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日産 マーチ 「街にマーチがやってきた」いつかは復権するか、国産コンパクトカーの定番

日産マーチ

この記事の目次

「街にマーチがやってきた」というキャッチコピーとともに初代日産・マーチが登場したのは1982年。1970年代末に登場したリッターカーのトップモデルとして大ヒットして以降、3代にわたり良い時期も悪い時期も日産を支えた名門コンパクトカーでしたが、タイ製となった現在の4代目は低迷し、欧州版マイクラはサイズアップして日本向けでもなくなっています。いつかは日産の名門コンパクトカーが復権する日がくるのでしょうか?

各代の概要や時代背景

リッターカー市場参入が大成功!日産のイメージを大きく変えた初代K10系(1982-1992)

後に2台続けて日本車史上に大きな足跡を残す運命となる初代日産・マーチが発売されたのは1982年10月。

当時の国産コンパクトカー市場は1970年代後半まで1.3リッタークラスで一回り小さいトヨタ・スターレットやデビュー当初の初代三菱・ミラージュを除けば、トヨタ・カローラなどに代表される1.3~1.6リッタークラスに拡大された車が大半となっており、「国民の所得に合わせ、車もモデルチェンジされるたびに大型化していく流れ」に従っていました。

そこに革命をもたらしたのが1977年に登場した初代ダイハツ・シャレードで、経済的な1リッター直列3気筒エンジンを搭載し、定員5名が快適性を保てる最小限のボディで大ヒット作となり、スズキ・カルタス(1983年)やスバル・ジャスティ(1984年)といったリッターカーのフォロワーを多数生み出します。

それまで1.4リッター車の初代パルサーがコンパクトカー代表だった日産もシャレード・フォロワーなリッターカー開発を始めたうちの1社でしたが、シャレードや後に出揃うライバルがいずれも直列3気筒エンジンを搭載していたのに対し、同じ1リッター級ながら新開発の直列4気筒エンジンを搭載、経済性と静粛性を両立した上に、少々大きいボディで居住性でも優位に立ち、一気に当時のリッターカーでもっとも成功した車へと成長しました。

基本デザインをジョルジェット・ジウジアーロが手がけ、日産社内でまとめられたデザインは地味で平凡とも言えましたが、よくいえば親しみやすくて安っぽさも感じさせず、ドライブの楽しさを感じさせるには十分であり、そして何よりカスタマイズ次第では大化けする可能性もある素材としては最適。

実際、当初はパワステやパワーウィンドーはもちろん、エアコンすら標準装備されない最低限の装備を施した最廉価のエントリーモデルとしてスタートしましたが、次第にユーザーの要求に応えて装備を追加、内外装も時代に合わせたバージョンアップが行われていきます。

後の項で説明するターボ車やツインチャージャー車も設定されてレースやラリーなどステージを問わずモータースポーツで活躍するイメージから、Be-1やパオ、フィガロといった、そのデザインと希少性でバブル時代に狂乱的人気を誇ったパイクカー群のベース車にもなり、どちらかといえばトヨタと並び保守的だと思われていた日産の企業イメージ向上にも大きく貢献していきました。

最終的に初代マーチは約9年3ヶ月にわたる、当時の大衆車としては非常に長いモデルライフを大人気のまま全うし、次世代のK11型へとバトンタッチしていきます。

代表スペックと中古車相場

日産 K10 マーチ コレット 3ドアハッチバック 1985年式
全長×全幅×全高(mm):3,760×1,560×1,395
ホイールベース(mm):2,300
車重(kg):690
エンジン:MA10S 水冷直列4気筒SOHC8バルブ
排気量:987cc
最高出力:38kw(52ps)/6,000rpm
最大トルク:75N・m(7.6kgm)/3,600rpm
10モード燃費:19.6km/L
乗車定員:5人
駆動方式:FF
ミッション:5MT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)4リンクコイル
中古車相場:流通なし(マーチR/マーチターボ/マーチスーパーターボを除く車両本体価格・2020年3月現在)

大苦境にあえいだ1990年代半ば以降の日産を支えた大ヒット作、2代目K11系(1992-2002)

2代目マーチは1992年1月に登場、先代から引き続き1リッターエンジン搭載車を中心にしたコンパクトな3ドア / 5ドアハッチバックというコンセプトは変わらないものの、限定生産だったパイクカーのBe-1を思わせる丸みを帯びたボディデザインを量産車で実現し、2002年までの10年という長いモデルライフの間、一貫してユーザーの人気を得ることに成功しました。

その間にライバル車は全てリッターカーよりサイズアップするか後継車もなく廃止を余儀なくされたのとは対照的で、ダイハツ・ストーリア(1998年発売)やそのOEM車トヨタ・デュエット、そしてトヨタ・ヴィッツ(1999年)といった新型車が登場するまで、リッターカー市場は完全に2代目マーチが制圧したのです。

2代目マーチそのものは主力の1リッターエンジンに加え、1.3リッターエンジン搭載車も新たに設定。ターボやスーパーターボは廃止されたものの走行性能はむしろ向上し、1リッターエンジン車でも低回転での豊富なトルクと、回して楽しいスポーティな特性を両立した優れたエンジンで、近所への買い物グルマから走り屋にまで、幅広い層から愛される車となっています。

