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スバル・レガシィB4 – ワゴン&SUV王国スバルが放った本格プレミアムセダン

レガシィB4

2020年6月で日本国内では新規受注を終了、最終モデルの在庫販売のみとなったレガシィB4ですが、代を重ねるごとに主要市場の北米からの求めに応じて大型化、ついに日本市場では持て余すサイズになって販売も低迷したとはいえ、1980年代に没落寸前だったスバルを救う起死回生のプレミアムセダンとして、一時は日本市場でもその名を轟かせていました。

<h2>各代の概要や時代背景</h2>
<h3>全てを新開発し世界記録を打ち立てWRCでも活躍した力作、初代BC系(1989-1993)</h3>
1980年代、富士重工(現・スバル)は軽自動車以外で初の量産車、スバル1000以来の水平対向エンジン搭載FF車、そして初代レオーネ以来の4WD乗用車を販売する特色ある自動車メーカーではありましたが、エンジンも駆動系など走行関係のメカニズムは1960年代から大きく変わっておらず、旧式化による商品性の低下、特に主要市場である北米での販売台数激減に悩んでいました。

昔も今も北米市場依存が強い上に社内は技術から販売まで保守的で硬直化、そのままでは旧態依然とした商品を抱えたまま自動車事業の存続が危ういのは明らかで、撤退を防ぐには起死回生で一発逆転可能なモデルがどうしても必要だったのです。

そこで、当時販売していた小型乗用車レオーネ(3代目)の後継はエンジンからプラットフォーム、メカニズム、内装全てを一新したブランニューモデルを開発、単にレオーネの1,800ccクラス上級グレードの後継車にとどまらない、プレミアムセダン/ステーションワゴンの開発が決まります。

生産設備やノウハウの問題から、新型エンジンとはいえ今さら他社のように直列やV型ではなく水平対向エンジンを同社の「特色」として全面に打ち出しつつも完全新開発のEJ系を開発、もっとも強力な2リッターDOHC16バルブ水平対向4気筒のEJ20ターボは当時の2リッター4気筒エンジンとしては強力な220馬力を発揮。

水平対向エンジンのメリットであるキャビンを圧迫しないコンパクトさや、左右重量対称レイアウトで重量配分に優れる面はそれまでのスバル車から受け継ぎつつ、4輪独立ストラットの足回りは徹底した走り込みで煮詰め、車内空間は広く取るとともに人間工学に基づく使いやすさを追求して、高品質のセダン/ワゴンを仕上げていったのです。

こうして完成した新型車「レガシィ」は2リッターターボを搭載するセダンのホットモデル「RS」が発売直前の1989年1月21日に10万km耐久走行での平均速度記録に挑戦、223.345km/hを記録して見事当時の世界記録を達成し、その偉業を引っさげ同月23日に発売されました。

人気はどちらかというと、それまでの国産ステーションワゴンとしては異例な事に商用ライトバンをラインナップせず乗用ワゴンに特化した結果、セダンに負けない快適性と走行性能、優れた積載性を両立した「レガシィツーリングワゴン」に集中して日本国内にステーションワゴンブームを巻き起こしましたが、デザインこそレオーネ時代から脱却しきれないバタくささが残ったものの、レガシィセダンもプレミアムセダンとして通好みの評価を受けています。

当初のラインナップは1.8リッターSOHC「EJ18」自然吸気搭載車がEi、Mi、Ti、Viの4グレードで最廉価グレード「Ei」がFFの5速MT車のみ(1991年6月廃止)、「Mi」がFF/4WDともに5速MT/4速ATがあったものの5速MTがパートタイム4WDで4速MTのみフルタイム4WD、「Ti」のみFF/フルタイム4WDに5速MT/4速MTを組み合わせ、1.8リッター最上級グレードの「Vi」はFFに5速MT/4速ATのみでした。

