ホンダ

複数業者からのしつこい営業電話がない、買取入札

  • メールアドレスだけの匿名登録なので個人情報が守れる
  • あなたの車に複数業者がおよその買取額を提示
  • 一番高い買取額を提示した業者だけに個人情報を送信

ホンダ N-WGN ホンダの新たな軽ベーシックカー、2代目へ

2019年8月に2代目へとモデルチェンジしたN-BOX。初代はホンダ車の中でも爆発的大ヒット車種「N-BOX」の陰に隠れて目立ちませんでしたが、ホンダ軽自動車の上質なベーシッククラスとして重要な存在であり、モデルチェンジにあたってもかつての名車ステップバンを思い出す個性的な外観が与えられました。今後もN-BOXと並びホンダ軽自動車を支える柱となれるかどうか、初代N-WGNがどんな車だったかと、2代目のモデルチェンジ内容、今後の予想を紹介します。

各代の概要や時代背景

総合解説:ホンダの新世代軽自動車「Nシリーズ」の1台として

1970年代、初代シビックへ生産を集中するため軽トラを除く軽自動車生産から一時撤退していたものの、1985年に初代トゥデイで軽乗用車市場へ復帰を果たしたホンダ。1997年に発売した2代目ライフで軽トールワゴン流行の波に乗って以降は比較的順調に市場でのシェアを確保していたものの、2003年にダイハツが初代タントを発売、軽乗用車の流行がさらに全高の高いスーパーハイトワゴンへ移っていく中、ライフやゼストといったホンダ軽乗用車は次第にその存在感を失っていきます。

一時は軽乗用車市場からの再撤退すら噂されたホンダでしたが、これまでの軽乗用車作りを一新するとともに、1960年代に大ヒットとなった軽乗用車「N360」へのブランド原点回帰を狙った新世代軽自動車「Nシリーズ」を開発、2011年12月に第1弾「N-BOX」および「N-BOXカスタム」を発売しました。

流行の軽スーパーハイトワゴンだったN-BOXは発売と同時に大ヒットを記録し、N-BOX+(2012年)、N-BOX/(スラッシュ。2014年)といった派生車を生み出し、同プラットフォームの軽トールワゴン「N-ONE」も2012年11月に発売。その一方で旧来からの主力、ライフも継続販売されていましたが、このライフを置き換える新世代軽ベーシック車として、2013年11月に発売されたのがN-WGNです。

流行の軽スーパーハイトワゴンを追求したN-BOX、逆にN360調の懐古風フロントマスクが特徴的なN-ONEに対し、N-WGNはむしろ奇をてらわぬオーソドックスなデザイン、既に信頼性の確立されたメカニズム、N-BOXとN-ONEの中間的な全高でホンダ軽乗用車の保守的なベーシック路線を担当する車として位置づけられました。

かつて1993年に初代スズキ・ワゴンRが登場した頃には軽ベーシックといえば「スズキ・アルトやダイハツ・ミラのような軽セダン」でしたが、軽スーパーハイトワゴンの登場で軽セダンは「軽コンパクト」となり、軽トールワゴン(ハイトワゴン)が新たな「軽ベーシック」という扱いになったため、N-WGNも軽商用車N-VANを加えたNシリーズ中、もっとも保守的な車種となっています。

ホンダの新たな軽ベーシックカー、初代JH1/2(2013-2019)

1997年の発売以来好評を博した「ライフ」を置き換える新たなベーシックカーとして、2013年11月に発売された初代N-WGN。既に発売されていたN-BOXやN-ONEで実証済みの高効率かつ高い走行性能、快適な居住性、先進的なデザインといった要素を受け継ぎつつ車高は1,655(FF車)~1,675mm(4WD車)に抑え、軽ベーシック車らしくほどほどの中間点を目指しました。

基本ラインナップは通常の「N-WGN」のほか、アグレッシブな内外装を採用した「N-WGNカスタム」の2種類で、グレード構成は通常版/カスタムともに標準的な「G」、安全運転支援装備「あんしんパッケージ」を搭載した「G・Aパッケージ」、ターボ車の「G・ターボパッケージ」の3種類それぞれにFF車と4WD車を設定。

