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ミニ・クロスオーバー 世界的流行のクロスオーバーSUV、ミニでも登場

2001年、BMWによって登場した「新」ミニは大型化してモダンなデザインとなりつつも「ミニ」の雰囲気を残しており、その後に登場した派生車も同様でしたが、いよいよ歴代ミニの伝統と固定概念を打ち破る存在として2010年代に姿を表したのが、世界中で大人気のクロスオーバーSUV化した、ミニ・クロスオーバーです。2017年から日本で発売している2代目など「小さな巨人」、あるいは「大きなミニ」というべきサイズへ成長しており、プラグインハイブリッド車の設定など、新時代のミニを象徴する存在として君臨しています。

各代の概要や時代背景

総合解説:かつてのミニ・モークとは異なる本格クロスオーバーSUV

1959年に発売された「旧」ミニは、その40年以上の歴史の中で標準的な2BOX車のほかにステーションワゴン、ライトバン、ピックアップトラック、2ドアクーペ、カブリオレなどさまざまな派生車種を生み出しましたが、ことSUV的なモデルとなると1960年代に開発、イギリスやオーストラリア、ポルトガルなどで1990年代まで生産された「ミニ・モーク」しかありませんでした。

ミニ・モークはもともとイギリス軍向けにミニのコンポーネントを流用して作った軍用車両で、空挺部隊などに配備される軽量ジープ的な役割が期待されましたが、なぜかミニと同じ小径タイヤで最低地上高も低く、悪路走破性が低いという妙にやる気のない仕様で開発されなかったため、軍用車両としては市街地警備用などとしてしかどこにも採用されなかったという経緯があります。

しかしボディは簡素にして囲まれ感がなくオープンそのもの、ミニ譲りの軽快な走りが可能なミニ・モークはビーチバギー的な使われ方などレジャー用として人気となり、4WD車や最低地上高の高いSUVが全盛期となる以前でありながら、乗用車ベースのSUV、今でいう「クロスオーバーSUV」的な車の先駆けのひとつともいえました。

もっとも、のちのクロスオーバーSUVと違って乗用車なみのクローズドボディではなく快適装備もほとんどなかったミニ・モークはクロスオーバーというよりクロカン(クロスカントリー)車に近く、後に大径タイヤを履いた仕様はそれなりの悪路走破性を発揮するなど、あくまでバギー的な車です。

しかし2000年代になってBMWの手でモデルチェンジされた「新」ミニの時代は乗用車ベースで同様の快適性を持ち、最低地上高も高く、本格的なフルタイム4WDシステムや強固なラダーフレームはなくともある程度の悪路走破性をもつ「クロスオーバーSUV」が世界的に流行していた時代。

2代目から多数のラインナップを取り揃えることになった「新」ミニにもクロスオーバーSUV版が開発されました。それが2010年に発表された「ミニ・カントリーマン」でしたが、日本ではそれ以前から大阪のミニデルタというショップが「カントリーマン」の商標を取得して独自のミニ・コンプリートカーを販売していた関係で、2008年パリサロンでコンセプトカーとして発表された時の名称「ミニ・クロスオーバー」として発売されます。

いずれにせよ後部に木枠を持つステーションワゴンだった「旧」ミニ・カントリーマンとは全く異なるコンセプトの車ゆえ、日本仕様の名称の方が実情に合っているかもしれません。

シリーズ初の4ドア、歴代ミニ初のクロスオーバーSUV、初代R60(2011-2017)

初代ミニ・クロスオーバー(R60)は2011年1月に日本でも発売、「旧」ミニを通して歴代初、シューティングブレークのミニ・クラブマンにすらなかった通常の左右後席ドアを持つ4ドア(テールゲートを含めれば5ドア)車という意味でも、歴代初のクロスオーバーSUVという意味でも、ミニの歴史に残る車でした。

大型バンパーや前方に突き出し迫力を増したフロントグリル、高められた最低地上高、4ドア化のため大型化したサイドガラスなど、他シリーズのミニとは一線を画していながらミニにしか見えないデザインは秀逸で、「新」ミニの新たな可能性を示し、無限に広がる方向性を確立したモデルです。

機械式立体駐車場での使用も想定して、ルーフアンテナ基部形状は日本仕様のみ独自のものを採用した結果車高は1,550mmに収まり、それでいてルーフ形状の工夫や歴代ミニ初の3ナンバー化によって、フルサイズ独立シートに大人4人がゆったり乗れるスペースを確保したほか、オプションで3人がけ後席シートも準備されていたため、定員は4名または5名でした。