2リッターDOHC「EJ20」自然吸気搭載車は廉価版「TZ」がフルタイム4WDに5速MT/4速ATの組み合わせのみ、「VZ」がTi同様にFF/フルタイム4WD、5速MT/4速全ての組み合わせを設定、後にTZを代わってSOHC自然吸気版EJ20&4ATのみの「ブライトン」や、VZの足回り強化版自然吸気スポーツ仕様「VZタイプR」、同エアサスを組んだラグジュアリー仕様「VZエアサス」を追加。

2リッターDOHC「EJ20」ターボ車は当初フルタイム4WD&5速MTな「RS」のみの設定でしたが、1989年10月に装備を簡略化して足回りを固めた「RS タイプR」と、フルタイム4WD&4速MTで装備を充実した最上級グレード「GT」が登場、1990年5月にRSターボタイプRをベースにSTiが手組シてファインチューンしたEJ20ターボを搭載、さらに足回りを固めたモータースポーツベースグレード「RSタイプRA」を追加しています。

1992年6月には内外装を充実させた最高級グレード「GTタイプS2」が追加されましたが、ツーリングワゴンのように2.2リッターSOHC自然吸気仕様は最後まで設定されませんでした。

<h4>代表スペックと中古車相場</h4>
スバル BC5 レガシィ RS 1989年式
全長×全幅×全高(mm):4,510×1,690×1,395
ホイールベース(mm):2,580
車重(kg):1,290
エンジン:EJ20 水冷水平対向4気筒DOHC16バルブ ICターボ
排気量:1,994cc
最高出力:162kw(220ps)/6,400rpm
最大トルク:270N・m(27.5kgm)/4,400rpm
10モード燃費:9.4km/L
乗車定員:5人
駆動方式:4WD
ミッション:5MT
サスペンション形式:(F・R)ストラット
中古車相場:59.9~198万円(車両本体価格・2020年8月現在)

<h3>ホイールベース延長で居住性向上、ターボ車はツインターボ化された2代目BD系(1993-1998)</h3>
2代目レガシィセダンは1993年10月に登場、当初1.8リッターの廉価グレードは設定されていませんでしたが、1994年6月に先代「Ti」に相当する5速MT/4速AT&FF/フルタイム4WDの4バージョンを揃えた「LX」グレードとして復活。

主要グレードは2リッターSOHC自然吸気の「TX」「ブライトン」、同DOHC自然吸気の「TS」「TSタイプR」、同DOHCターボの「RS」「GT」で、ブライトンとTS、GTが4速ATのみで他は5速MTも4速ATもあり、RSとGTはフルタイム4WDのみでした。

1994年10月にはセダン初の3ナンバー車として2.5リッターDOHC自然吸気を搭載する「250T」が追加(フルタイム4WD&4速ATのみ)。

2代目レガシィセダンは250Tを除き全車5ナンバーで、ボディサイズも5ナンバー枠に収まっています。寸法は初代とあまり変わらないもののレオーネから受け継いだ古めかしいデザインから一新されるとともにホイールベースは延長され、後席の居住性は大幅に高まりました。

ただし相変わらず人気はツーリングワゴンに集中していてセダンは影が薄く、インプレッサセダンのようにスポーツセダンとして注目される事もなかったため、次の3代目ではセダンの拡販を狙った大幅なイメージチェンジが行われることとなります。

<h4>代表スペックと中古車相場</h4>
スバル BD5 レガシィ RS 1993年式
全長×全幅×全高(mm):4,595×1,695×1,385
ホイールベース(mm):2,630
車重(kg):1,330
エンジン:EJ20 水冷水平対向4気筒DOHC16バルブ ICシーケンシャルツインターボ
排気量:1,994cc
最高出力:184kw(250ps)/6,500rpm
最大トルク:309N・m(31.5kgm)/5,000rpm
10・15モード燃費:10.4km/L
乗車定員:5人
駆動方式:4WD
ミッション:5MT
サスペンション形式:(F・R)ストラット
中古車相場:皆無(車両本体価格・2020年8月現在)