駆動方式は初期にFF(前輪駆動)と5速MT、それに1リッター車が4速AT、1.3リッター車が当時のスバルと同じタイプの電磁クラッチ式無段変速機N-CVTという組み合わせでしたが、モデル末期の1999年には4WD車も追加するとともに、CVTは日産独自のハイパーCVTへ変更されるとともに、1リッターCVT車や1.3リッター4速AT車も追加。

また、パイクカーを受け継ぐレトロカー路線の派生車が日産直系のオーテックや、カスタムカーの名門である光岡自動車をはじめとするコーチビルダーやレトロ系ショップなどから次々に誕生、初代スズキ・ワゴンR(1993年発売)の登場でトールワゴンブームが来ると、この2代目マーチをベースに初代キューブが生まれるなど、マーチのおかげで日産は幅広い需要に応えることができました。

1990年代半ばの日産は「日産901運動」の成果として1990年前後に本格派の走りで人気の出たニューモデルが、モデルチェンジにことごとく失敗して全滅、大打撃を受けているさなかでありましたが、マーチは初代エルグランドなどとともに数少ない成功作として、もっとも苦しい時代の日産を支えたのです。

代表スペックと中古車相場

日産 K11 マーチ i・z-f 3ドアハッチバック 1992年式
全長×全幅×全高(mm):3,695×1,585×1,425
ホイールベース(mm):2,360
車重(kg):790
エンジン:CG10DE 水冷直列4気筒DOHC16バルブ
排気量:997cc
最高出力:43kw(58ps)/6,000rpm
最大トルク:79N・m(8.1kgm)/4,000rpm
10・15モード燃費:14.8km/L
乗車定員:5人
駆動方式:FF
ミッション:4AT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)5リンクコイル
中古車相場:3.9万円~85万円(マーチBOX/マーチカブリオレ/マーチルンバなどオーテック特装車/その他トミーカイラなどカスタムカーを除く車両本体価格・2020年3月現在)

サイズアップやコンセプト変更はあったものの、まだ人気のあった3代目K12系(2002-2010)

3代目マーチは2002年2月のモデルチェンジで登場。ボンネットとフロントフェンダーへ挟まれるほど上部へ縦に配置された吊り目の楕円形ヘッドランプ、先代以上に丸みを追求し、キャビンの広さはさほど変わらないものの、ボディ下半身をボリュームアップしてワイドトレッド化による安定性向上や、側面衝突安全性能を向上させたボディデザインが特徴です。

当初1リッター4気筒エンジンや3ドアハッチバック車など、初代以来のコンセプトを受け継ぐグレードも設定されていましたが、やはり一回り大きく重くなったボディには荷が重かったのか、2003年7月に1リッターエンジン車は廃止。

1990年代後半から日本でも5ドアハッチバック車への関心が増加し、需要が著しく少なくなっていた3ドアハッチバック車も2005年8月のマイナーチェンジを機に廃止され、1.2リッターまたは1.4リッターエンジンを搭載する5ドアハッチバック車へとコンセプトは落ち着きました。

駆動方式はFFと4WDがありましたが、4WDは先代末期に設定されたプロペラシャフトで後輪も駆動するフルタイム4WDではなく、リアモーターで発進時など低速時のみ後輪でのモーターアシストを行う電動4WD「e-4WD」を採用(マツダにも同種のシステムを供給)。

ミッションは当初5速MTか4速ATのみの設定でしたが、2005年8月に1.5リッター車が追加(それに伴い1.4リッターはe-4WD車のみとなる)されると、1.5リッター車のみエクストロニックCVTが組み合わせるようになっています。

また、2代目では特に設定されなかったスポーツバージョンですが、3代目ではオーテックジャパンによりエンジンチューニングまで行った「12SR」(2003年10月および2005年8月発売)や、1.5リッター車にも専用エアロパーツが装着された「15SR-A」(2005年8月発売)といった特別仕様車が発売されました。

2代目からの人気を受け継ぎ当初は販売も好調だった3代目マーチですが、同時期に初代モコ(スズキ・MRワゴンのOEM)が発売、2005年には初代オッティ(三菱・eKワゴンのOEM)が発売されるなど軽自動車が発売されると、マーチと販売台数を食い合うようになってしまい、2004年頃から大きく販売台数を落とすようになります。

代表スペックと中古車相場

日産 AK12 マーチ 12C 5ドアハッチバック 2002年式
全長×全幅×全高(mm):3,695×1,660×1,525
ホイールベース(mm):2,430
車重(kg):920
エンジン:CR12DE 水冷直列4気筒DOHC16バルブ
排気量:1,240cc
最高出力:66kw(90ps)/5,600rpm
最大トルク:121N・m(12.3kgm)/4,000rpm
10・15モード燃費:19.0km/L
乗車定員:5人
駆動方式:FF
ミッション:4AT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)トーションビーム
中古車相場:0.1万円~76万円(マイクラC+C/マーチボレロなどオーテック特装車/その他カスタムカーを除く車両本体価格・2020年3月現在)

