズは日本市場での限界に達してしまいます。

そこで6代目レガシィからはクロスオーバーモデルの「レガシィ・アウトバック」を除くステーションワゴンモデルの日本販売をやめ、一回り小さく日本市場などでも対応可能なステーションワゴンを新たに開発しました。それが「レヴォーグ」です。

かつてのブームが遠い昔になってから、新たに専用車名を持つステーションワゴンを開発するのはスバルくらいになりましたが、それだけ「スバルのステーションワゴン」に期待する市場からの声と、それに対するスバル自身の熱意が大きかった結果といえます。

大きくなりすぎたレガシィ・ツーリングワゴンの後を継いだ初代VM系(2014-)

初代レヴォーグは2014年4月に発売。ステーションワゴンとしての専用車名を持つとはいえ、基本的には4代目インプレッサ(2011-2016年)をベースにした上級車種、少し遅れて2014年8月に発売されたVA型WRX S4およびWRX STIのステーションワゴン版といえる車で、ホイールベースやメカニズム面は基本的に共通。

エンジンは新世代ボクサーエンジン(水平対向エンジン)である直噴ターボのFB16(1.6リッター)およびFA20(2リッター)で、FA20搭載車は歴代スバル・ステーションワゴン最強(※STIモデルを除く)となる300馬力を発揮し、高出力対応CVT(無段変速機)「リニアトロニックCVT」と組み合わせられていました。

FA20+リニアトロニックCVTの組み合わせは4ドアスポーツセダンのWRX S4と同じで、レヴォーグは「WRX S4のステーションワゴン版」といえますが、FA20搭載車は5代目までのレガシィ・ツーリングワゴン後継、FB16搭載車は2代目インプレッサ・スポーツワゴン(2000-2007年)の後継というポジションと考えることもできます。

ボディサイズは、全幅こそ3ナンバー枠になる1,780mmまで拡大したものの、全長は4,690mmに抑えられ、5代目レガシィ・ツーリングワゴンの4,775mmより85mm短く、ホイールベースも100mm短くなったことで、日本のように道が狭く切り返しスペースが短い場所でも取り回しの良さに配慮されているのが、大きな違い。

フロントグリルにその当時からスバルのデザインアイデンティティとなっていた「ヘキサゴングリル」を使い、ヘッドランプも「ホークアイヘッドランプ」を使ったことで、フロント全体のイメージはやはりWRX S4と非常に似ています。

ステーションワゴンのためフロントバルクヘッドから後ろのボディはさすがにかなり印象がことなり、全高はWRX S4より10~25mmほど高く、ガラス部分こそ寝ているものの下半分はほぼ直立したテールゲートで積載性は良好で、かつピアノブラック調のカラーにメッキや金属調アクセントをほどこした内装は、高級感とスポーティな雰囲気がありました。

当初は1.6リッター車3種類(1.6GT・1.6GTアイサイト・1.6GT-Sアイサイト)、2リッター車2種類(2.0GTアイサイト・2.0GT-Sアイサイト)でスタートし、2015年4月に最廉価版「1.6GT」を廃止したことで全車とも安全運転支援システム「アイサイト」搭載車へと進化。2016年7月には最上級グレード2種(1.6STIスポーツアイサイト・2.0STIアイサイト)が追加されています。

当初は純粋に日本市場専用車種でしたが、日本と国情が似ていてステーションワゴン需要も多い欧州市場からの要望で2015年以降は欧州市場でも販売開始。なお、カタログモデル以外の特別仕様車は以下です。

1.6GTアイサイト Sスタイル(2015年1月・同年12月・2016年8月以降カタログモデル化)
1.6GTアイサイト プラウドエディション(2015年6月)
1.6GT-Sアイサイト プラウドエディション(2015年6月)
1.6GTアイサイト スマートエディション(2016年12月・2018年6月)
1.6GTアイサイト Vスポーツ(2019年1月・同年6月以降カタログモデル化)
1.6STIスポーツアイサイト ブレクセレクション(2019年6月)
2.0STIスポーツアイサイト ブレクセレクション(2019年6月)
1.6GT-Sアイサイト アドバンテージライン(2019年8月)