<h3>全車4WD化、最初で最後の5ナンバー「レガシィB4」、3代目BE系(1998-2003)</h3>
大人気のレガシィツーリングワゴンに隠れて全く目立たず、大幅なイメージチェンジが求められたレガシィセダンは3代目でクローズドボディを表すイタリア語「ベルリネッタ」の頭文字「B」、そしてボクサーエンジン(水平対向エンジン)の頭文字「B」へ4ドアセダンを表す「4」を組み合わせた「B4」というサブネームを付加し「レガシィB4」として1998年12月に再出発、大々的にスポーツセダンとして宣伝されました。

営業車、あるいは廉価セダンとしてレオーネのイメージを引きずっていた1.8リッター車や、スポーツ4WDセダンにそぐわないFF車は廃止され、全車2リッター自然吸気/同ターボ、2.5リッター自然吸気エンジンとなり、後にレガシィとしては初で、アルシオーネSVX以来7年ぶりに復活する水平対向6気筒3リッターエンジンが2002年1月に追加されています。

ラインナップは当初2リッター自然吸気の「RS」と同ターボの「RSK」(Kはコンプレッサー=過給機)で始まり全車スポーツセダンであることを強調、1999年11月にはRSにもビルシュタイン製ダンパーを装着した特別仕様車「RSタイプB」を発売(後カタログモデル化)。

2001年5月には先代の250T同様2.5リッター車の「RS25」が、2002年1月には前述の3リッター水平対向6気筒DOHC自然吸気車の「RS30」が追加されてプレミアムスポーツセダン路線を驀進したおかげで3代目にしてレガシィセダンはヒット作となりますが、2002年5月には2リッターSOHC自然吸気エンジンを搭載した「S」も追加されています。

なお、5ナンバーボディとして最後のレガシィ、そしてレガシィB4としては最初で最後の5ナンバー車(RS25、RS30を除く)でしたが、ホイールベースがさらに20mm拡大されるとともにリアサスがマルチリンク式となって、ストラットの上部張り出しがなくなったトランクルーム容量は大幅に拡張されました。

また、水平対向エンジン搭載で縁があり、工業デザインでも豊富な実績を誇るポルシェがデザインした専用エアロを装着、塗装も高級車用に層の厚い塗膜で他の純正塗装とは質感が全く異なる特別仕様車「ブリッツェン」が2000年2月に登場して大人気となり、ブリッツェン2001(2001年1月)、ブリッツェン2002(2002年3月)、ブリッツェン6(RS30ベース・2002年8月)、ブリッツェン2003(2003年1月)と何度も登場する定番の特別仕様車となっています。

<h4>代表スペックと中古車相場</h4>
スバル BE5 レガシィB4 RSK 1998年式
全長×全幅×全高(mm):4,605×1,695×1,410
ホイールベース(mm):2,650
車重(kg):1,440
エンジン:EJ20 水冷水平対向4気筒DOHC16バルブ ICシーケンシャルツインターボ
排気量:1,994cc
最高出力:206kw(280ps)/6,500rpm
最大トルク:343N・m(35.0kgm)/5,000rpm
10・15モード燃費:10.8km/L
乗車定員:5人
駆動方式:4WD
ミッション:5MT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)マルチリンク
中古車相場:8~298万円(S401含む車両本体価格・2020年8月現在)

<h3>ついに3ナンバー化もかえって取り回しは良好、4代目BL系(2003-2009)</h3>
4代目レガシィB4は2003年6月に登場、先代まで5ナンバーボディでしたが日本でも3ナンバー=大きい大排気量車で扱いにくく高価という認識が薄れた事や、何より主要市場である北米の養成もあって一回り大きい3ナンバーボディ化に踏み切ります。

結果、狭いボディ幅にこだわるより前輪舵角を大きくできるため最小回転半径はむしろ小さくなり、衝突安全性に関わる設計の自由度が高まり安全性向上、素材や設計の見直しで軽量化されるなど、レガシィB4にとってむしろ良い事づくめの3ナンバー化となりました。

また、タービンのツインスクロール・シングルターボ化で走行フィーリング向上、エンジンの電子制御スロットル化による高効率化、上級グレードへの5速AT採用(後に2.0GTスペックBや3.0RスペックBで6速MTも採用)で燃費向上など質感向上も重なり、非常に完成度の高いモデルとして引き続き日本でも好評となっています。