軽自動車の台頭とタイ製への転換で存在感が薄くなってしまった4代目K13系(2010-)

4代目マーチは2010年7月のモデルチェンジで登場しましたが、ここからマーチは大きく変化します。5ドアハッチバックのコンパクトカーという点では先代後期と変わらないものの、1.5リッターエンジンや5速MT車は廃止されて1.2リッターエンジン+CVTのみの組み合わせとなり、FFとe-4WD車が設定されているのだけは変わらず。

デザインは先代K12の延長ともいえますが、どことなく抑揚というかメリハリに欠け、単調なラインが目立つ日本市場では好まれにくいものへ変わり、そして何より国産ではなくタイで生産される輸入車になったのが大きな違いでした。

この代からマーチは新興国向け低価格車としての意味合いが強くなり、デザインも日本やヨーロッパ市場をあまり重視したものではなくなっていて、特に東南アジア製輸入車が成功しにくい日本では同時期の三菱・ミラージュ(タイ製)やスズキ・バレーノ(インド製)と同じく、販売が著しく低迷してしまいます。

さらには日産もエントリーカーとしてマーチに代わって軽自動車に力を入れるようになり、三菱との合弁会社NMVKで開発したデイズやデイズルークスの販売が好調な一方で、マーチは一層地味な存在になりました。

唯一明るい材料となったのは2013年12月に発売された「NISMO」および「NISMO S」で、NISMOはドレスアップ程度でミッションもCVTでしたが、NISMO Sは専用チューニングコンピューターなどでノーマル79馬力に対し116馬力を発揮し、5速MTと組み合わせた日産では久々の本格コンパクトハッチバック車となっています。

しかし、ヨーロッパ市場(現地名「マイクラ」)では2017年に行われたモデルチェンジも日本市場では行われず、発売されて10年目となる2020年3月現在に至っても次期型は噂すらなし。販売台数も2019年にはついに平均月販が1,000台以下となってもはや量販車と呼べない状態になり、「NISMO S」以外は存在意義そのものが揺らいでいる状態。

次期型は同じくタイ製の三菱・ミラージュと統合されて両社同型でモデルチェンジされるのではとも言われていますが、いずれにせよ装備される気配のない自動ブレーキの義務化が迫る2021年には4代目マーチは消滅すると思われ、後継車は不明というかつての人気車種としてはかなり寂しい状態です。

代表スペックと中古車相場

日産 K13 マーチ X Vセレクション 2020年式
全長×全幅×全高(mm):3,825×1,665×1,515
ホイールベース(mm):2,450
車重(kg):950
エンジン:HR12DE 水冷直列4気筒DOHC16バルブ
排気量:1,198cc
最高出力:58kw(79ps)/6,000rpm
最大トルク:106N・m(10.8kgm)/4,400rpm
JC08モード燃費:23.0km/L
乗車定員:5人
駆動方式:FF
ミッション:CVT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)トーションビーム
中古車相場:7.8万円~147万円(NISMO/マーチボレロなどオーテック特装車/その他カスタムカーを除く車両本体価格・2020年3月現在)

各代の新装備

初代K10系

・新型1リッター直列4気筒SOHC8バルブエンジン「MA10S」
・同ターボエンジン「MA10ET」
・同インタークーラーターボ&スーパーチャージャーエンジン「MA09ERT」
・ドアミラー
・キャンバストップ
・スロープストッパー
・パワーステアリング

初代マーチでは1970年代半ばまで使われていたA10型以来となる1リッターエンジンMA10Sが新開発され、電子制御キャブレターと組み合わせられ搭載。派生モデルのマーチターボではインタークーラーなしターボチャージャーを追加し、電子制御燃料噴射装置を組み合わせたMA10ETが搭載され、さらにマーチR/マーチスーパーターボ用のダブルチャージエンジンMA09ERTへと発展しました。

1983年から認可されたドアミラーも初代マーチへ途中からフェンダーミラーへ代わって追加された装備で、ほかに快適装備で屋根を開放できるキャンバストップ、坂道発進を補助するスロープストッパー、初期には装備のなかったパワーステアリングなどが追加されています。

2代目K11系

・新型1リッター直列4気筒DOHC16バルブエンジン「CG10DE」
・同1.3リッター「CG13DE」「CGA3DE」
・電磁クラッチ式無段変速機「N-CVT」
・トルコン式無段変速機「ハイパーCVT」
・4速AT
・4WD
・デュアルエアバッグ
・ABS

構造的には保守的でも絶妙なパッケージングで人気の出た2代目マーチですが、エンジンや駆動系には新装備が採用されており、中でもエンジンが1リッター、1.3リッターとも新型のDOHC16バルブエンジンが開発されたのは、さすが日産の屋台骨を土台で支える人気モデル。

さらにスバルから「ECVT」の供給を受けて電磁クラッチ式CVT「N-CVT」を1.3リッター車に採用したほか、まだまだコンパクトカーどころか小型4ドアセダンでも3速ATが多かった時代に4速ATも採用するなど、非常に贅沢な装備を持っていたのも特徴でした。