代表スペックと中古車相場

スバル VMG レヴォーグ 2.0STIスポーツアイサイト 2019年式
全長×全幅×全高(mm):4,690×1,780×1,490
ホイールベース(mm):2,650
車重(kg):1,570
エンジン:FA20 水冷水平対向4気筒DOHC16バルブ ICターボ
最高出力:221kw(300ps)
最大トルク:400N・m(40.8kgm)
JC08モード燃費:13.2km/L
乗車定員:5人
駆動方式:4WD
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)ダブルウィッシュボーン
中古車相場:68万~446万円(車両本体価格・2019年11月現在)

各代の新装備

量販車インプレッサ、SUVのフォレスターに次ぐスバルの主力車種であり、スバル・ステーションワゴンの伝統を受け継ぐイメージリーダー的な役割を持つレヴォーグは、その次代のスバル車へ搭載される新装備が、真っ先に搭載される傾向があります。

初代 VM系

・1.6リッター インテリジェントDIT(直噴ターボエンジン)版「FB16」
・2.0リッター ハイパフォーマンスDIT版「FA20」(※レガシィやフォレスターへ搭載済)
・リニアトロニックCVT(※同上)
・安全運転支援システム「アイサイト Ver.3」
・アドバンスドセイフティパッケージ(2015年4月以降メーカーオプション・スマートエディションへ標準装備)
・左右後席シートベルトプリテンショナー(2016年6月以降)
・フロントドアアッパービーム(2016年6月以降)
・ブライトパール内装(2016年6月以降、GT-Sグレード以上へメーカーオプション)
・アイサイト新機能「ツーリングアシスト」(2017年8月以降)

2リッター車のエンジンは既に5代目レガシィ後期や4代目フォレスターに搭載されていたDIT(直噴ターボ)版FA20でしたが、1.6リッター車は新開発でレヴォーグから搭載されたDIT版FB16を搭載。チェーンタイプの金属ベルトを使い、コンパクトながら高出力にも対応した「リニアトロニックCVT」と組み合わせられました。

安全運転支援システム「アイサイト」は、従来のVer.2からモノクロ映像からカラー映像での識別能力向上版ステレオカメラを採用した最新型の「アイサイト Ver.3」を初搭載。高い精度を誇る衝突被害軽減ブレーキのみならず、操舵支援も行う「アクティブレーンキープ」や、「AT誤発進抑制」「ブレーキランプ認識制御」といった新機能も組み込みつつ、全車速追従機能つきクルーズコントロールなども性能向上させています。

安全性向上に定評あるスバルらしく安全性能はさらに進化し、2015年4月には走行中の後側方監視/後退時の左右後方検知機能を持つ「スバルリヤビークルディテクション」、左前方の死角確認用「サイドビューモニター」で360度監視機能を高め、ヘッドランプのハイ/ロー切り替えを自動で行う「ハイビームアシスト」、アイサイトの作動状況を最低限の視線移動で確認可能な「アイサイトアシストモニター」と合わせ、「アドバンスドセイフティパッケージ」としてメーカーオプション化。

さらに衝突時乗員保護性能でも、2016年6月には前面衝突時、乗員のシートベルトを瞬時に巻き取って拘束、ダメージを最低限に抑制する「シートベルトプリテンショナー」を後席左右にも標準装備としたほか、側面衝突対応強化のため、フロントドア内部には「アッパービーム」を追加して補強しました。

「アイサイト」で名声を高めたスバルが現在も運転支援システムの性能で高い評価を受ける一因である、全車速でのアクセル・ブレーキ操作サポートを提供する「アイサイト・ツーリングアシスト」も2017年8月にレヴォーグへ初搭載。同時に「後退時自動ブレーキ」や「フロントビューモニター」、「スマートリヤビューミラー」、「ステアリング連動ヘッドランプ」もこの時に初搭載されています。