2015年4月にG・Aパッケージは上級装備を備えた「G・Lパッケージ」へと置き換えられたほか、通常版へは2015年7月に装備を厳選した廉価版「C」、2015年11月にブラックインテリアは14インチアルミホイールを備えた「G・スタイリッシュパッケージ」が追加されています。

特別仕様車の設定は以下。なお、「SS」はスズカスペシャル(Suzuka Special)とのこと。

2014年5月

G特別仕様車コンフォートパッケージ(通常版)
・専用インテリア、IR/UVカットガラスなど装備。

2015年7月

G・Lパッケージ/ターボパッケージ特別仕様車SSクールパッケージ(カスタム)
・クロームメッキフロントグリルなどを装備。

2015年12月

G特別仕様車SSコンフォートパッケージ/SSコンフォートLパッケージ(通常版)
・コンフォートパッケージの車内快適性をより向上。

2016年12月

G特別仕様車SSパッケージ(通常版)
・G・Lパッケージへ「あんしんパッケージ」と前席サイドエアバッグ、前後席サイドカーテンエアバッグシステムなどを追加。
G特別仕様車SSパッケージ(カスタム)
・「あんしんパッケージ」などを装備。
G特別仕様車SS2トーンカラースタイルパッケージ/ターボSS2トーンカラースタイルパッケージ(カスタム)
・ルーフ、スポイラー、ドアミラーなどを別色とした2トーンカラースタイルや14インチアルミホイール、本革巻ステアリングホイールなどを装備。

2017年6月

G特別仕様車SSパッケージ/SSコンフォートパッケージ(通常版)
・SSパッケージへインパネガーニッシュや運転席&助手席シートヒーターなどを追加。

2018年7月

G特別仕様車SSパッケージII(通常版)
・SSパッケージへオートレベリング/オートライトコントロール付HIDヘッドライトを追加。
G特別仕様車SSパッケージII/SSブラックスタイルパッケージ/ターボSSブラックスタイルパッケージ(カスタム)
G特別仕様車SS2トーンカラースタイルパッケージII/ターボSS2トーンカラースタイルパッケージII(カスタム)
・「あんしんパッケージ」や「運転席&助手席シートヒーター」などを追加。

代表スペックと中古車相場

ホンダ JH1 N-WGN G・ターボパッケージ 2018年式
全長×全幅×全高(mm):3,395×1,475×1,655
ホイールベース(mm):2,520
車重(kg):840
エンジン:S07A 水冷直列3気筒DOHC12バルブ ICターボ
排気量:658cc
最高出力:47kw(64ps) / 6,000rpm
最大トルク:104N・m(10.6gm) / 2,600rpm
JC08モード燃費:26.0km/L
乗車定員:4人
駆動方式:FF
ミッション:CVT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)車軸式
中古車相場:16万~171.3万円(カスタム含む本体価格・2019年9月現在)

軽ベーシックカーを極めるべくモデルチェンジ、2代目JH3/4(2019-)

ほどほどの性能と快適性、中性的なデザイン、他のホンダ軽乗用車で既に実証済みの技術といった保守的要素ゆえに販売台数も「ほどほど」に収まってきた(最盛期で平均月販が約12,000台、末期は約5,000台)N-WGNですが、その必要性は衰えず2019年8月に初のモデルチェンジを迎えました。

メカニズム的にはやはり先行して2017年9月にモデルチェンジした2代目N-BOXや、2018年7月に新登場した軽商用車N-VANで採用されたものと踏襲しているものの、デザインは1970年代初頭に発売されて人気だった軽商用車ステップバンにも似ている角張った個性的なものとなっています。

