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日産・リーフ – 進化を続ける国産電気自動車の雄

世界初の量販実用EV(電気自動車)の座こそ三菱・i-MiEVに譲ったものの、2010年の発売以来ベース車譲りの高い実用性、通勤用途くらいなら難なくこなすシティコミューター+α的な航続距離を実現するとともに、今なお続く段階的な進化で航続距離を伸ばして、国産EVの最先端を走るのが日産・リーフです。EVのメリットとデメリットを浮き彫りにする重要な役目を果たした車として、歴史に残ることでしょう。

各代の概要や時代背景

総合解説:日本へEVを定着させた立役者

2010年に日産・リーフが発売された頃、EV(電気自動車)といえば前年に発売された三菱・i-MiEVくらい。2019年10月現在もEV専業メーカーとして有名なテスラはまだスポーツカータイプの習作、テスラ・ロードスターしか販売していなかった頃ですし、EVとは電気で走る車という認識はあったものの、実際にどういう車かと言われてもピンと来ませんでした。

それまでもEVは排気ガスを出さないゼロ・エミッションカーとしていくつか実験的な車が作られていたものの、官公庁や電力関係の大企業が使う程度で一般人が乗ることはほとんどなく、一般向けにi-MiEVが市販されたとはいえ、軽自動車でしたから4人乗りで狭い車内という実用性も軽自動車なり、航続距離も最良のカタログスペックで120km、ヒーターを使えば80km、現実に期待できるのはその半分程度ということで、使いこなせる環境の人間は限られていたのが実情です。

そこに登場したリーフは国産車として初めて登録車(白ナンバーで軽自動車ではない)の量販実用EVであり、航続距離も最良のカタログスペックでデビュー時200km。実際は半分としても100km程度は期待できる数値で、毎日の通勤や買い物程度ならかなりのユーザーをカバーできる実用性がようやく得られました。

そのためリーフ発売以降は街中で一般人が実用に供しているEVを見かける機会が増え、その大半はリーフ。改良で航続距離が伸びるとさらに実用性は高まって高速道路を走るリーフを見る機会すら増え、2代目へとモデルチェンジすると航続距離570km(JC08モード)のモデルも登場、登録車の販売台数ベスト50へ顔を出す機会も増え、アクセルのみで走る・止まるを制御できる「ワンペダル操作」など、EVの普及とともにそのメリットを広めていきます。

もちろん、戦後の一時期ガソリン不足の折に登場した原始的なEVを除けば、初のEV普及モデルということで、リーフにまつわるデメリットも数多く発見されました。たとえば搭載しているリチウムイオン電池は経年劣化が早く、購入してから数年で実際の航続距離は激減してしまうため、中古車としての価値は激減してしまいます。

ほかにもバッテリーパックのリサイクル体制整備などの遅れで、ちょっと古いリーフは何とも取り扱いに困る機械と成り果てていましたが、2代目が登場する頃にはようやくバッテリーリサイクル体制も整うなど、形ばかりではない環境負荷を減らす取り組みが進むようにもなりました。

また、同時期に登場したほかのEVやPHV(プラグインハイブリッド)と数少ない充電スタンドを争い、充電時間もガソリン車やディーゼル車の給油時間と比べて格段に長い問題なども、今後は充電スタンド増加や充電スタンド側の給電能力アップなどで、いずれ解消されていく見通しです。

いまだ賛否両論あるリーフの存在ですが、そもそも登場しなければメリットやデメリットが明らかになるのが数年以上遅れたことを考えれば、やはり画期的な存在であることには疑いがありません。

量販EVとして初めて5人乗りと広い室内空間を実現した、初代ZE0(2010-2017)

歴史的モデルとなった初代リーフは2010年12月に発売。プラットフォームは初代ティーダ(C11)をベースとしているがボディは専用デザインで、テスラ車などその後のEV同様にボンネットを持つハッチバックボディは従来からの自動車とあまり変わらぬ見かけを持ち、EVらしい特徴といえばフロントの日産エンブレム周辺を開けると出てくる充電口や、見えないだけでなく文字通り存在しないマフラー(排気管)くらい。