さらに時代に合わせまずは運転席、ついで助手席にも搭載されたエアバッグでデュアルエアバッグ化を完了し、ABSも追加されるなど、安全性も向上していき、モデル末期には非常に魅力的な2代目マーチに唯一欠けていた4WDも追加されています。

3代目K12系

・新型1リッター直列4気筒DOHC16バルブエンジン「CR10DE」
・同1.2リッター「CR12DE」
・同1.4リッター「CR14DE」
・同1.5リッター「HR15DE」
・無段変速機「エクストロニックCVT」(1.5リッター車のみ)
・電気式4WD「e-4WD」
・電動パワーステアリング
・リアトーションビーム式サスペンション
・サイド&カーテンエアバッグ

3代目マーチでも約10年ぶりのフルモデルチェンジとあってエンジンは全て刷新され、HR15DE以外は全て当初マーチのみの専用エンジンだったほどの力の入れようでした。

2代目末期からのハイパーCVTは受け継がれず、ミッションは当初5速MTと4速ATのみでしたが、後にHR15DE搭載車に新型のエクストロニックCVTを搭載。

4WDは先代までのプロペラシャフトを介した機械式4WDではなく、プロペラシャフト不要な電気式のe-4WDを採用。これは洗濯機用モーターをリアに配置して、発進時や低速時に前輪のスリップを検知すると左右後輪を駆動して走行を助けるもので、エネルギー回生システムや中速以上、巡航時には作動しないため、ハイブリッド車ではなくあくまで限定的な電動4WDシステムです。

さらに電子制御スロットルや電動パワーステアリングも装備され、ABSと合わせて車の動きの電子制御化が進み、サイフォ&カーテンエアバッグをオプション設定するなど安全性能も向上。リアサスペンションは初めてトーションビーム式となり、車内のスペース効率向上に大きく貢献しています。

4代目K13系

・新型1.2リッター4気筒DOHC16バルブエンジン「HR12DE」
・2段式副変速機付き無段変速機「新世代エクストロニックCVT」
・アイドリングストップ
・VDC(横滑り防止装置)

タイ製の新興国向け低価格車となった4代目マーチでは歴代モデルの中で一層新装備の採用は抑えられ、エンジンもNISMO Sを除けば新型の1.2リッターHR12DEへ統一し、これも新型で同時期の日産車やスズキ車で多用されたジャトコ製のハイ・ロー2段切り替え式新世代エクストロニックCVTや、アイドリングストップの採用で高効率化が図られており、その他目立つ新装備としては、途中から全車標準装備となったVDC(横滑り防止装置)くらいとなりました。

派生車種

マーチターボ(初代派生車)

1982年10月の発売以来、987cc直列4気筒自然吸気・電子制御キャブレター式エンジンMA10Sのみで作られてきたマーチへ初めて設定された新エンジンMA10ETを搭載。排気量はそのままながら電子制御インジェクション化と国産リッターカーで初のターボチャージャー搭載でベースエンジンよりはるかに高出力を達成したホットモデルでした。

3ドア版マーチをベースとして1985年2月に発売された当時、ようやく純正エアロパーツの装着も認められるようになったとはいえ国産車のデザインが地味な時代で、マーチターボも専用エアロパーツや専用シート、デュアルマフラーなど内外装でスポーティさをアピールしていましたが、後のモデルと比べればノーマル然とした「羊の皮を被った狼」感があったものです。

代表スペックと中古車相場

日産 K10 マーチターボ 1986年式
全長×全幅×全高(mm):3,735×1,560×1,390
ホイールベース(mm):2,300
車重(kg):720
エンジン:MA10ET 水冷直列4気筒SOHC8バルブ ターボ
排気量:987cc
最高出力:56kw(76ps)/6,000rpm
最大トルク:106N・m(10.8kgm)/4,400rpm
10モード燃費:18.0km/L
乗車定員:5人
駆動方式:FF
ミッション:5MT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)4リンクコイル
中古車相場:流通なし(車両本体価格・2020年3月現在)

マーチR(初代派生車・競技用ベース車)

全日本ラリーなど国内ラリー競技での活躍をメインターゲットに据えて開発されるとともに、国際ラリーでのターボ係数1.7を掛け算しても1,600cc以下のクラスへ出場できるよう、987ccのMA10ETエンジンをベースに930ccへ排気量を落とし、同時にインタークーラーターボとスーパーチャージャーを組み合わせて全域過給を行うダブルチャージエンジンシステム、MA09ERTを搭載したのがマーチRで1988年8月に発売。

ボンネット上にインタークーラー冷却用エアインテークを持つ以外はベースとなるマーチ3ドアハッチバック車の最廉価グレードと同じ簡素な内外装で、バンパーもボディ同色ではなく黒一色など、競技に合わせた独自のカスタマイズが大前提のモータースポーツベース車として、徹底的な簡素化が行われていました。