搭載エンジンは全て1.6リッター直列4気筒DOHCで、ラインナップは当初ベーシックな「ワン」(98馬力)と上級版「クーパー」(122馬力)が自然吸気、スポーティな「クーパーS」(184馬力)と後に追加された高性能仕様「ジョンクーパーワークス(JCW)」(218馬力)が直噴ツインスクロールターボ、BMW式でいうところの「ツインパワーターボ」です。

ただし2014年9月の変更でクーパーSは廃止され、「クーパーD」(112馬力)、「クーパーS D」(143馬力)と2種の2リッターディーゼルターボエンジン搭載車を追加、このディーゼル車には6ATのみが設定され、歴代ミニ初となる「AT専用車」となります。

さらにこれも歴代ミニ初採用となるフルタイム4WD「オール4」がデビュー時から設定され、FFのみならず4WDの登場により、SUVらしい悪路走破性に期待することもできるようになりました。

代表スペックと中古車相場

ミニ ZC16A ミニ・クーパーS クロスオーバー オール4 2011年式
全長×全幅×全高(mm):4,120×1,790×1,550
ホイールベース(mm):2,595
車重(kg):1,460
エンジン:N18B16A 水冷直列4気筒DOHC16バルブ ICターボ
排気量:1,598cc
最高出力:135kw(184ps) / 5,500rpm
最大トルク:240N・m(24.5gm) / 1,600~5,000rpm
JC08モード燃費:12.2km/L
乗車定員:4人
駆動方式:4WD
ミッション:6AT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)マルチリンク
中古車相場:49.9万~298.8万円(本体価格・2019年9月現在)

BMW・X1との姉妹車化で「巨大なミニ」となった2代目F60(2017-)

2代目ミニ・クロスオーバーは2017年2月のフルモデルチェンジで登場。日本では2015年10月に発売されていた2代目BMW・X1とプラットフォームを共用しておりホイールベースなども共通。それにより歴代ミニ史上最大のモデルとなりました。

デザイン状も角に丸みがついているとはいえ横長の四角いヘッドランプなど、ミニとしてのデザインが成立するギリギリまで変化しており、特に横から見た場合は「ミニ」という車名がもはやふさわしくないのではと思うほど堂々として、力強い巨体に見えます(全高も上がり、もはや機械式立体駐車場の使用は不可)。

ただし大きくなっただけに車内スペースの余裕は増し、本革シートや電動シートの採用など内外装の豪華さは先代を大きく上回り、高級クロスオーバーSUVとしての雰囲気も発するようになりました。

ラインナップは1.5リッターガソリンターボの「ワン」「クーパー」、同プラグインハイブリッドの「クーパーS E」、2リッターディーゼルターボの「クーパーS」「クーパーS D」、2リッターガソリンターボの「クーパーS」「ジョンクーパーワークス(JCW)」で、FFと4WDが設定され1.5リッターガソリン車は6AT、それ以外は8ATでハッチバックなどに採用の7速DCTはなし。

代表スペックと中古車相場

ミニ YT20 ミニ・クーパーS D クロスオーバー オール4 2018年式
全長×全幅×全高(mm):4,315×1,820×1,595
ホイールベース(mm):2,670
車重(kg):1,630
エンジン:B47C20A 水冷直列4気筒ディーゼルDOHC16バルブ ICターボ
排気量:1,995cc
最高出力:140kw(190ps) / 4,000rpm
最大トルク:400N・m(40.8gm) / 1,750~2,500rpm
JC08モード燃費:20.8km/L
乗車定員:5人
駆動方式:4WD
ミッション:8AT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)マルチリンク
中古車相場:238万~468万円(本体価格・2019年9月現在)

各代の新装備

初代R60

・前後スライド式リアシート(4人乗り独立リヤシート車のみ)
・MINI ALL4(フルタイム4WD)
・2リッター直列4気筒クリーンディーゼルターボ
・MINIセンターレール

単にクロスオーバーSUVとしてだけでなく、ステーションワゴン的な使い勝手も目指した初代ミニ・クロスオーバーでは、4人乗りリヤ独立シート仕様が左右独立して前後スライドかつリクライニング可能で、リヤシートを完全に畳むと広大なラゲッジスペースが出現します。ほかに内装ではクロスオーバー特有装備として、センターコンソールではなく小物入れやドリンクホルダーなどを自由に装着・配置可能な「MINIセンターレール」を装備。

