BMW

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BMW 5シリーズセダン – BMWラインナップの中心を担う高級ドライバーズサルーン

日本でも手頃な価格とサイズ感で人気のある3シリーズ、最高級モデルとして威厳にあふれた7シリーズの合間で少々影は薄いものの、それだけに「もっともBMWらしい」を維持しているともいえる5シリーズ。特にそのセダンモデルを今回は紹介しましょう。

各代の概要や時代背景

BMW5シリーズ前史:BMWを救った前身、BMW1500シリーズ

今やメルセデス・ベンツと並ぶドイツの2大高級車メーカーとして知られるBMWですが、そもそもは第一次世界大戦中の1916年に航空機用エンジンメーカーの「バイエルン航空機製造」として創業(バイエルン発動機製造と訳されることもあり、日本式に言えばダイハツならぬ「バイハツ」)。

しかし第一次世界大戦に敗北したドイツが飛行機生産を禁止されていた時期、自動車業界への参入を図ってまずは1922年に二輪のオートバイ、四輪でも1928年からイギリスのオースチン・セブンをライセンス生産した「BMW・ディクシー(Dixi)」で参入、1933年には初のオリジナルBMW車で、後に同社の特徴となる直列6気筒エンジンを搭載した「BMW・303」を発売、第二次世界大戦前のドイツで既に航空機用エンジンとオートバイ、自動車メーカーとして盤石の地位を得ていました。

しかし第二次世界大戦ではまたもドイツが敗北、今度はBMWそのものが軍需産業として3年間の操業停止措置を受け、1948年から操業再開するも東西ドイツ分断独立など混乱を経て四輪自動車事業を再開できたのは1951年。まずは戦前のように大型乗用車の「BMW・501」を発売しますが、まだ戦後復興期にあったドイツでは貧しい国民でも購入できる超小型車が求められており、イタリアのイソから製造権を買ったキャビンスクーター「BMW・イセッタ」も1955年に発売します。

しかし、1950年代末になって復興も一段落するとドイツの自動車産業は中・小型の大衆車を求めるようになり、大型高級車とキャビンスクーターという偏ったラインナップだったBMWは倒産の危機に陥って、メルセデス・ベンツに買収されかける存亡の危機を迎えました。買収回避と1959年に発売したコンパクトカー「BMW・700」で何とか危機を乗り切ったBMWでしたが、続けて市場での存在感をアピールする中型車の開発を開始、1961年に発売した「BMW・1500」が後の5シリーズの前身となります。

1966年に発売した小型車「02」シリーズ(3シリーズの前身)以降は従来からの大型車(7シリーズの前身)、次第に排気量を拡大していき1600/2000などが登場した「1500」シリーズによって現在のBMWに続くスポーティ高級車路線が確立されましたが、その中核となっていたのはいつの時代でも「1500シリーズ」と、その後継となる「5シリーズ」でした。

総合解説:多彩なBMWラインナップの中核をなす5シリーズ

ドイツ語で新しいクラスを意味する「ノイエ・クラッセ」と呼ばれたBMW1500シリーズはその後1600、2000と発展していき、1967年にはより大排気量で振動が少なく静粛性も高く、「シルキー・シックス」と呼ばれる元になった直列6気筒エンジンを搭載する大型高級車BMW2500/2800シリーズ(7シリーズの前身)へも発展していきます。1500シリーズも02シリーズなどとともに最新技術を詰め込み、元からの高品質で走りのよい中型高級車として発展を続けますが、1972年には後継としてBMW・520およびインジェクション(燃料噴射装置)仕様520iからなる「5シリーズ」が登場しました。

このように当初は4気筒エンジンでスタートした5シリーズでしたが、すぐに直列6気筒エンジンも搭載するようになって大型・大排気量・高級路線を歩むようになっていきますが、その一方で4気筒1.8リッターの廉価版も設定するなど、日本で言えばトヨタ・マークIIのようなポジションのアッパーミドルサルーンとなったのです。

日本でも初代から正規輸入販売が開始され、2代目E28系の販売が始まった1982年には前年のBMWの日本法人「BMWジャパン」設立に伴って積極的な拡販が始まり、1980年代中盤以降のバブル景気で「六本木カローラ」と呼ばれた3シリーズの上級車種として定着していきました。