当初はフロントのボンネットを開けるとモーターやインバーターなど走行用のメカニズムがギッシリ詰まっていましたが、2012年11月のマイナーチェンジで各機器が小型化されるとともに、車載充電器の収納スペースがラゲッジからボンネット内へ移動したことによりラゲッジ容量が330Lから370Lに増えるなど改善されています。

航続距離も前期型では電池容量が24kWhに過ぎず、カタログスペック上の満充電走行距離はJC08モードで200kmに過ぎませんでしたが(実用上はその半分、100km程度)、2012年11月のマイナーチェンジで中期型となって以降は軽量化やエネルギー回生の進化で228kmへ向上。さらに2015年12月、2度目のマイナーチェンジで後期型となってからは電池容量を30kWhに増大させ、JC08モード満充電走行距離も280kmへと伸びました。

充電時間はバッテリー残量警告灯点灯後の200V普通充電ですと、バッテリー容量100%まで8時間、同急速充電では80%まで30分で充電可能で、前期型では10分の急速充電で50kmの走行距離を稼げるとされています(オプションの100V充電では100%満充電まで約28時間)。

また、EVとして走行するだけでなく、走らない時には巨大な家庭用モバイルバッテリー的な活用も可能で、電力供給システム「LEAF to Home」などへ組み込めば、夜間電力や太陽光発電でリーフへ充電する一方、電気代が高い時間帯や非常時にはリーフから家庭へ電力供給(満充電で一般的な家庭の2日分)も可能になるなど、電力調整インフラとしても使えるようになりました。

グレード構成は当初基本グレードの「X」、ソーラーセルモジュール付リヤルーフスポイラーなどを備えた上級グレード「G」でしたが、2012年11月に廉価グレード「S」を追加。さらに2014年1月に特別仕様車として、同年4月以降はカタログモデルとしてスタイリッシュなエアロパーツを装着した「エアロスタイル」を各グレードへ設定しています。

「エアロスタイル」は当初形だけでしたが、2015年12月のマイナーチェンジ(後期型)で走行性能制御装置VCMを専用チューニング、アクセルレスポンスを向上させた「ファインレスポンスVCM」を搭載するようになり、軽快で気持ちの良いEVならではの加速性の良さを、より強調するようになりました。ほかに特別仕様車としては2014年5月に「X 80thスペシャルカラーリミテッド」、2016年10月に「サンクスエディション」が設定されています。

内部スペースや居住性、使い勝手はベースのティーダに準じており、EV専用設計でもないためEVならではのメリットや特別感に乏しいという批判もありましたが、むしろ従来通りの車と同じように使えて車内でも違和感がないというメリットもあり、好き嫌いが分かれることも少ないデザインと相まって、普及にはむしろプラスだったかもしれません。

代表スペックと中古車相場

日産 AZE0 リーフ G(30kWh) 2016年式
全長×全幅×全高(mm):4,445×1,770×1,550
ホイールベース(mm):2,700
車重(kg):1,480
モーター:EM57 交流同期電動機
最高出力:80kw(109ps)
最大トルク:254N・m(25.9kgm)
バッテリー容量:30kWh
満充電航続距離:280km(JC08モード)
乗車定員:5人
駆動方式:FF
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)トーションビーム
中古車相場:28万~239.8万円(車両本体価格・2019年10月現在)

大容量バッテリーモデルも登場、2代目ZE1(2017-)

2代目リーフは2017年10月発売、左右ドアは初代から継続使用するなどフルモデルチェンジにしてはチープという声もありましたが、モデルチェンジに際して必要ない部分は変えない、旧来車から流用というのは特に珍しい話ではなく、むしろEVに対して批判的な人ですら無視できない注目度の高さが伺えるエピソードです。