特徴的だったのは先代で標準装備ではなく、かつ世代遅れとなっていた予防安全装備や安全運転支援装備が最新型の「Honda SENSING」となり、これまでライバル車に比べて装備面での立ち遅れが一気に解消、安全性の高さも売りにすることができるようになったほか、2代目N-WGNがホンダ軽自動車初搭載となる装備も増えました。

基本ラインナップは先代同様に通常版とカスタムの2種類で、それぞれ「Gホンダセンシング」「Lホンダセンシング」「L・ターボホンダセンシング」の3グレードを設定し、各々FF車と4WD車があります。

また、テールゲート開口部を下げて上下方向を拡大したためかさばったり重い荷物を載せやすくなり、ラゲッジボードの使用で荷室を上下2段に分割可能とするなど、ベーシックカーとしてだけでなく、軽トールワゴンとしての使い勝手も大きく向上させました

代表スペックと中古車相場

ホンダ JH3 N-WGN L・ターボホンダセンシング 2019年式
全長×全幅×全高(mm):3,395×1,475×1,675
ホイールベース(mm):2,520
車重(kg):860
エンジン:S07B 水冷直列3気筒DOHC12バルブ ICターボ
排気量:658cc
最高出力:47kw(64ps) / 6,000rpm
最大トルク:104N・m(10.6gm) / 2,600rpm
JC08モード燃費:25.8km/L
乗車定員:4人
駆動方式:FF
ミッション:CVT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)車軸式
中古車相場:119.9万~149.9万円(カスタム含む本体価格・2019年9月現在)

各代の新装備

初代 JH1/2

・新開発660ccDOHC自然吸気/ターボエンジン「S07A」
・CVT(無段変速機)
・リアシートスライド機構
・ESS(エマージェンシーストップシグナル)
・VSA(車両挙動安定化制御システム)
・HSA(ヒルスタートアシスト機能)
・シティブレーキアシストシステム(低速域衝突軽減ブレーキ+誤発進抑制機能)
・サイドカーテンエアバッグシステム
・前席用i-サイドエアバッグシステム
・IRカット<遮熱>/スーパーUVカットガラス
・オートリトラミラー
・ワンタッチウインカー
・プラズマクラスター技術搭載フルオートエアコン

初代N-WGNに採用された新装備は、エンジンやCVTなど基本メカニズムのほとんどがN-BOXやN-ONEですでに定評あるものですが、シートスライド量200mmを誇る「リアシートスライド機構」はNシリーズ初搭載で、全高がN-BOXより低い分のスペース効率を前後スペースでカバーしました。

また、ESS、VSA、HSA、シティブレーキアシストシステム、サイドカーテンエアバッグシステム、前席用i-サイドエアバッグシステムを「あんしんパッケージ」としてまとめ、2015年4月の改良から全車メーカーオプション化したほか、ドアロック連動でドアミラーを自動格納する「オートリトラミラー」、ウィンカーレバーへ軽く触れると3回点滅する「ワンタッチウインカー」も追加されています。

2代目 JH3/4

・660ccDOHC自然吸気/ターボエンジン「S07B」
・安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ センシング)」
・横断中自転車対応型CMBS(衝突被害軽減ブレーキ)
・パーキングセンサーシステム(駐停車支援システム)
・オートブレーキホールド機能
・電子制御パーキングブレーキ
・テレスコピック&チルトステアリング機構

このうちホンダ軽自動車で初搭載となったのは、ステアリング位置を上下および奥行き方向へ自在に設定できる「テレスコピック&チルトステアリング機構」と、4つの超音波センサーをリアバンパーに搭載して後方障害物をアラームやディスプレイ表示でドライバーへ知らせる駐停車支援装置「パーキングセンサーシステム」。

ほかに衝突被害軽減ブレーキ「CMBS」もホンダのみならず軽自動車で初めて、横断中の自転車にまで対応したほか、街灯のない夜間の歩行者検知機能も強化しました。

パーキングブレーキもスイッチのみで動作しアクセルで自動解除される「電子制御パーキングブレーキ」になったほか、急坂で停止した時にブレーキペダルから足を離しても空走を防ぐ「オートブレーキホールド機能」が追加。