その後も日本市場に合わせた独自のリファイン(機械式立体駐車場の制約に合わせた全幅の手直しなど)まではほどこされなかったものの、最上級セダンで上級グレードはショーファードリブン的要素も強い7シリーズより敷居の低い、高級高性能ドライバーズ・セダンとして日本でもポピュラーになっており、BMWファンにとって「いつかは5シリーズ(それも直列6気筒搭載の540i)」的な存在となっています。

3シリーズや1シリーズのような量販車種とは違った高級路線を歩み、最新装備もいち早く取り入れられるなど、BMW5シリーズセダンは販売面よりもイメージ面でBMWの中核をなす存在といえるでしょう。

1500シリーズの後継として登場した初代E12(1972-1981)

初代E12型5シリーズセダンは1972年9月に登場。当初はそれまで継続生産していたBMW1800/2000の後継として2リッター直列4気筒SOHCの520(キャブレター式)/520i(燃料噴射装置式)を搭載し、安全性能や居住性の向上を目的としてボディサイズが拡大され、前後トレッドやホイールベースも1800/2000より大きく取られていましたが、エンジンやサスペンション形式は踏襲した保守堅実な設計。

しかし大型化して重くなったボディに対し、520で115馬力、520iでも130馬力ではいささかパワー不足と市場では受け止められ、1973年8月には525(2.4リッター直6SOHC)が加わり、「直6のBMW」らしい車になっていきます。さらに1974年2月には528(2.8リッター直6SOHC)を追加する一方、同年5月には廉価版の518(1.8リッター直4SOHC)も加わり、幅広いラインナップへ。

1976年にはマイナーチェンジでフェイスリフトされた後、同年8月に520も「ライトシックス」2リッター直SOHCを積むようになりますが、日本(1973年より正規輸入販売)やアメリカではヨーロッパより厳しい排ガス規制が施行された影響もあって触媒がつけられて520iでの出力不足はより顕著で、3リッター直6SOHCを搭載した530iAも販売されましたがあくまで過渡期の存在であり、さらなる規制強化によって短期間で528iや518iに切り替わっています。

なお、この代ではまだ高性能版M5は設定されていませんが、1974年からBMWモータースポーツ(現在のBMW M)によってホットモデルの「モータースポーツ530」や同「530i」「533i」「535i」が販売されており、M5の直接的前身であるM535iも1979年に発売されました。

代表スペックと中古車相場

BMW (E12) 520i 1971年式
全長×全幅×全高(mm):4,620×1,690×1,425
ホイールベース(mm):2,636
車重(kg):1,250
エンジン:M64 水冷直列4気筒SOHC
排気量:1,990cc
最高出力:96kw(130ps)/5,800rpm
最大トルク:178N・m(18.1kgm)/4,500rpm
燃費:-
乗車定員:5人
駆動方式:FR
ミッション:4MT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)セミトレーリングアーム
中古車相場:ASK(車両本体価格・2019年12月現在)

高性能版M5も初登場した2代目E28(1982-1988)

2代目5シリーズは1981年に登場し、日本では同年設立されたBMWジャパンによって、翌1982年から正規輸入販売が開始されました。

デザイン状はキドニーグリル(BMW特有のフロントグリル)が強調された初代後期のリファイン版といったところでラインナップも初代末期とほぼ同様で新味には欠けたものの、いくつかの新機軸が導入され、1985年(日本では1987年)に高性能版のM5が初登場しています。

日本で正規販売されていたのは廉価版の518iA、520iA、524tdA、528eA、533iA、M535iA、M5で、初登場のディーゼル車524tdAや、低回転からのトルクがある高効率エンジンを搭載した、今でいうエコモデルの528eAの存在が特徴的でした。

代表スペックと中古車相場

BMW (E28) 528i 1982年式
全長×全幅×全高(mm):4,620×1,700×1,415
ホイールベース(mm):2,625
車重(kg):-
エンジン:水冷直列4気筒SOHC
排気量:2,788cc
最高出力:136kw(185ps)/5,800rpm
最大トルク:240N・m(24.5kgm)/4,200rpm
燃費:-
乗車定員:5人
駆動方式:FR
ミッション:-
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)セミトレーリングアーム
中古車相場:59万円~432万円(車両本体価格・2019年12月現在)