代表スペックと中古車相場

日産 EK10 マーチR 1988年式
全長×全幅×全高(mm):3,760×1,560×1,405
ホイールベース(mm):2,300
車重(kg):740
エンジン:MA09ERT 水冷直列4気筒SOHC8バルブ インタークーラーターボ&スーパーチャージャー
排気量:930cc
最高出力:81kw(110ps)/6,400rpm
最大トルク:130N・m(13.3kgm)/4,800rpm
10モード燃費:15.0km/L
乗車定員:2人または5人
駆動方式:FF
ミッション:5MT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)4リンクコイル
中古車相場:流通なし(車両本体価格・2020年3月現在)

マーチスーパーターボ(初代派生車)

圧倒的なパワーで人気があったものの、日常的使用にはあまりに簡素すぎるため一般ユース向けに内外装を整えてマーチ最上級豪華グレードとしたのがマーチ・スーパーターボで、1989年1月発売。

後のモータースポーツ用モデルとしては、ランサーエボリューションでいえばマーチRが競技ベース車のRSに相当するのに対し、マーチ・スーパーターボは一般ユース用のGSRに相当するモデルでしたが、MA09ERTを搭載した関係でエンジンルームはキチキチで、さすがにパワーステアリングだけは装備できませんでした。

しかしフロントバンパー/グリル埋め込みのフォグライトやボディ同色バンパー/ドアミラーなどスポーティな外見や快適性の高さで人気があり、主婦が乗って買い物に来ているちょっとスポーティなハッチバック車が実はとんでもないモンスターマシンという光景は、なかなかシュールだったものです。

代表スペックと中古車相場

日産 EK10 マーチスーパーターボ 1989年式
全長×全幅×全高(mm):3,735×1,590×1,395
ホイールベース(mm):2,300
車重(kg):770
エンジン:MA09ERT 水冷直列4気筒SOHC8バルブ インタークーラーターボ&スーパーチャージャー
排気量:930cc
最高出力:81kw(110ps)/6,400rpm
最大トルク:130N・m(13.3kgm)/4,800rpm
10モード燃費:16.0km/L
乗車定員:5人
駆動方式:FF
ミッション:5MT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)4リンクコイル
中古車相場:108万円(車両本体価格・2020年3月現在)

Be-1(初代ベース)

日産は初代マーチをベースにレトロデザインの独自ボディとした「パイクカー」を何種類か発売しましたが、その第1弾がBe-1。

当時の大衆車ではありえないほど角を落として徹底的に丸みを追求し、これも当時としては異例の樹脂製射出成型パネルで構成されており、レトロどころか2020年代現在の目で見ても十分に通用するデザインで、1987年1月の発売と同時に限定1万台が飛ぶように売れて瞬く間に完売、バブル時代でしたから、予約し損ねたり一刻も早く手に入れたいユーザーが高値で買い取るので、中古車に新車より高いプレミア価格がつくほどでした。

後に日産パイクカー軍団の大ブームは他メーカーへもレトロカーブームとして飛び火しますが、ほとんどのメーカー(後の日産もでしたが)はヘッドライトやフロントグリルなどボディの一部のみ交換してレトロカー仕様としたのとは異なり、Be-1と後述する2台は全面的な新デザインによって、日本車の歴史に大きくその名を残しています。

代表スペックと中古車相場

日産 BK10 Be-1 キャンバストップ 1987年式
全長×全幅×全高(mm):3,635×1,580×1,420
ホイールベース(mm):2,300
車重(kg):680
エンジン:MA10S 水冷直列4気筒SOHC8バルブ
排気量:987cc
最高出力:38kw(52ps)/6,000rpm
最大トルク:75N・m(7.6kgm)/3,600rpm
10モード燃費:20.5km/L
乗車定員:5人
駆動方式:FF
ミッション:5MT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)4リンクコイル
中古車相場:29万円~159.8万円(車両本体価格・2020年3月現在)

パオ(初代ベース)

初代マーチベースの日産パイクカー第2弾として1989年1月に3ヶ月限定で発売されたパオは、Be-1同様に樹脂製射出成型パネルで構成した完全新デザインのボディでしたが、テーマは若干異なり「街中にいながらサファリへドライブに出かけるような非現実性の表現」でした。

そのため、デザインのみならずフリップアウト式に開くリアクォーターウィンドウや、ガラスハッチと組み合わせて上下開きのテールゲート、エアコン普及後の国産車では珍しくなっていた開閉式三角窓など珍しい装備を持ち、1940~50年代のフランス車風デザインでまとめあげられて大人気となり、Be-1の数倍となる5万台以上をたった3ヶ月で売りさばいています。

なお、後に日産は同様のテーマとデザインテイストでサニーをベースとした「ラシーン」も販売して成功しており、最低地上高やタイヤ外径、着座位置の高さを除けば、現在のコンパクト・クロスオーバーSUVの先駆者で初めて成功した存在といえるかもしれません。

代表スペックと中古車相場

日産 PK10 パオ キャンバストップ 1989年式
全長×全幅×全高(mm):3,740×1,570×1,480
ホイールベース(mm):2,300
車重(kg):730
エンジン:MA10S 水冷直列4気筒SOHC8バルブ
排気量:987cc
最高出力:38kw(52ps)/6,000rpm
最大トルク:75N・m(7.6kgm)/3,600rpm
10モード燃費:18.4km/L
乗車定員:5人
駆動方式:FF
ミッション:5MT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)4リンクコイル
中古車相場:25万円~118.9万円(車両本体価格・2020年3月現在)

