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ミニ・クラブマン ミニのシューティングブレーク/ステーションワゴン版

英国ローバーグループからドイツのBMWへとブランド自体が引っ越しして久しい人気輸入車「ミニ」ですが、BMW版となってから2代目にショートワゴン的なシューティングブレークとして設定され、3代目では立派な5ドアステーションワゴンとなっているのがミニ・クラブマンです。

各代の概要や時代背景

総合解説:新世代ミニでも伝統を重視するワゴンモデル

1959年から40年以上も生産・販売されていたイギリスの名コンパクトカー「ミニ」がついにフルモデルチェンジしたのは2001年、その頃になると「ミニ」ブランドは、もはやイギリス資本ではなくドイツのBMWに渡っており、最後までイギリス資本で旧ミニを作り、新ミニも開発していたローバーから全てを引き継いだBMWによって設計し直された新ミニが、2001年に発売されました。

もっとも、初代「新」ミニが「旧」ミニの全てを一気に受け継いでいたわけではありません。「旧」ミニにはステーションワゴン(エステート)や商用バン、バギー風SUVモデルなど数々の派生車が存在したものの、初代「新」ミニで発売されたのは3ドアハッチバック(R50)と2ドアコンバーチブル(R52)のみで、ホットモデルの「クーパー」やスポーツバージョンの「クーパーS」(R53)こそ設定されたものの、伝統を全て受け継ぐのは2代目に持ち越し。

2006年に発表、2007年2月から日本でも販売開始された2代目では順次、「旧」ミニの伝統を受け継ぎ、または新たな伝統を築くブランニューモデルが登場しましたが、その中で2007年10月に日本で発売されたのが「ミニ・クラブマン」(R55)です。

全長が240mm延長され、申し訳程度に右後席ドアが設けられたショートワゴン的なミニ・クラブマンは狩猟時に獲物を運ぶシューティングブレークと呼ばれるジャンルへ分類される車でしたが、デザイン上はかつて「旧」ミニ初期に設定されていた「ミニ・カントリーマン」(1960年発売)を思わせる外装処理が施されており、上開きではなく観音開きのテールゲートもそのまま再現されている伝統への凝りようでした。

ただし「新」ミニにおけるカントリーマンはクロスオーバーSUVモデルへ名付けられており、しかも「新」ミニ・カントリーマンは日本市場だと「ミニ・クロスオーバー」として販売されており、結局日本では伝統的な「新」ミニ・カントリーマンは全く実現せずに終わったのが残念なところです。

さらに全長・ホイールベースとも延長されたとはいえステーションワゴンとしては中途半端な大きさだった2代目「新」ミニ・クラブマンですが、2015年9月に発売された3代目「新」ミニ・クラブマン(F54)は全長・全幅ともに拡大した、堂々たる5ドアステーションワゴンとなりました。

同時期、BMW・X1の姉妹車となって歴代ミニ史上最大のモデルとなった「ミニ・クロスオーバー」とともに、「ミニの際限なき巨大化」、「ミニの名はもはやブランドとして残るのみ」となった1台でもありますが、大型化しただけあって使い勝手はよく、それでいて観音開きテールゲートやミニらしいデザインは残されるなど、伝統と現代の車に求められる要素を見事に融合させた、画期的なモデルということもできます。

まだ全長が短いシューティングブレーク版、初代R55(2007-2015)

「新」ミニでコンバーチブルに続く派生モデルとなったミニ・クラブマン(R55)は2007年10月に日本で発売。後部へ猟銃など狩猟道具と獲物を積むスペースを設けた「シューティングブレーク」というジャンルの車種で、かつてシューティングブレークといえば2ドアのところ、右ドアの後ろへ、右ドアを開けば開閉可能な小さい観音開きドアを設けていたのが特徴。

小さい上に車体右側(車道側)へ設けていたので左側通行の日本ではステーションワゴンとして扱いにくかったものの、同世代(「新」ミニ2代目)のミニ・ワン(R56)よりホイールベースは80mm、全長で235mmも長く、荷室スペースの広さのみならず後席足元スペースが80mm拡大するなど居住性にも配慮されていました。