全タイプ標準装備となった先進の安全運転支援システム「ホンダセンシング」や前席用i-エアバッグシステム+サイドカーテンエアバッグシステム<前席/後席対応>と合わせ、最新の軽自動車が持っているべき要素が全て搭載されています。

派生車

N-BOX

(軽スーパーハイトワゴン版)
N-WGNと同じプラットフォーム、メカニズムを要する軽スーパーハイトワゴンで、軽自動車と登録車全てを含む全国産車でもっとも販売台数が多い国民車的ベストセラー。
初代の発売も2代目へのモデルチェンジもN-BOXより数年早く、先進技術がいちはやく搭載される車種です。

N-ONE

(初代と軽ベーシックを争った姉妹車)

初代N-WGNよりひと足早く発売されたNシリーズ第2弾で、N-WGNと同じ軽トールワゴンに分類されるもののやや車高が低く、ワンメイクレースも開催されるなどスポーティな軽スペシャリティカー路線の車種です。

かつては同ジャンルにダイハツ・ソニカやスズキ・セルボも存在したものの、現在ライバルはダイハツ・キャスト(およびOEMのトヨタ・ピクシスジョイ)くらいになっており、N-WGNとは異なってモデルチェンジせず現行で消滅ともいわれています。

次期モデル大予想

2019年8月にモデルチェンジされたばかりのN-WGNですが、発売月の販売台数は前年比188.1%の6,958台で軽自動車月販の第6位とまずまず好調で、同5位のダイハツ・ムーヴや同7位のスズキ・ワゴンRと今後シェア争いを繰り広げることとなります。

ただし、ホンダの軽自動車事業は輸出を想定していないこともあって国内専用部品が多いなど効率はあまりよくないとも言われ、N-BOXが不動の販売台数1位を継続している状態でも、利益という面ではかなり厳しいのが現状です。そのためホンダが軽自動車から再撤退するのではという噂は根強く、N-WGNも次期型が存在するのかどうか、わかりません。

軽自動車市場ではライバルがロールーフ型の両側スライドドア車(ダイハツ・ムーヴキャンバス)やクロスオーバーSUV(スズキ・ハスラーやスペーシアギア、ダイハツ・キャストアクティバ、三菱・ekクロス)など付加価値を高めたモデルを投入しているのに対し、ホンダはいわば王道、保守的なモデルに安全性能の高さで勝負しています。

安全性能面でもレベル2運転支援システムに近い装備が搭載されている中、これ以上の技術的アップデートはなかなか考えられず、駐車支援システムをより進化させて、自動駐車システムが搭載されるくらいでしょう。

動力性能も内燃機関(ガソリンエンジンやディーゼルエンジン)のみでは走行性能や燃費性能、排ガス浄化など頭打ちですが、ホンダが軽自動車向けのハイブリッド車やEV(電気自動車)を開発しているという噂も聞こえてきません。

EVについてはヨーロッパ向けに航続距離200kmレベルのコンパクトカーを販売するようですが300万円台と高価な上に全幅が大きいなど軽自動車レベルに収まらず、ホンダ軽EV登場に現実味をもたせるものではないため、このまましばらくは大きな変化がないまま、装備の追加や更新のみで販売が続けられるのではないでしょうか。

初代N-WGNから2代目までは6年、そのペースでいけば2025年頃には3代目N-WGN登場となりますが、その頃までホンダが軽自動車事業を存続しているかどうかが不透明な状況では、なかなか次期モデルも予想しにくいものです。

さしあたり、やはり6年ペースでモデルチェンジした2代目N-BOXのモデルチェンジ時期が2023年に控えていますから、それに先立ち2020~2021年頃にはホンダの今後の動向が見えてくると思われますが、現状で考えられるのは今まで同様、「N-BOXの全高を下げた軽トールワゴン版で技術的にもN-BOX準拠、660ccエンジン版とEV版の2種類で2025年登場」と、とりあえず予想させていただきます。