名機「ビッグ・シックス」を搭載した最後の5シリーズ、3代目E34(1988-1996)

1988年に登場、同年日本でも正規販売開始された3代目5シリーズは先代までの風洞設備がなかったため空力性能への配慮が不足していた部分が改善され、ボディ剛性も向上したものの車重が大幅に増加したため4気筒の廉価版518iはヨーロッパでのみ販売され、日本や北米では廃止されました。

初の4WD車(525iX)やV8エンジン搭載車(530i後期や540i)が設定された一方で、「ビッグ・シックス」の通称で親しまれ、BMWの滑らかな直6エンジンを象徴する「シルキー・シックス」とも呼ばれた535iのM30B35エンジンは、この代が最後となっています。

日本で正規輸入されていたのは、520i、525i、530i、540i、M5で、この代で初登場したワゴン(ツーリング)も525iと540iが販売されていました。

代表スペックと中古車相場

BMW HE40(E34) 540i 1993年式
全長×全幅×全高(mm):4,720×1,750×1,415
ホイールベース(mm):2,765
車重(kg):1,690
エンジン:水冷V型8気筒DOHC32バルブ
排気量:3,981cc
最高出力:210kw(286ps)/5,800rpm
最大トルク:400N・m(40.8kgm)/4,500rpm
10.15モード燃費:6.2km/L
乗車定員:5人
駆動方式:FR
ミッション:5AT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)セミトレーリングアーム
中古車相場:78.9万円~179万円(車両本体価格・2019年12月現在)

日本人デザイナーがエクステリアを手掛けた4代目E39(1996-2004)

4代目E39型5シリーズセダンは1995年12月に発売され、日本では1996年6月より正規輸入販売開始。日本人デザイナーがエクステリアを手掛けたボディはひと回り大きくなって居住性が改善された一方、空力抵抗は先代レベルが維持されています。

サスペンションも3代目までからは一新されてBMWらしい軽快でスポーティな操縦性を高めたほか、安全装備や快適装備、電子制御デバイスの類も充実、1999年8月には高性能版M5とは別に、BMW M仕様といえるスポーティな内外装を与えた「Mスポーツ」も日本で設定されるようになりました。

日本での販売は525i、528i(前期)、530i(後期)、540i、M5となり、先代まで存在した2リッターの520iは導入されなくなっています。

代表スペックと中古車相場

BMW DE44(E39) 540i 1996年式
全長×全幅×全高(mm):4,775×1,800×1,435
ホイールベース(mm):2,830
車重(kg):1,700
エンジン:水冷V型8気筒DOHC32バルブ
排気量:4,398cc
最高出力:210kw(286ps)/5,700rpm
最大トルク:420N・m(42.8kgm)/3,900rpm
10.15モード燃費:7.4km/L
乗車定員:5人
駆動方式:FR
ミッション:5AT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)インテグラルアーム
中古車相場:18万円~138万円(車両本体価格・2019年12月現在)

革新的デザインでイメージを一新した5代目E60(2003-2012)

5代目E60型5シリーズセダンは2003年7月に発売され、日本では同年8月より正規輸入販売開始。大きく吊り上がったヘッドライトなど躍動感あふれるデザインはそれまでの落ち着いた雰囲気だった5シリーズからするとかなり異質でしたが、このアグレッシブ路線がその後の5シリーズの標準となります。

構造的にも軽量化のためフロント部分にアルミニウムを多用するなど複数の素材を用いた複合構造となり、2005年にはエンジンも一新されてマグネシウム合金が多用されるなど、大型化に対する軽量化の工夫が凝らされました。

日本での販売は525i、530i、540i、545i、550i、M5で、ワゴン(ツーリング)の530xiに設定された4WDはセダンにはありません。

代表スペックと中古車相場

BMW NB44(E60) 540i 2003年式
全長×全幅×全高(mm):4,841×1,846×1,468
ホイールベース(mm):2,888
車重(kg):1,710
エンジン:水冷V型8気筒DOHC32バルブ
排気量:4,398cc
最高出力:245kw(333ps)/6,100rpm
最大トルク:450N・m(45.9kgm)/3,600rpm
10.15モード燃費:-
乗車定員:5人
駆動方式:FR
ミッション:6AT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)インテグラルアーム
中古車相場:13万円~218万円(車両本体価格・2019年12月現在)