フィガロ(初代ベース)

初代マーチベースのパイクカー第3弾、1991年2月に発売されたフィガロはやはりオリジナルデザインのボディで、今度はなんとトップが手動開閉可能な4シータークーペコンバーチブルとして出現。

この手のコンパクト・オープンカーで4シーターにすると実用性は皆無な例が多いのですが、フィガロは立派に使える独立トランクを持ち、狭い後席はエマージェンシー用か車内の荷物置き場と割り切れば立派に使える車でした。

ただし、オープンボディのための補強でBe-1やフィガロより大幅に重くなったのでベース車同様の自然吸気エンジンでは著しくパワー不足となるため、パイクカーでは唯一マーチターボ用のMA10ETターボエンジンを搭載しています。

日本国内だけで限定2万台が販売されましたが、海外でも昔からアウトビアンキ・ビアンキーナコンバーチブルなどコンパクト・オープンカー需要があったためフィガロはその再来としてイギリスなどを中心に人気が出て、多数が並行輸出されました。

代表スペックと中古車相場

日産 FK10 フィガロ 1991年式
全長×全幅×全高(mm):3,740×1,630×1,365
ホイールベース(mm):2,300
車重(kg):810
エンジン:MA10ET 水冷直列4気筒SOHC8バルブ ターボ
排気量:987cc
最高出力:56kw(76ps)/6,000rpm
最大トルク:106N・m(10.8kgm)/4,400rpm
10・15モード燃費:13.6km/L
乗車定員:4人
駆動方式:FF
ミッション:3AT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)4リンクコイル
中古車相場:30.9万円~172万円(車両本体価格・2020年3月現在)

MujiCar1000(2代目ベース)

数多い歴代マーチ派生車の中でもっとも異色の存在がこのMujiCar1000で、なんと無印良品の通販WEBサイト「ムジ・ネット」で1,000台限定販売するためだけに作られたモデルです。

2代目K11マーチをベースに、フロントグリルやボディカラー、シート表皮など内外装が無印良品の企画によるオリジナルとなっているものの、実質的にはK11マーチそのもので初代の日産パイクカー軍団ほどのオリジナル製はなく、「無印良品オリジナルブランド車」という以外の価値はあまりない車でした。

それゆえ、2001年5月の販売当時こそ話題になったものの限定台数を売り切ることができずに商業的には全く失敗に終わり、今ではカルトカーの1台に近い扱いでレアカー好きの記憶に残るのみとなっています。

マーチBOX(2代目ベース)

2代目マーチに1999年11月追加されたステーションワゴンモデルで、後席までは見かけ上ベース車とほとんど変わらないものの、リアオーバーハングを延長してラゲッジスペースを儲けたのがマーチBOXです。

同時期にマイナーチェンジされたベース車と異なり4WDは設定されず、ミッションは4速ATとCVTのみ。後席がダブルフォールディングシート採用で倒せばシート背面がラゲッジと並行になり、前席2名乗車のみならそれなりに広いラゲッジスペースを確保できたとはいえステーションワゴンとしては中途半端なサイズで、2年3か月ほど販売されたのみでモデルチェンジされず終わりました。

代表スペックと中古車相場

日産 WAK11 マーチBOX 1999年式
全長×全幅×全高(mm):3,980×1,585×1,450
ホイールベース(mm):2,360
車重(kg):960
エンジン:CGA3DE 水冷直列4気筒DOHC16バルブ
排気量:1,348cc
最高出力:63kw(85ps)/6,000rpm
最大トルク:120N・m(12.2kgm)/4,000rpm
10・15モード燃費:16.0km/L
乗車定員:5人
駆動方式:FF
ミッション:4AT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)5リンクコイル
中古車相場:19.8万円~27.5万円(車両本体価格・2020年3月現在)

マーチ・カブリオレ(2代目ベース)

2代目マーチのルーフを電動ソフトトップ化したコンパクト・オープンカーとして1997年8月から1998年10月までのわずか1年2か月ほど販売されていたのがマーチ・コンバーチブルです。

昔のハッチバック車オープンモデルではよくあった、Bピラー兼用のロールバーが固定されており、4シーターフルオープンとはいえ特に後席の開放感はさほどではなく、ベースの1.3リッター3ドアハッチバック車より20~30万ほど高価だったうえにトランクルーム容量も小さかったためあまり販売台数は伸びなかったようで、現存する車はレア車扱いされています。

代表スペックと中古車相場

日産 FHK11 マーチ・コンバーチブル 1997年式
全長×全幅×全高(mm):3,720×1,585×1,430
ホイールベース(mm):2,360
車重(kg):920
エンジン:CG13DE 水冷直列4気筒DOHC16バルブ
排気量:1,274cc
最高出力:58kw(79ps)/6,000rpm
最大トルク:106N・m(10.8kgm)/4,000rpm
10・15モード燃費:17.0km/L
乗車定員:5人
駆動方式:FF
ミッション:5MT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)5リンクコイル
中古車相場:25万円~59.8万円(コペル・ボニート仕様除く車両本体価格・2020年3月現在)