さらに特徴的だったのはボディ後端、テールゲート周りをボディと別色仕上げとすることが可能で、テールゲート自体も単純な上方跳ね上げ式や左右どちらか開きではなく、左右両側へガバッと開く観音開きだった上に、ヒンジも垂直ではなく前傾していたので、開くと往年の「旧」ミニ・カントリーマンのような姿が再現されます。

クラブマンにはハッチバックにおける基本グレード「ワン」は設定されず、1.6リッターDOHCエンジン搭載の「クーパー」、同ターボの「クーパーS」および、高性能版「ジョン・クーパー・ワークス(JCW)」をラインナップし、6速ATだけでなく6速MTも設定されていて、ハッチバック譲りの熱い走りも可能としていました。

なお、かつてのミニ・カントリーマンに後部サイドガラスを塞いだ商用バージョン「ミニ・バン」があったのと同様、ミニ・クラブマンにも「ミニ・クラブバン」が存在します。ボディは後部サイドが塞がれて後席がない2シーターという以外はクラブマンと同じで、クラブドアと呼ばれる右後部ドアも後席がないにも関わらず健在、さらに商用車風ならが日本では5ナンバー登録のれっきとした乗用車で、なかなかレアな変わり種モデルです。

代表スペックと中古車相場

ミニ ZF16 ミニ・クーパー・クラブマン 2014年式
全長×全幅×全高(mm):3,980×1,685×1,440
ホイールベース(mm):2,545
車重(kg):1,270
エンジン:水冷直列4気筒DOHC16バルブ
排気量:1,598cc
最高出力:90kw(122ps) / 6,000rpm
最大トルク:160N・m(16.3gm) / 4,250rpm
JC08モード燃費:14.2km/L
乗車定員:4人
駆動方式:FF
ミッション:6AT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)マルチリンク
中古車相場:25万~235万円(クラブバン含む本体価格・2019年9月現在)

大型化、本格ステーションワゴン化した2代目F54(2015-)

2代目「新」ミニ・クラブマンは2015年11月に日本で発売、ホイールベースは125mm、全長は290mmも延長されて堂々たる5ドアステーションワゴンとなり、全幅も1,800mmへと拡大されて3ナンバー化、観音開きテールゲートが健在なのを除けば面目を一新しました。

その他の改良点は2代目「新」ミニまで伝統だったセンターメーターを廃して一般的なステアリング奥のメーターへ変更(ただし完全になくなったわけではなく、各種情報を表示する「センターディスプレイ」として残ります)するなど、他の3代目「新」ミニ各車と同様。

2シーター版「クラブバン」の設定はなし、1.5リッターターボの「ワン」および「クーパー」、2リッターターボの「クーパーS」、2リッターディーゼルターボの「クーパーD」、「クーパーS D」、2リッター4WDターボの「クーパーSオール4」、「ジョンクーパーワークス(JCW)」が設定され、全車ミッションは6ATまたは8ATとなっています。

先代が荷室を拡大しつつも寸詰まりなシューティングブレークだったのに対して伸びやかなデザインのステーションワゴンへと様変わりしており、「旧」ミニには存在しなかった本格5ドアワゴンの登場により、単に伝統を追うだけではないミニの新境地を開拓したモデルといえます。

代表スペックと中古車相場

ミニ LN15 ミニ・クーパー・クラブマン 2019年式
全長×全幅×全高(mm):4,270×1,800×1,470
ホイールベース(mm):2,670
車重(kg):1,430
エンジン:B38A15A 水冷直列3気筒DOHC12バルブ ICターボ
排気量:1,498cc
最高出力:100kw(136ps) / 4,400rpm
最大トルク:220N・m(22.4gm) / 1,250~4,300rpm
JC08モード燃費:17.1km/L
乗車定員:5人
駆動方式:FF
ミッション:6AT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)マルチリンク
中古車相場:139.9万~430万円(本体価格・2019年9月現在)