それより注目すべきはEVとしての性能充実で、容量24kWhまたは30kWhのバッテリー搭載にとどまった先代に対して2代目は標準で40kWhの大容量バッテリーを搭載し、JC08モード400km、WLTCモードでも322kmのEVとしては長い航続距離を達成。

さらに2019年1月に追加された「リーフe+(イープラス)」では62kWhもの大容量バッテリーを搭載したことでJC08モード570km、WLTCモード458kmとカタログスペックながらシティコミューターとしてのレベルを超える航続距離を達成。実走行距離は半分としても200km以上を実現しており、小旅行程度ならば十分こなせる実用性を確保しました。

電池容量拡大で心配される充電時間の長さは、62kWh車で急速充電60分、普通充電12.5時間(6kw充電器)。40kWh車で急速充電40分、普通充電8時間(6kw充電器)または16時間(3kw充電器)と伸びてしまいましたが、充電出力を向上させた充電スタンドへ対応させるべく100kw急速充電にも対応しており、将来的に充電時間が短縮される余地はあります。

モーター出力も大幅に増強されて加速性能や最高速度も向上、CMでは日産がかつて販売していたスポーツクーペ、180SXとの加速性能比較が行われ、旧来からの自動車ファンからは批判が、新時代のEVファンからは喝采を浴びるなど議論の対象になりました。

プラットフォームは変わらないため自動車としての基本的な使い勝手や快適性には大きな変化はないものの、運転支援システム「プロパイロット」や国産車初の本格自動駐車システム「プロパイロット パーキング」を搭載するなど、先進装備の搭載には熱心です。

また、EVやシリーズ式HV(ハイブリッド)などモーターのみで走る車で可能な、加減速をアクセルペダルのみで制御する「ワンペダル操作」を取り入れ、世間に従来からの自動車との違いをアピールしています。

初代リーフの発売から数年、すっかり街でおなじみの車になったことで購入をためらうハードルも下がり、最高で月販2,500台程度にとどまった初代に対し、2代目は最高で月販3,700台以上、毎月1,000~3,000台前後を販売するソコソコ売れている車へ成長し、EV普及を加速させる重要な役割を果たし続けるようになりました。

基本的なグレード構成は先代同様に廉価版「S」、ベーシック版「X」、高級版「G」で始まり、2018年7月に専用VCM(走行制御装置)や専用内外装を持つ「ニスモ」、2019年6月に同じく専用内外装を持つ「オーテック」を追加、2019年には「X」と「G」へ大容量バッテリー版「e+(イープラス)」が追加されています。特別仕様車は2018年6月発売の「X 10万台記念車」と、2019年7月より設定された「X Vセレクション」。

代表スペックと中古車相場

日産 ZE1 リーフ e+ G 2019年式
全長×全幅×全高(mm):4,480×1,790×1,545
ホイールベース(mm):2,700
車重(kg):1,680
モーター:EM57 交流同期電動機
最高出力:160kw(218ps)
最大トルク:34.7N・m(340kgm)
バッテリー容量:62kWh
満充電航続距離:570km(JC08モード)・458km(WLTCモード)
乗車定員:5人
駆動方式:FF
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)トーションビーム
中古車相場:199万~429.8万円(車両本体価格・2019年10月現在)

各代の新装備

初代 ZE0

・ソーラーセルモジュール付リヤルーフスポイラー(Gのみ)
・エマージェンシーブレーキ
・LDW(車線逸脱警報)
・ファインレスポンスVCM(エアロスタイルのみ)
・EM57型モーター

日産初、国産車としては登録車初のEVであるリーフはそれ自体が新装備の塊ともいえますが、EVとして以外に新しいといえるのはデビュー時から「G」グレードへ搭載されたソーラーモジュール付リヤルーフスポイラー。その名の通り、リヤハッチ上部のルーフスポイラー上面に太陽光発電パネルが取り付けられたもので、何も無ければ走行用バッテリーから充電される補機用12Vバッテリーを太陽光で充電し、走行用バッテリーの負担をいくぶんかでも減らす努力がなされており、たとえ走行用バッテリーに電気が残っていても補機バッテリーがなければシステムを起動できないEVの弱点を補っています。