BMW Efficient Dynamics(エフィシエント・ダイナミクス)搭載の6代目F10(2010-2017)

2009年に登場した6代目F10型5シリーズセダンは、2010年3月より日本でも正規販売開始しました。

高効率の新パワーユニットや軽量化などの新技術を多用したBMW Efficient Dynamics(エフィシエント・ダイナミクス)を採用して一気にハイテク化が進み、さらに大きくなったボディのデザインはリアコンビネーションランプの形状が旧来のBMW的なL字型に戻されるなどやや保守回帰したものの、引き続きアグレッシブ。

この代からワゴン(ツーリング)のほか、現在までヨーロッパで流行のテールゲートつき5ドアクーペ的な「グランツーリスモ」も追加されています。

日本で販売されたセダンは523i、523d(クリーンディーゼル)、528i、535i、550i、M5、ハイブリッド車のアクティブハイブリッド5で、2代目以来ひさびさに日本でのディーゼル車販売がクリーンディーゼル搭載で復活したほか、EV走行も可能なBMW初のフルハイブリッド車も設定されました。

また、2013年9月以降はM5を除く各グレードへテーマに沿った内外装を施した「モダン」「ラグジュアリー」「Mスポーツ」が設定されています(2013年11月以降は通常モデルも復活)。

代表スペックと中古車相場

BMW FR44(F10) 550i 2010年式
全長×全幅×全高(mm):4,910×1,860×1,475
ホイールベース(mm):2,970
車重(kg):1,960
エンジン:N63B44A 水冷V型8気筒DOHC32バルブ ICツインターボ
排気量:4,394cc
最高出力:300kw(407ps)/5,500rpm
最大トルク:600N・m(61.2kgm)/1,750~4,500rpm
JC08モード燃費:7.8km/L
乗車定員:5人
駆動方式:FR
ミッション:8AT
サスペンション形式:(F)ダブルウィッシュボーン・(R)インテグラルアーム
中古車相場:56.8万円~579万円(車両本体価格・2019年12月現在)

大幅軽量化と操縦性、快適性の両立、運転支援機能追加の7代目G30(2017-)

2016年10月に登場した7代目G30型5シリーズセダンは2017年1月に日本でも正規販売を開始、5代目以降増えていた多様な素材の採用がさらに推し進められ、アルミ材や超高張力鋼板の広範な採用で先代より大幅な軽量化を実現したほか、車体の低重心化による快適性や操縦性向上も図られました。また、レベル2自動運転相当の運転支援装置も搭載されるようになり、高速長距離巡航時の快適性は大幅に高まっています。

日本で販売されているのは523i、523d(クリーンディーゼル)、523d xDrive(4WDクリーンディーゼル)、530i、530e(プラグインハイブリッド)、540i、540i xDrive(4WD)で、4WDセダンは日本初設定(M5もこの代で4WD化)。M5を除くそれぞれのグレードへ通常モデルのほか「ラグジュアリー」と「Mスポーツ」が設定されました(523dと523iは「Mスピリット」も追加)。

代表スペックと中古車相場

BMW JB30(G30) 540i xDrive Mスポーツ 2019年式
全長×全幅×全高(mm):4,945×1,870×1,480
ホイールベース(mm):2,975
車重(kg):1,810
エンジン:B58B30A 水冷直列6気筒DOHC24バルブ ICターボ
排気量:2,997cc
最高出力:250kw(340ps)/5,500rpm
最大トルク:450N・m(45.9kgm)/1,380~5,200rpm
JC08モード燃費:12.5km/L
乗車定員:5人
駆動方式:4WD
ミッション:8AT
サスペンション形式:(F)ダブルウィッシュボーン・(R)インテグラルアーム
中古車相場:318万円~738万円(車両本体価格・2019年12月現在)

各代の新装備

初代E12

・直列6気筒エンジン

今やBMW車で最大の特徴といえる直列6気筒エンジンですが、当初の初代5シリーズは先代に当たる1800/2000シリーズから継続して直列4気筒2リッターエンジンのみで、直列6気筒エンジンは1973年の525以降順次追加されていき、1976年には520も直列6気筒化(通称520/6)。4気筒エンジンは518に残されるのみとなりました。