なお、グレード構成は2リッターSOHC自然吸気の廉価版「2.0i」、同DOHC自然吸気の「2.0R」、同ターボの「2.0GT/2.0GTスペックB」、3リッター6気筒DOHC自然吸気の「3.0R/3.0RスペックB」が基本で、2007年11月に2.0Rへ代わり2.5リッター自然吸気SOHCの「2.5i」系が追加。

先代で人気だったポルシェデザインの特別仕様車「ブリッツェン」もブリッツェン2005(2005年1月)、ブリッツェン2006(2005年12月)と2度にわたって設定し、足回りやエアロなど内外装を中心にSTIがトータルコーディネートした特別仕様車「tuned by STI」も2005、2006、2007年と3度にわたり発売し、変わったところでは2004年5月に天然ガスを燃料とするCNG仕様を「2.0CNG」として発売しています。

また、2006年5月より3つの走行モードをスイッチで切り替えエンジン特性を変更する「SI-DRIVE」や、レーダークルーズコントロール「SIクルーズ」など近代的な新装備を加えていき、2008年5月にはステレオカメラ式運転支援システム「アイサイト」の初期型(Ver.1)がレガシィB4にも初搭載されるなど安全性も大きく向上していきました。

<h4>代表スペックと中古車相場</h4>
スバル BL5 レガシィB4 2.0GTスペックB 2003年式
全長×全幅×全高(mm):4,635×1,730×1,435
ホイールベース(mm):2,670
車重(kg):1,430
エンジン:EJ20 水冷水平対向4気筒DOHC16バルブ ICツインスクロールターボ
排気量:1,994cc
最高出力:206kw(280ps)/6,400rpm
最大トルク:343N・m(35.0kgm)/2,400rpm
10・15モード燃費:12.0km/L
乗車定員:5人
駆動方式:4WD
ミッション:5MT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)マルチリンク
中古車相場:10.8~249.8万円(S402含む車両本体価格・2020年8月現在)

<h3>大幅な大型化で堂々たるサイズへ、エンジンも大排気量化された5代目BM系(2009-2014)</h3>
5代目レガシィB4は2009年5月に「グランドツーリングイノベーション」をキャッチコピーとして登場。ますます強まるスバルの北米依存度を背景に北米向けプレミアムセダンとして全長が100mm近く伸びるなどかなり大型化。

全幅など日本向けこそ1,780mmと1,800mm以内に収めたものの、北米仕様はワイドフェンダーで1,820mmに達し、そこまで来ると車重もグレードやボディ形状によって約100kgほど増加し、B4の最上級グレード同士でも50kgほど増えていました。

そのためついに2リッターエンジンの搭載はあきらめ、「2.5i」系は2.5リッターSOHC自然吸気のEJ25(170馬力)、「2.5GT」系は同EJ25ターボ(285馬力)とされましたが、北米仕様やアウトバックに搭載される3.6リッター6気筒DOHC自然吸気(260馬力)は搭載されていません。

2012年5月のマイナーチェンジで新型の2リッターターボFA20(300馬力)搭載車や、2.5リッターが新型のDOHCエンジンFB25(173馬力)に変わりましたが、唯一6速MT車が残されていた2.5GT Sパッケージが廃止されてCVTまたは5速ATのみとなり、2013年10月には2.5GTも廃止されて2.5Lターボ車が消滅、全車CVTとなります。

内外装の高品質化やアイサイトの新バージョン投入などで品質や安全性は向上していったものの、初代以来のスポーツセダン的な性格はだいぶ薄れ、ラグジュアリー性の高いプレミアム・フラッグシップとしての性格が強まっていきました。