マーチ・タンゴ(2代目ベース)

初代のように完全オリジナルボディのパイクカーまでは準備されなかった2代目マーチですが、代わりにオーテックジャパンの架装によるレトロカールックの特別仕様車がいくつか販売され、その第1弾が1996年6月発売のマーチ・タンゴでした。

ヘッドランプやボンネット、フロントフェンダーはそのままで、フロントバンパーはバンパーを分断する縦長のフロントグリルつきの独特な顔つきで、バンパー自体も前後ともにメッキモールつき、さらにボディにサイドストライプやサイドマッドガードもついて、メッキドアミラーや専用シートなどで個性を主張していました。

(中古車相場・車両本体価格・2020年3月現在)
流通なし

マーチ・ボレロ(2~4代目ベース)

2代目オーテック特別仕様車第2弾が1997年10月に発売されたマーチ・ボレロで、ウィンカーを独立させた丸型ヘッドランプ/テールランプやフォグランプ、大型化されたフロントグリルなどで全体の印象はタンゴよりさらに個性的。

このボレロだけは3代目、4代目マーチでも設定され、独特の大型フロントグレルは歴代モデルに受け継がれ、通常のマーチとは異なる個性をアピールしました。

(中古車相場・車両本体価格・2020年3月現在)
2代目ベース:7万円~50万円
3代目ベース:9万円~53万円
4代目ベース:13万円~175万円

マーチ・ルンバ(2代目ベース)

2代目オーテック特別仕様車第3弾のマーチ・ルンバは1998年11月に発売。丸型ヘッドライトや同じく丸型縦2連テールライトユニットはボレロと同様でしたが、丸みを持ち横長の大型台形フロントグリルはどことなくミニ風でした。

(中古車相場・車両本体価格・2020年3月現在)
9万円~29.8万円

マーチ・ポルカ(2代目ベース)

タンゴ、ボレロ、ルンバときた2代目オーテック特別仕様車第4弾にして最終モデルが、2000年12月に発売されたマーチ・ポルカ。

丸目2灯ヘッドランプはボレロやルンバより小さく、外側斜め上に配置されたウィンカーや、ルンバより小さい逆台形メッキフロントグリルによって、最小限のパーツ変更でチャーミングな顔つきとした印象でした。

比較的長期間販売されたボレロやルンバと異なり、短期間のみ販売されたタンゴやポルカの現存車はレアです。

(中古車相場・車両本体価格・2020年3月現在)
27万円

マーチ・ラフィート(3代目ベース)

3代目最初のオーテック特別仕様車として、ボレロより早く2002年9月に発売されたのがマーチ・ラフィート。横長の大型メッキフロントグリルは縦長吊り目ヘッドランプの3代目マーチに組み合わせるとかなり個性的で、2007年にも再登場するなど3代目ではボレロと双璧をなす特別仕様車でしたが、ボレロと異なり4代目までは設定されませんでした。

(中古車相場・車両本体価格・2020年3月現在)
3万円~58.8万円

マイクラC+C(3代目ベース)

3代目マーチの欧州版「マイクラ」の4シーターコンバーチブルを車名もそのままに輸入したもので、2005年11月から2010年8月まで販売。2代目のコンバーチブルと異なり電動メタルトップ式のクーペコンバーチブルで、重量がかさむこともあって日本仕様の3代目マーチでは設定のない、1.6リッターエンジンが搭載されていました。

代表スペックと中古車相場

日産 FHZK12 マイクラC+C 2007年式
全長×全幅×全高(mm):3,820×1,690×1,445
ホイールベース(mm):2,430
車重(kg):1,290
エンジン:HR16DE 水冷直列4気筒DOHC16バルブ
排気量:1,597cc
最高出力:81kw(110ps)/6,000rpm
最大トルク:153N・m(15.6kgm)/4,400rpm
10・15モード燃費:13.2km/L
乗車定員:4人
駆動方式:FF
ミッション:4AT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)トーションビーム
中古車相場:19.8万円~165.8万円(車両本体価格・2020年3月現在)

キューブ(2~3代目ベース)

マーチをベースにルーフが高いトールワゴン化したのがキューブで、1998年2月に発売された初代モデルは2代目マーチをベースとして単純に背の高い箱型ボディを載せたのみ、座面の高さもマーチと変わらないのでヘッドスペースに無駄な余裕がある急造モデルでしたが、マーチともども「月々の携帯電話料金程度のローンで買える車」としてヒット作になります。

本格的にトールワゴンとして作りこまれたのは3代目マーチをベースとした2代目キューブ(2002年10月発売)からで、思い切って角を落とした箱型ボディは左右非対称、運転席から死角になりやすい左後方の窓面積を拡大するなど特徴あるデザインで、プラットフォームを改良しつつデザインをリファインした3代目キューブ(2008年11月発売)は2019年12月まで生産されていました。