2代目E28

・三元触媒
・ディーゼルエンジン
・ABS

初代の途中から厳しい排ガス規制対策により日本や北米仕様では排気系に触媒を装着するのが当たり前になっていましたが、2代目では排ガス規制と燃費向上を両立し、高効率でパワーダウンも抑えた新世代の三元触媒を5シリーズで初採用。

さらに2.4リッター直6ディーゼルターボも524tdAで初登場したほか、528eAに搭載された2.7リッター直6のM20B27エンジンは従来のBMW車で多用されていた高回転高出力型ではなく、低速低回転での太いトルクと燃費に優れた高効率エンジンであり、当時の省エネ志向にマッチしたモデルでした。また、1984年以降に標準またはオプションでABSが搭載されるようになっています。

3代目E34

・V8エンジン
・運転席エアバッグ
・助手席エアバッグ
・4WD(525iX)
・VANOS(可変バルブタイミング機構。520iおよび525iから)
・ASV(横滑り防止装置)
・トラクションコントロール

3代目では530i前期(日本正規未販売)で直6エンジンM30B30を採用したものの、1992年(日本では1993年)に登場した後期型から同じ3リッターでもV8エンジンM60B30となり、同時に4リッターV8エンジンM60B40を搭載した540iが追加されました。また、520iおよび525iのエンジンにBMWの可変バルブタイミング機構VANOSを搭載し、日本ではそれ以前から販売されていた525iの最高出力が170馬力から192馬力へ向上。

安全面ではモデルチェンジ当初から運転席エアバッグを装備するとともに、1994年には助手席にも追加装備し、ASCと呼ばれる横滑り防止装置や、トラクションコントロールも追加されています。

さらに日本では正規販売されなかったものの、初のフルタイム4WD車「525iX」が1990年に発売されました。

4代目E39

・アルミ製サスペンション
・インテグラルアーム式リアサスペンション
・4エアバッグ→10エアバッグ
・自動防眩ルームミラー
・雨滴センサーつきワイパー
・ダブルVANOS(吸排気可変バルブ機構)
・コロナ・リング(イカリング)

4代目では先代までのフロント:ストラット、リア:セミトレーリングアームの足回りがついに一新され、アルミ製サスペンションになるとともに、リアはダブルウィッシュボーンベースの「インテグラルアーム」と呼ばれる5リンクサスペンションに変更。

安全面では当初運転席&助手席デュアルエアバッグに加え、前席頭部保護用のITSエアバッグで4エアバッグでしたが、後に後席を含むサイドエアバッグが追加され、10エアバッグになっています。

自動防眩ミラーや雨滴センサーつきのワイパーなど快適・安全装備も充実し、外観面でも2000年のマイナーチェンジでヘッドライト外周発光器「コロナ・リング」が装備され、特にコロナ・リングはその後日本で通称「イカリング」と呼ばれ、あらゆる車種のドレスアップパーツとして浸透していくほどの影響を与えました。

また、直列6気筒エンジンには従来から吸気側の可変バルブタイミング機構の「VANOS」を採用していましたが、1998年の改良で吸排気両方に採用拡大した「ダブルVANOS」へと進化しています。

5代目E60

・アクティブステアリング(可変ギアレシオステアリング)
・ダイナミックドライブ
・レーダー式アクティブ・クルーズ・コントロール
・ランフラットタイヤ

5代目で注目されるのは、現在の運転支援システムにも通じる先進の運転補助システムで、可変ギアレシオステリングの「アクティブステアリング」は、DSC(横滑り防止装置)と連動し、スリップ時には自動でカウンターステアを行う機能を搭載したほか、アクティブ・クルーズ・コントロールはレーダーにより前車との車間を計測し、一定の車間距離を維持。モーターを組み合わせた電子制御スタビライザーによりコーナリング中のロールを抑え、快適性や操縦性を両立した「ダイナミックドライブ」も装備されています。