<h4>代表スペックと中古車相場</h4>
スバル BM9 レガシィB4 2.5GT Sパッケージ 2009年式
全長×全幅×全高(mm):4,730×1,780×1,505
ホイールベース(mm):2,750
車重(kg):1,480
エンジン:EJ25 水冷水平対向4気筒DOHC16バルブ ICツインスクロールターボ
排気量:2,457cc
最高出力:210kw(285ps)/6,000rpm
最大トルク:350N・m(35.7kgm)/2,000~5,600rpm
10・15モード燃費:11.4km/L
乗車定員:5人
駆動方式:4WD
ミッション:6MT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)ダブルウィッシュボーン
中古車相場:22~268万円(車両本体価格・2020年8月現在)

<h3>ついに日本では最後のレガシィB4となった6代目BM系(2009-2014)</h3>
6代目レガシィB4は2014年10月にモデルチェンジ。ボディはさらに拡大されてもはや機械式駐車場など日本での運用に支障のない上限1,800mm超えを隠さなくなり、グレードによっては重量税の安い1.5t以内に収まっていた車重も全車1.5tオーバーになりました。

スバルのデザインアイデンティティ「ヘキサゴングリル」を備えたフロントマスクなどスバル車らしいデザインではあったものの明らかに日本市場ではサイズオーバーで、ついにスバルも日本でレガシィを販売し続ける事に限界を感じたようです。

日本向きサイズのレヴォーグが登場していたステーションワゴンは日本向けレガシィから廃止、クロスオーバーワゴンのランカスターはかろうじて残ったものの、B4ともどもエンジンは2.5リッター自然吸気1種類のみとなりました。

B4のラインナップも大幅整理され、ベースグレードと装備充実版の「リミテッド」、2019年11月にベースグレードへ代わり追加された「B-スポーツ」のみとなり、イタリアの老舗革製品サプライヤーとコラボした上質な内装を持つ「スポルヴィータ」(2016年9月)がレガシィB4最後の特別仕様車となります。

フラッグシップにふさわしいサイズへ育ったとはいえ本来は大衆向けプレミアムセダンであるレガシィは高級車ではなく、大柄な割に安い(約300~340万円程度)とはいえ電動化が立ち遅れ燃費は今ひとつ、シンメトリカルAWDによる走りをアピールする役目はWRX S4に譲ってターボエンジンもないレガシィB4の販売は予想通り低迷し、ついに2020年6月をもって新規受注を打ち切り、在庫販売のみになりました。

今後も北米を中心に海外での販売は続けられる見込みですし、アウトバックのみはモデルチェンジするとも言われますが、日本におけるレガシィB4は初代レガシィセダン以来の歴史を31年で終える事となり、WRX S4へその役目を譲る事となります。

<h4>代表スペックと中古車相場</h4>
スバル BN9 レガシィB4 リミテッド 2009年式
全長×全幅×全高(mm):4,800×1,840×1,500
ホイールベース(mm):2,750
車重(kg):1,540
エンジン:FB25 水冷水平対向4気筒DOHC16バルブ
排気量:2,498cc
最高出力:129kw(175ps)/5,800rpm
最大トルク:235N・m(24.0kgm)/4,000rpm
JC08モード燃費:14.8km/L
乗車定員:5人
駆動方式:4WD
ミッション:CVT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)ダブルウィッシュボーン
中古車相場:59.8~299.2万円(車両本体価格・2020年8月現在)

<h2>各代の主な新装備</h2>
<h3>初代BC系</h3>
・新開発水平対向4気筒エンジン「EJ」シリーズ
・新開発プラットフォーム
・4輪独立懸架ストラット式サスペンション
・クロスミッション(RSタイプRA)
・エアサス(TZエアサス)

プラットフォームをはじめ全てが新開発された初代レガシィセダンですが、前身にあたる3代目レオーネ1800シリーズから目立つ新装備は水平抵抗エンジンがスバル1000以来使われてきた従来のEA系からEJ系へ更新された事です。

1.8リッターSOHC16バルブ自然吸気の「EJ18」、2リッターSOHC16バルブ自然吸気/同DOHC16バルブ自然吸気/同DOHC16バルブICターボの「EJ20」をラインナップし、ターボ版EJ20は登場時の2リッター4気筒エンジン最強の220馬力を誇りました。