他にも2016年6月に上級グレード「GT-S」向けに「ブライトパール内装」をメーカーオプション設定、スポーティで上質な内装の提供を可能にするなど改良が施されていますが、目玉となる進化は常に安全面の向上で行われていたあたりが、スバルらしいところです。

モータースポーツ

スバルのモータースポーツといえばラリー、あるいは2000年代以降盛んに参戦するようになったレースでの活躍が有名ですが、レヴォーグも2016年から2019年シーズンにかけて、欧州仕様のレヴォーグGTでBTCC(英国ツーリングカー選手権)へ参戦していました。

過去にもボルボ850エステートなど、販促活動の一環、あるいは長いルーフを活かした空力面での優位を活かしたステーションワゴンのレース参戦はありましたが、スバルとしてはJTCCに何戦か出場したシムスの初代インプレッサ・スポーツワゴン以来。

空力面はともかく車重やボディ剛性面で不利とされていたレヴォーグですが、チームBMRから参戦した2年目には、アシュリー・サットンがドライバーズタイトルを獲得。4シーズンの参戦でついにマニュファクチャラーズ(メーカー)・タイトル獲得こそならなかったものの、スポーツワゴンとしてレヴォーグがいかに高いパフォーマンスを誇るかを証明してみせたのです。

次期モデル大予想

次期2代目レヴォーグは既に東京モーターショー2019で発表済みで、2020年後半の発売予定までアナウンスされています。まだ半年以上の期間があるため細部は異なる可能性がありますが、現時点でわかっているのは以下の通りです。

・スバルグローバルプラットフォームの強化版を採用。・エンジンは新型の1.8リッター水平対向4気筒直噴ターボエンジンの搭載が確実。・アイサイトは現行のVer.3+ツーリングアシストからVer.4的なものへ進化し、現状で後方および後側方監視に使われているレーダーをフロントにも搭載、従来のステレオカメラに加えレーダーでも監視することでセンサーの精度を増し、限定的ながら手放し運転も可能な「ハイエンドレベル2運転支援」へ進化。
・通常のGPSのみならず、国産準天頂衛星「みちびき」も使い、高精度で自車位置を把握。
・ボディサイズはやや大きくなるが、6代目レガシィ・ツーリングワゴンのように日本での取り回しに不便を感じるレベルではない。

ちなみに1.8リッターターボは従来の2リッターDIT・FA20ターボを置き換えるわけではなく、FB16ターボを置き換えるもののようで、若干のサイズアップに対応しており、あるいはFA20ターボを置き換えるものとしては、2.4リッタークラスの新世代DITが搭載されるのかもしれません。

また、現行XVハイブリッドに搭載されていることから2代目レヴォーグでも確実視されているe-BOXER(2リッターNAのFB20+モーター)ですが、トヨタからTHS-IIハイブリッドシステムの供給を受ける可能性もあることや、e-BOXER自体が1モーター式のマイルドハイブリッド的なもので燃費低減効果なども限定的なことから、e-BOXERが仮に搭載されるとしても一時的なものにとどまる可能性も出てきました。

他にも、アウトバックやXVのようなクロスオーバー的なモデルは追加されないのか、ハイブリッド以外の電動化の対応なども気になりますが、とりあえずスバルとしてはグランドツアラー(GT)的なスポーツワゴンとしてのレヴォーグを印象づけたいようです。

現時点での大予想としては、1.8リッターおよび2.4リッターの水平対向4気筒DIT(直噴ターボ)エンジンと2リッターe-BOXERハイブリッドシステムを搭載し、全車4WD。ボディサイズはやや拡大し360度監視能力を高めたアイサイトver.4を搭載した2代目レヴォーグは、早ければ2020年9月に登場、とさせてください。