また、日本では2005年6月以降、タイヤはパンク時でもある程度の距離は走行可能な、自力でタイヤ交換場所までたどりつけるランフラットタイヤが全車装備となりました。

6代目F10

・ツインパワーターボテクノロジー(ツインスクロールターボ)
・マイクロハイブリッドシステム(ブレーキエネルギー回生システム)
・フルハイブリッドシステム(アクティブハイブリッド5)
・クリーンディーゼル(523d)
・8速AT
・歩行者検知機能付き衝突回避/被害軽減ブレーキ
・ドライビングアシストプラス
・レーンチェンジウォーニング(車線変更時後側方監視システム)
・アクティブプロレクション(事故時乗員飛び出し防止システム)
・BMW SOSコール/BMW テレサービス(車載通信モジュール)

6代目はBMWがその当時持つ最新の先端技術が惜しみなく注ぎ込まれました。

まずパワーユニットはガソリンエンジンがツインスクロールターボ(タービンへの排気流路を2つにワケ、低回転域からのタービン立ち上がりを効率化したもので、ツインターボとは別)を採用した「ツインパワーターボテクノロジー」を採用したターボエンジンへと、直6、V8ともに順次切り替え。さらに2代目で設定以来、日本ではしばらく途切れていたディーゼルターボエンジンが、ポスト新長期規制に適合したクリーンディーゼルの登場で復活し、523dへ搭載。

パワーユニットの高効率化はそれのみにとどまらず、ブレーキエネルギー回生システムで減速時に電力を取り込みエンジンの発電負担を減らすマイクロハイブリッドも搭載しました。

もっとも画期的なのはBMW初の右ハンドルフルハイブリッド車となった「アクティブハイブリッド5」のハイブリッドシステムで、60km/hまでは電気モーターでのEV走行可能なほか、加速や高速巡航時には3リッター直6ターボエンジンをアシストして負担を減らすブースト機能で、燃費も約15%向上しています。

これらの新パワーユニットにはこれも新開発の8速ATが組み合わせられ、ATの多段化による緻密な制御も相まって、燃費など環境性能の大幅な向上を見ました。

安全面ではまず2013年9月に歩行者検知機能付き衝突回避・被害軽減ブレーキが採用されたのに加え、同年11月には同ブレーキへ前車接近警告機能、車線逸脱警報、ストップ&ゴー機能付きアクティブ・クルーズコントロールの4機能をまとめた「ドライビングアシストプラス」を全車に標準装備化。

2015年7月には左右後方や追い越し車線を急接近してくる車を監視し、車線変更をサポートする「レーンチェンジウォーニング」と、事故時に乗員の飛び出しを防ぐため、衝突の危険性が高まった段階で開いている窓や電動サンルーフ(オプション)を自動で閉じる「アクティブ・プロテクション」も一部グレードへ標準装備しています。

さらに2013年9月の改良では車載通信モジュールを全車に標準装備し、「BMW SOSコール」と「BMWテレサービス」により、万一の事故やトラブル時に乗員の安全と車両の状態を見守ることが可能になりました。

7代目G30

・プラグインハイブリッドシステム(530e)
・ステアリング&レーンコントロールアシスト
・アクティブサイドコリジョンプロテクション
・BMWコネクテッドドライブ
・xDrive(4WDシステム)

7代目では先代の「アクティブハイブリッド5」に代わり、PHV(プラグインハイブリッド)化した530eを追加。

運転支援機能も強化され、高速走行時にステレオカメラとステアリング操舵補助で車線中央維持をアシストする「ステアリング&レーン・コントロール・アシスト」と、前後左右のセンサーで周囲を監視し、隣の車線からの車など側面衝突の危険性が高まるとステアリング操作に介入して衝突を回避する「アクティブサイドコリジョンプロテクション」により、限定的ながらレベル2自動運転相当の運転支援能力を持ちました。

また、従来からの「BMW SOSコール」、「BMWテレサービス」に加え、「BMWオンライン」「BMW APPs」「BMWリモート・サービス」を追加し、コネクテッドカーとしての能力がさらに強化されています。

走行性能の面でも従来はワゴン(ツーリング)やグランツーリスモ(5ドアセダン)のみだった「xDrive」4WDシステムが初期には540iへ、後には523dにも追加され、日本国内で正規販売する5シリーズセダンとしては初の4WD車となりました。

派生車

M5(2代目~)