ユニークなのは歴代ミニ初のフルタイム4WDシステム「MINI ALL4」で、電子制御により前後輪への駆動配分を行うのはよくありがちですが、その駆動配分が100:0のFF(前輪駆動)のみならず、0:100と完全な後輪駆動すら実現しているのが大きな特徴です。さらに2014年9月に追加された「クーパーD」などには新開発の2リッタークリーンディーゼルターボが搭載され、SUVらしい動力性能と環境性能、燃費性能を得ました。

2代目F60

・1.5リッター直列3気筒ガソリンターボ
・2リッター直列4気筒ガソリンターボ
・プラグインハイブリッドシステム
・メモリー機能つき電動フロントシート
・アクティブクルーズコントロール
・前車接近警告機能
・衝突被害軽減ブレーキ

2代目ではエンジンが一新され、ディーゼルターボは2リッターで変わらないものの、ガソリンエンジンは1.5リッター3気筒と2リッター4気筒、新世代BMWエンジンではおなじみの1気筒500cc刻みの新エンジンへと変更。さらに「クーパーS E」では満充電でEV走行換算距離42.4kmの能力を持つプラグインハイブリッドシステムが、1.5リッターガソリンターボへ組み合わせられました。

豪華になった内装ではメモリー機能つきの電動フロントシートが追加されるなど品質観を向上、アクティブクルーズコントロールなど先進の予防安全装備も追加され、近代的な車種へと成長しています。

派生車

ミニ・ペースマン(R61)

(初代クロスオーバーの3ドアクーペモデル)
非常に車種ラインナップが豊富だった2代目「新」ミニの中でも異色だったのが、初代ミニ・クロスオーバーをベースに3ドアクーペ化した「ミニ・ペースマン」(R61)で、全長やホイールベースはベース車と変わらず、後席ドア廃止とクーペルック化で全高がやや下がったスポーティなクロスオーバーSUVです。

BMW・X1(2代目の姉妹車)

2代目ミニ・クロスオーバーの頃には「ミニ」ブランドを所有する本家BMWでミニをベースとしたFF車のラインナップが拡大しており、BMW最小のクロスオーバーSUVであるX1も、3シリーズツーリングをベースとした初代がFRだったのに対し、2代目X1ではミニのプラットフォームをベースとしたFFおよびFFベースの4WDとなりました。

ハイブリッドの設定がないほかはエンジンラインナップもほぼ同様で、ホイールベース含む各寸法も2代目ミニ・クロスオーバーと同じ部分がありますが、デザイン上の違いで全長ややや大きくなっています。

モータースポーツでの活躍

「新」ミニの2代目はラリーでも活躍しましたが、その際にベースとなったのが初代クロスオーバー(海外名カントリーマン)で、2011~2013年に「ミニ・ジョンクーパーワークスWRC」としてWRC(世界ラリー選手権)に参戦しています。

さらに長距離アドベンチャーラリーのラリーレイド競技にもBMW・X3の後継として初代カントリーマンベースのラリー車が参戦し、2012年のダカールラリーなどで優勝するなど「砂漠の王者」としても活躍しました。

次期モデル大予想

2代目ミニ・クロスオーバーは日本で発売されてからまだ3年たっていないほどではありますが、世代を同じくする3代目ミニ・シリーズのベーシックなハッチバック車「ミニ」など2014年4月に日本発売ですから、意外と新しいモデルではありません。そのため次期ミニの開発は既に始動しており、BMWが提携している中国の長城汽車が主体となって、BMW車とは別に差別化した形で4世代目の「新」ミニが登場するとも言われています。

ミニはBMWにとってFF車のベースモデルでもあり、またFFのBMW・1シリーズセダンが中国で先行発売されたことからも、ミニも含めたBMWのFF車シリーズは今後、大市場の中国で開発・発展していくのかもしれません。

そうなると3代目ミニ・クロスオーバーも長城汽車の開発になると思われ、中国市場で普及を進めようとしているEV(電気自動車)やレンジエクステンダーEV(補助発電エンジン搭載EV)、PHEV(プラグインハイブリッド)版のミニ・クロスオーバーが増え、ジョンクーパーワークスやクーパーSなど高性能車以外の純ガソリンエンジン車は残らないか、ラインナップに占める割合がひどく減りそうです。

もちろん、姉妹車であり2015年10月に先行して発売されていたBMW・X1の次期モデルに関する都合も考慮しなければなりませんが、「ミニ」ブランドに先行して2021年頃の登場として、早くとも2022~2023年頃に電動化主体のエンジンラインナップとなった、長城汽車開発の3代目ミニ・クロスオーバーが発表されるのではないか、と大予想させていただきます。