また、4輪独立懸架サスペンションは4輪ストラット式となり、徹底した走り込みによる上質なハンドリング性能を提供したほか、上級ラグジュアリーグレード「TZエアサス」に搭載されたエアサスはレオーネでも装備された集大成。

また、本気仕様のモータースポーツベースグレード「RSタイプRA」ではクロスミッションやクイックステアリングが装着されています。

<h3>2代目BD系</h3>
・新型2.5リッター水平対向4気筒DOHC16バルブ自然吸気エンジン「EJ25」
・シーケンシャルツインターボ版EJ20エンジン(RS/GT)
・空冷インタークーラー(同上)
・不等&可変トルク配分電子制御4WD「VTD-4WD」(RS/GTの4AT車)
・トラクションコントロール
・ビルシュタイン製ショックアブソーバー(1996年6月以降のRS)

2代目のエンジンは先代からリファインされたもので2リッター自然吸気エンジンのリーンバーン仕様(1996年6月)や2.5リッターエンジンの追加、ターボエンジンのシーケンシャルツインターボ化が行われました。

ただしシーケンシャルツインターボは最初に駆動するプライマリータービンから、セカンダリータービンが駆動する高回転域に達したあたりでトルクの谷間が生じてフィーリングが好ましくない傾向があり、ターボ車の評価が今ひとつになる要因となっています。

その他、RSおよびGTの4AT車には前後のトルク配分を電子制御で可変させる「VTD-4WD」が初搭載されたほか、FF車も含めトラクションコントロール搭載など走りに関わる電子制御技術が充実。

一時は「レガシィといえばビルシュタイン」と言われ、ビルシュタインエンブレムが燦然と輝いていたRS用のビルシュタイン製ショックアブソーバーが1996年6月のマイナーチェンジで装着され、走りの質感を大幅に高めています。

<h3>3代目BE系</h3>
・新型3リッター水平対向6気筒DOHC24バルブ自然吸気エンジン「EZ30」(RS30/ブリッツェン6)
・マルチリンク式リアサスペンション
・アルミ製ボンネット(RSKなどターボ車)
・回転数感応型パワステ(ターボ車)

3代目ではアルシオーネSVX以来となる6気筒水平対向エンジンが新開発されて搭載、操縦性を高めるとともに車体内側へのストラット出っ張りをなくしトランクルーム容量拡大などに寄与するマルチリンク式リアサスや、ターボ車にはアルミボンネットや従来の速度感応式ではなく回転数官能式パワステが新たに装備されています。

<h3>4代目BL系</h3>
・5速AT(6気筒車および後にターボ車)
・ツインスクロールシングルターボ(ターボ車)
・電子制御スロットル「エレクトロニック・スロットル・チャンバー」
・等長等爆エキゾーストマニホールド
・天然ガス仕様(2.0CNG)
・バイフューエル車(ガソリンおよびLPG・日本未発売)
・ディーゼルターボエンジン(日本未発売)
・SI-DRIVE(3.0R系/2.5i系/2.0GT系)
・SIクルーズ(SI-DRIVE搭載車の一部)
・アイサイトVer1.0(3.0Rアイサイト/2.0GTアイサイト)
・サイド&カーテンエアバッグ
・VDC(横滑り防止装置)

4代目では質感や安全性向上、電子制御スロットル採用による電子制御デザイス追加といった新装備が中心となり、6気筒車と後にターボ車のATが5速化されるとともに、セカンダリータービン起動時にトルクの谷間が問題となっていたシーケンシャルツインターボはツインスクロールのシングルターボ化されて低速トルク向上、さらに等長エキマニの採用で不等爆発がなくなり水平対向エンジン特有のドコドコ音が消えました。

エンジンは他にも天然ガス仕様や日本未発売ながらLPGも使えるバイフューエル仕様、ディーゼルターボ仕様も追加されてガソリンエンジン以外も豊富になっているほか、6気筒車やターボ車ではコンソールのダイヤルを回せば3モードでエンジン特性を変化させられるSI-DRIVEを初採用。