コペル・ボニート(2代目ベース)

2代目マーチをベースに、株式会社コペルで昔のイギリス製小型高級車「バンデンプラス・プリンセス」風のボディを架装したカスタムカーがコペル・ボニート。通常のハッチバック車をベースに3BOXセダン化したものが基本ですが、マーチ・カブリオレをベースにしたオープンモデルやマーチBOXをベースにしたワゴンモデルもあり、販売台数こそ少ないもののバラエティ豊富です。

トミーカイラ・m13(2代目~3代目ベース)

マーチをベースにチューニングされたエンジンと専用エアロやブリスターフェンダーなど内外装ドレスアップまで施したチューニング・コンプリートカーがトミーカイラm13で、2代目のほか3代目マーチでもいくつかのバージョンが製作されたほか、コンプリートカー以外にパーツ単体での販売も行われていました。

光岡・ビュート(2~4代目ベース)

北陸の名門カスタムメーカー、光岡自動車が2代目マーチをベースにイギリスのジャガー・マークII風ボディを架装したのが初代ビュートで1993年1月に発売。

コペル・ボニート同様に独立トランクを持つ3BOXセダンを基本としつつ、3/5ドアハッチバック版やコンバーチブル版も販売されており、3代目マーチベース(2005年9月発売・4ドアセダンのみ)、4代目マーチベース(2012年5月発売・4ドアセダンおよび5ドアハッチバック版「なでしこ」)も続けて販売されています。

(中古車相場・3代続けての車両本体価格・2020年3月現在)
9.8万円~365万円

フリード・マーチリッツ / マーチオレオ(3代目ベース)

名古屋の中古車販売店、太陽興産フリードが2009年に3代目マーチベースでそれぞれ100台限定で製作したのがマーチリッツおよびマーチオレオ。いずれもイタリアの名車、2代目フィアット500(通称「チンクェチェント」)や600(同「セイチェント」)をモチーフとしており、コペル・ボニートや光岡・ビュートのようなイギリス車風とは一線を画していますが、レトロカー風カスタマイズカーという意味では基本的に同じ路線の車です。

グッドウッドパーク・ハービー(3代目ベース)

愛知県小牧市の国産車カスタムショップ「グッドウッドパーク」が3代目マーチをベースにフォルクスワーゲン・ビートル風(あるいは復刻版ニュービートルやザ・ビートル風)の架装を施したのがハービーで、5ドアハッチバックのままレトロカールックとしているのはマーチリッツなどと同様。イギリス車、イタリア車に続きドイツ車風にもカスタマイズされるマーチの無国籍ぶりを象徴するモデルの1つです。

ルノー・パルス(4代目ベース)

4代目マーチのプラットフォームをベースにルノー独自で開発し4代目マーチと同じタイの工場で生産していた新興国向け低価格車がパルスで、デザインもルノー独自ではありますが、やはり全体的なイメージはマーチ(あるいは海外版4代目マイクラ)とよく似ており、2012年から2017年まで販売されていました。

5代目マイクラ(4代目後継車・日本未発売)

日本では4代目マーチの販売が2020年3月現在も継続されていますが、これはタイ製の新興国向け低価格車を日本でも販売しているだけであり、ヨーロッパなど先進国市場では2017年に海外版マイクラがモデルチェンジされ、「5代目マイクラ」が販売されています。

日本市場だとノートに匹敵するボディサイズに拡大されており、この5代目マイクラを日本でもマーチとしてモデルチェンジしてしまうと、軽自動車との間を埋める廉価なコンパクトカーが消滅してしまうため、日本へ導入したくともできない状態が続いているようです。

ラリーで大活躍!ワンメイクレースもあった歴代マーチのモータースポーツ

一般大衆向けの安価なエントリーモデルとは、どんなメーカーでも単に経済性の高さだけではなく、走りを楽しみたい若者や女性向け、そして安価にモータースポーツを楽しみたいユーザー向けの走り志向が両立されているもので、歴代マーチも数多くのスポーツ向けモデルと、それを使ったモータースポーツ参加が行われました。

初代のまだ1リッター自然吸気エンジンしかなかった初期からラリーに参戦してダイハツ・シャレードやミラターボ、スズキ・アルトワークスと戦っていたほか、ワンメイクレースも開催。

本格的にモータースポーツ向けのマーチRが登場すると全日本ラリーの1.6リッター以下クラスで大暴れしたほか、一般向けのマーチ・スーパーターボが発売されるとサファリラリーの小排気量クラスでも優勝するなど国際ラリーでも活躍しています。

2代目でもワンメイクレースは続き、さらに全日本ラリーの2輪駆動部門やジムカーナなどでも活躍、ヨーロッパではミッドシップに大排気量V6エンジンを搭載して後輪を駆動するモンスターバージョンがシャモニー24時間レースなど氷上レースで活躍しました。

3代目以降は活躍の舞台が地味になったもののチューニングバージョンの12SRがジムカーナなどで活躍したほか、4代目でもNISMO Sで全日本ラリーに復帰するなど、歴代マーチとモータースポーツは切っても切れない関係です。