また、走行用モーターは当初EM61型でしたが、2012年11月のマイナーチェンジで最高出力は変わらず最大トルクはやや落ちるEM57型へ変更、数値的にはパワーダウンしたことになりますが、小型軽量化されました。

ほかには2015年12月のマイナーチェンジでエマージェンシーブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)とLDW(車線逸脱警報)が全車標準装備化され、各グレードの「エアロスタイル」には専用チューンで加速性能などを向上させたファインレスポンスVCMを搭載しています。

2代目 ZE1

・e-Pedal
・運転支援システム「プロパイロット」
・自動駐車システム「プロパイロット パーキング」
・周辺監視システム「インテリジェントアラウンドビューモニター」

2代目リーフではアクセルペダルから足を離すと回生ブレーキのみならず通常ブレーキも自動制御し、発進、加速から減速、停止までをアクセルペダルのみで完結できるワンペダル操作を可能とした「e-Pedal」を採用。

運転支援システムもハンドルに手を添えておくだけで高速道路での高速巡航を可能にしたレベル2運転支援システム「プロパイロット」を装備したほか、簡単な操作で駐車操作を自動制御する「プロパイロット パーキング」も実装。運転支援装備はほかにもカメラからの映像を合成して真上から車を見下ろした映像をモニターに表示できる「インテリジェントアラウンドビューモニター」も採用されています。

モータースポーツ

初代デビュー直後から話題性も兼ねてモータースポーツ参戦を模索していたリーフは、2011年にNISMOが開発した後輪駆動EVスポーツ「リーフNISMO RC」でデモ走行を行うなど、EVでも走りに妥協しない姿勢をアピール。

市販車でも初代リーフが全日本ラリーJN-1クラスに出場し、2013年の第9戦ではなんと優勝。あまり熱い走りをすると電池切れや重い車重に対するブレーキの限界以前に電池の温度が上昇してしまい、セーブモードに入って出力低下してしまうというトラブルがありながらも完走のみならず優勝し、EVでもスポーツ走行が可能なことを示しました。

次期モデル大予想

2代目はまだ2017年に登場したばかり、車自体が最先端そのものなので、しばらくはモデルチェンジも必要なさそうなリーフですが、そろそろ国産車メーカー他社からも対抗するEVが出てきそうなので、テコ入れは必要になりそうです。

バッテリー容量は現状でも「容量増加に充電速度が追いつかない」状態なのでむやみに増えることはないと思われますが、中国で「シルフィ・ゼロ・エミッション」として販売している4ドアセダンモデルや、トヨタのEV版C-HRに対抗するクロスオーバーモデルがリーフをベースとして追加されることでしょう。

また、最先端技術を濃縮したモデルとして、2019年10月現在ではまだスカイラインにしか搭載されていない、高速道路の同一車線内ならハンズオフ(手放し)運転も可能な運転支援システム「プロパイロット2.0」の追加搭載も見込まれます。

数年後であろうモデルチェンジでは、古いまま継続使用しているプラットフォームもいよいよEVに最適化された新プラットフォームへの変更が見込まれるほか、その頃には実用化が進むであろう全固体電池や、テスラ車で安定した性能発揮に欠かせなくなっているバッテリー冷却装置なども追加されそうです。

また、現在ではFFのみで販売に向いた地域も限られてしまっていますが、次期モデルではいよいよ4WDが追加されるかもしれず、プラットフォームによっては単なる補助モーターを後輪に追加した生活4WDではなく、テスラ車のように後輪にも第2のメインモーターを追加したツインモーター化される可能性すらあります。

初代は7年販売されましたので、2代目も同程度のモデルライフと考えると3代目リーフは2024年に登場、全固体電池やその時期で最先端の自動運転、あるいは運転支援システムを搭載し、待望の4WDやクロスオーバーモデルも追加されると大予想させてください。