また、ワゴンのクロスオーバー仕様ランカスターでは先行採用されていたステレオカメラ式運転支援システム「ADA」後継として衝突被害軽減ブレーキや全車速追従クルーズコントロールなどがパッケージ化された「アイサイト」のVer.1がレガシィB4にも搭載され、初期型とはいえ自動車や歩行者にも対応した優れたシステムとして、当時から定評を得ています。

なお、アイサイトVer.1の前につなぎ的な装備として、ミリ波レーダーで全車速追従クルーズコントロールが可能な「SIクルーズ」が採用された時期もありました。

<h3>5代目BM系</h3>
・新型2リッター水平対向4気筒DOHC16バルブICターボエンジン「FA20」
・新型2.5リッター水平対向4気筒DOHC16バルブ自然吸気エンジン「FB25」
・6速マニュアルモード付チェーン式CVT(無段変速機)「リニアトロニック」
・電動パーキングブレーキ(6MT車以外)
・アイドリングストップ
・運転支援システム「アイサイトVer.2」

5代目ではモデル途中でエンジンが一新され、自然吸気とターボ2種類のEJ25から2リッターターボの「FA20」、2.5リッターDOHCの「FB20」へとそれぞれ新時代エンジンへ更新、パワーも燃費も向上した代わりにミッションはCVT「リニアトロニック」となって、初代以来スポーツセダンの証のように設定されていたMT車がついに消滅しました。

パーキングブレーキも6速MT車に限り残されていたパーキングレバーが廃止、CVT車やAT車は当初から電気式パーキングブレーキとなり、アイドリングストップも装備されて安全性や燃費性能向上に結びつけています。

安全面ではステレオカメラの能力や映像からの識別機能を強化、ブレーキ作動範囲を拡大して能力を高めたアイサイトのVer.2搭載グレードが増え、走りより安全性やラグジュアリー性の高さを売りにしていくようになりました。

<h3>6代目BN系</h3>
・運転支援システム「アイサイトVer.3」
・先進安全装備「アドバンスドセイフティパッケージ」(後に「アイサイトセイフティプラス」)

日本市場における廃止を見据えた過渡期のグレード整理モデルとなった6代目では目立つ新装備が少なく、アイサイトがカラー映像で各種認識機能を高めたVer.3へ進化し、全車速追従機能付クルーズコントロールの速度範囲拡大や誤発進・誤加速抑制機能の拡充、自動ブレーキ介入タイミングの最適化など段階的な機能向上が最大のハイライトです。

レヴォーグなど最新車種に順次搭載された「ツーリングアシスト」の代わりに後方・後側方警戒能力やハイビームアシスト(後にアダプティブドライビングビーム)を組み込んだ「アドバンスドセイフティパッケージ」を設定し、後に機能向上した「アイサイトセイフティプラス」へ改名、ステアリングヘッドランプなどが追加されています。

走行関係の装備としてはコーナリング中にスロットルの微調整でライントレースを助ける「アクティブトルクベクトリング」追加や、リニアトロニックのマニュアルモードにパドルシフトを採用し、後に6速から7速化。さらに「リミテッド」用のサスペンションには減衰特性の設定にダンパーのピストン速度域へ応じた可変式とした「スタブレックス・ライド」採用など、細部の変更による安定性・快適性向上がメインです。

<h2>派生車種</h2>
<h3>レガシィ・ツーリングワゴン(初代~5代目)</h3>
その名の通りレガシィのステーションワゴン版で、それまで事業用に同ボディのライトバンが設定されるものだった国産ステーションワゴンでライトバンを設定せず、完全に乗用車並の快適性や操縦性を持ち、商用車イメージも一切ないプレミアム性で大ヒットとなり、日本にステーションワゴンブームをもたらしました。

そのブーム自体はSUVやミニバンへ発展解消していき、ライバルメーカーから多数販売された同ジャンル車種もほとんど廃版となる中でレガシィは生き残り、B4同様の日本では扱いにくいほどの大型化で一足早く5代目を最後に日本市場からは姿を消しましたが、レヴォーグが後継となって存続している形です。