5シリーズの高性能版で、レースなどで有名な初代M3より早く、M1に次いで2番めの「BMW M」として1985年に2代目5シリーズへ追加されました。

初代はM1のエンジンを5シリーズセダンへ搭載してアウトバーンを疾走する世界最速の快速ビジネスサルーンとして発売され、その後もツーリングカーレースなどで活躍することはありつつ、一貫して高級ラグジュアリー・スポーツサルーンとしてのポジションを貫いています。

5シリーズツーリング(3代目~)

3代目5シリーズから設定されたステーションワゴン版で、BMWではワゴンを「ツーリング」と呼んでいます。

5シリーズグランツーリスモ

(6代目)
6代目から設定された5ドアセダンで、一見すると4ドアサッシュレスセダンに見えるものの、実はリアウインドウごと開閉できるテールゲートを持った5ドア。しかもテールゲートはリアウインドウごとでも、リアウインドウ下端から通常のトランクのように開閉することも可能になっています。

6シリーズ(初代/2代目ベース、5代目~6代目ベース、7代目ベース)

初代/2代目5シリーズをベースに、当時「世界一美しいクーペ」と言われたのが初代6シリーズで1977年登場。2代目5シリーズの生産終了後、1989年に一旦廃止されますが、2003年に5代目5シリーズをベースに復活した2代目では8シリーズ後継ということもあり、クーペのほかに電動メタルトップを持つクーペカブリオレも発売されました。

2011年に登場した3代目も同様に6代目5シリーズをベースとしましたがグランクーペ(テールゲートつき4ドアクーペ)を追加、7代目5シリーズをベースとした4代目は5シリーズグランツーリスモの後継となる「6シリーズグランツーリスモ」となり、2ドアクーペ/クーペカブリオレ系の6シリーズは再び廃止されています。

X5(4代目~ベース)

初代はBMW初のSAV(SUVのBMW独自呼称)として、4代目5シリーズをベースに2000年に登場。3シリーズツーリングのクロスオーバー版といえるX3や、現在はミニ・クロスオーバーの姉妹車となっているX1と異なり一貫して本格SAVとして作られており、2019年にX7が登場するまではBMW最大のSAVでもありました。

次期モデル大予想

2代目以降、おおむね6~8年スパンでモデルチェンジされている5シリーズセダンは現行のG30型が2017年デビューで、次期モデルの登場は2024年前後と考えられます。

2019年12月現在ではまだ現行モデルの改良型がテストされている程度で次期5シリーズへの目立った動きはまだありませんが、BMWでは現状展開している「i」シリーズのEVおよび、補助発電機を搭載して航続距離を延伸するレンジエクステンダーEVのラインナップ拡充を予定しており、既に2021年にはSAVの「iNEXT」や4ドアクーペの「i4」を投入予定。

その他10車種程度を2023年までにEVとして投入し、さらに13車種程度をハイブリッドおよびPHVとして投入予定ですから、現状でPHVの530eが投入されている5シリーズでも、確実にEVやPHVのラインナップが増えていきそうです。

まだまだバッテリー技術が発展途上で、リチウムイオン電池がようやく行き渡り、次世代の本命バッテリーとされる全固体電池の普及はまだまだこれからという段階ですから、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンといった内燃機関モデルもまだ設定されるのは確実ですが、ヨーロッパで流行し始めている簡易な48Vマイルドハイブリッドとの組み合わせが主体となるでしょう。

また、安全技術については2020年頃からようやく、常にドライバーによる監視が必要な運転支援の枠を超え、限定的ながらシステムに運転を任せられるレベル3自動運転車が市販され始まりますから、5シリーズでも現行モデルへ追加設定された後、次期型ではより高度な、あるいは高速道路に限っては緊急時以外の自動運転が可能なレベル4すら搭載される可能性はあります(市街地での自動運転は小型軽量安価で信頼性の高いセンサーが開発されるのを待つしかありませんが)。

まとめると、8代目5シリーズセダンは2024年前後に登場、ガソリンエンジン版、クリーンディーゼル版、48Vマイルドハイブリッド版、PHV版、EV版がラインナップされ、高速道路で利用可能なレベル3または4の自動運転機能が搭載されると、大予想させてください。