各代の新装備

初代R55

新装備というよりリバイバル装備ですが、リアの観音開きテールゲート、それも「旧」ミニ・カントリーマンでは木枠だったリメイクでゲート周りをボディ別色仕上げとできたことや、リアサイドガラスを塞ぐことで「旧」ミニ・バンのリメイクすら可能としていたのが特徴的な装備。

さらに「アシメトリック・クラブドア」あるいは単に「クラブドア」と呼ばれるボディ右側後部の小さなドアも運転席ドアを開かないと開閉できない観音開きドアで、新世代ミニシリーズでは唯一の採用ですが、他の観音開きドア採用車と同様のギミックで、後席へのアクセスを容易にしています(ただし左側通行の日本では車道側が開くことになるので、逆にしてほしかったところです)。

2代目F54

本格ステーションワゴン化した以外は3代目「新」ミニと同様の変更を受けた2代目ミニ・クラブマンでは、エンジンがBMW製の直列3気筒1.5リッターターボ、直列4気筒2リッターターボおよびそれらのディーゼル版へ換装されたことなどが、新装備のトピック。ミッションも6ATおよび上級グレード、ディーゼル車では8ATが搭載され、BMWの1シーリーズや2シリーズのFF版と同じエンジン、ミッションになりました。

派生車

クラブバン(初代R55)

あくまでシューティングブレーク、日本風にいえばショートワゴン程度の積載性と使い勝手にとどまる初代クラブマンを、荷室の使い勝手に特化した派生車が「クラブバン」で、1.6リッターDOHC自然吸気エンジンの「クーパー」のみ、2013年1月に発売された初代クラブマンのみの派生車です。

後席は備えずリアサイドガラスは後側方視界不足すらしのんでふさいでしまった2シーターライトバンながら、日本では5ナンバー乗用登録、しかし前席のリクライニングすら規制して荷室容量は860リットルを確保し、その使い勝手や積載性はまさにライトバンそのもの。

ペットを運んだりアウトドアギア、あるいはガラスが潰されたリアサイドを活かし企業ロゴを大きく張り込む営業車仕様として想定された車ですが、2シーターという点が響いてか、日本の中古車市場でもかなりレアであり、ミニのラインナップ一覧でも紹介されないことすらある珍車です。

次期モデル大予想

「新」ミニシリーズは、実にシリーズ通算40年以上も作られた「旧」ミニほどではないにせよ、7年程度の比較的長いスパンでフルモデルチェンジを行っており、さらにブランドイメージを崩さないためデザインテイストは同じで、2001年に「新」ミニ登場以降、あまりフルモデルチェンジされたという印象を受けません。それでも確実に4代目「新」ミニがやってくる日は来るはずで、ミニ・クラブマンでいえば2022年頃がその時期となるでしょう。

ただし、現在ミニの開発・生産を行っているBMWそのものが1シリーズや2シリーズおよびX1などのFF(前輪駆動)コンパクト化を進めており、事実上の姉妹車でプラットフォームもエンジンも共用するミニとの差別化が問題になりつつあります。

そこでBMWでは自社ブランドのBMWコンパクトカー群は自社開発を継続しつつ、「ミニ」ブランドに関しては提携している中国の長城汽車へ開発から委託してしまうとも言われており、デザインはともかく内容に関しては現在の「BMWミニ」から大きく変わるかもしれません。

とはいえ、スケールメリットを考えれば小型軽量安価に突き進むBMWコンパクトカー群と同じエンジン、またはモーターを搭載するでしょうし、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンを搭載する内燃機関オンリー版やハイブリッド版、PHV(プラグインハイブリッド)版、あるいはモーターオンリーのEV(電気自動車)版がBMWクオリティで登場するのは確実でしょう。

中国で開発されるということで毛嫌いしてしまう人もいるかもしれませんが、今や中国製だからやすかろう悪かろうという時代でもありませんし、今まで通りのミニ・クラブマンに電動化技術やコネクテッドカー技術が追加されるものと考えて期待した方がよさそうです。

次期ミニ・クラブマンは2022年頃に発表され、ハイブリッド版やEV版が追加、さらにミニ・クロスオーバーまではいかないもののヨーロッパで流行のSUV風モデルも追加されると大予想させていただきます。