<h3>レガシィ・グランドワゴン/ランカスター/アウトバック(2代目~6代目)</h3>
ツーリングワゴンのクロスオーバー仕様で、主要市場の北米ではレオーネの頃からスバル車の4WDシステムを生かしたオフロード需要が多く、レガシィでも2代目から最低地上高を上げたクロスオーバー仕様が作られ、日本でも販売されています。

アイサイトの前身であるステレオカメラ式運転支援システム「ADA」や、水平対向6気筒エンジンなど先進装備や新型エンジンをB4やワゴンに先んじて搭載する傾向にあり、レガシィシリーズ最高級車種と言える存在です。

なお、海外では一貫して「アウトバック」として販売していますが、日本では2代目ベースが「レガシィ・グランドワゴン」、3代目ベースが「レガシィ・ランカスター」、4代目以降が海外版と統一された「レガシィ・アウトバック」となっています。

<h3>レガシィLSi(初代の限定輸入車)</h3>
スバルの子会社、スバル・ワールド・トレーディングが30台限定で輸入販売した初代レガシィセダンの左ハンドル・2.2リッターエンジン搭載輸入仕様で、超レア車。

<h3>レガシィ・アウトバックセダン(2代目~4代目・日本未発売)</h3>
レガシィの最低地上高を上げて大径タイヤを履き、樹脂製パーツなどで外装を整えたクロスオーバー仕様がアウトバックで、日本でもワゴンモデルが2代目以降「グランドワゴン」「ランカスター」「アウトバック」などサブネームをつけられたレガシィツーリングワゴン派生車種として販売されていました。

主要市場の北米では2代目~4代目セダンベースでもアウトバックセダンとして販売されていましたが、4ドアセダン(あるいは4ドアクーペ)のクロスオーバー仕様という文化がない日本では未発売のままで、北米のアウトバックセダンも4代目ベースの途中で廃止されています。

<h3>S401 STiバージョン(3代目ベース)</h3>
3代目レガシィB4 RSKをベースにSTi(現・STI)がエンジンやECUを専用チューン、6MTやクイックステアを搭載するなどスポーツ性を高め、マッキントッシュオーディオなど高品質内装も搭載した高級高性能スポーツセダンで、400台限定販売です。

<h3>S402(4代目ベース)</h3>
4代目ベースでチューンしたというより、4代目レガシィB4日本仕様には設定のない海外仕様の2.5Lターボエンジンを専用チューンした上で6速MTと組み合わせ搭載、足回りやエアロパーツ、シートなども専用チューンを施したもので、402台が限定販売されています。

<h3>いすゞ・アスカCX(初代OEM)</h3>
歴代レガシィ唯一の他社OEM供給車で、ビッグホーンなどSUVの供給や北米での合弁工場など協業していたいすゞがSUVやピックアップトラックを除く乗用車の独自生産から撤退したため、アスカの後継車として初代レガシィを供給していました。

なお、いすゞとの関係はそれほど続かず、アスカCXも1代限りとなって後継車(3代目アスカ)はホンダ・アコードのOEMとなっています。

<h2>モータースポーツ</h2>
新世代のスバルを象徴する新型車だった初代レガシィは、世界中へアピールする場としてそれまでもレオーネでスポット参戦していたWRC(世界ラリー選手権)を選び、初代レガシィRSをベースとしたグループAマシンで参戦。

しかしライバルに対しノウハウに乏しく慢性的なパワー不足や信頼性不足に泣く事が多く、一回り小さいボディへレガシィRSのパワートレーンを詰め込んだ新型車、インプレッサWRXへ後を託す予定まで決まっていましたが、最後に優勝をと挑んだ1993年のニュージーランドラリーで見事初優勝、そしてこれがレガシィにとって最後のWRC勝利となりました。

その後は大型化が進んでラリー向きと言えないレガシィを使うユーザーもほとんどいませんでしたが、2009年より国内GTレースの最高峰「スーパーGT」のGT300クラスへ2011年まで参戦しており、2010年と2011年には何度か優勝を飾っています。