メルセデス・ベンツ

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メルセデスベンツ・Sクラス 日本でもっとも人気な高級輸入車ブランドの旗艦

日本で高級輸入車ブランドとして定着してから、そのトップを譲らずに快進撃を続けるメルセデス・ベンツ。近年では比較的安価なコンパクトクラスのFF車も作っていますが、やはり本命は重厚な4ドアセダン。車好きはもとより、車好きでなくとも知らぬ人のいない高級セダンのフラッグシップモデル、誰でもわかるステイタスシンボルの頂点に立つのがメルセデス・ベンツ・Sクラスです。

各代の概要や時代背景

総合解説:「メルセデス・ベンツ」ブランドの最高級車

日本でもっとも売れている高級輸入車ブランド「メルセデス・ベンツ」。高級な輸入車は数あれど、決してマニア限定ではなく誰もが知っているブランドで、かつ日本国内での販売台数で常にトップを争うとなると、並大抵のことではありません。

そもそも「メルセデス・ベンツ」とはメーカー名のことではなく、ドイツの「ダイムラー」グループが展開している乗用車ブランドのひとつです(ほかに「スマート」もダイムラーグループが展開しているブランドのひとつ)。

戦前のダイムラー・ベンツ時代から信頼性が高く高性能の高級車ブランドとして「メルセデス・ベンツ」は日本でも定評があり、第2次世界大戦でドイツが敗北、東西ドイツに分断独立してからも西ドイツの高級車メーカーとして世界に君臨。

日本でもヤナセが行ったブランディングにより「世界一の高級車ブランド」としての地位を保ち、バブル時代に投入されたW123、メルセデス・ベンツ190Eなどいわゆる「小ベンツ」であらゆるユーザー層に受け入れられるとともに日本の道路で見かける機会も爆発的に増えました。

そしてメルセデス・ベンツの最上級車「Sクラス」は単に静粛性の高さや高品質による高級感や、優れた動力性能による高性能ぶりだけではなく、まだトヨタ・セルシオ(現在のレクサス・LS)など国産高級車のクオリティが及ばない時代から、ステイタス・シンボルとして憧れの存在であったのです。

今や世界に通用する国産高級車も存在する時代ではありますが、それでもメルセデス・ベンツのSクラスは自動車好きかどうかを問わず、敬意を払われる存在であり、その最高級版メルセデス・マイバッハ・Sクラスや高性能版メルセデス・AMG・Sクラスともなると、雲の上のような存在といえます。

Sクラス前史:戦後のW187から最後の「タテ目」W108/W109まで

メルセデス・ベンツの最高級車として知られるようになったSクラスですが、「Sクラス」として公式に類別されるようになったのは1970年以降、日本でも広く認知されるようになったのは1990年代からかもしれません。Sクラスと呼ばれるようになる以前、戦後のメルセデス・ベンツ車で最高級車のポジションにあったのは、以下のような車種がありました。

・W187(1951-1955)
戦前からの名門だったものの、ドイツが敗北した第2次世界大戦で大きな損害を受けるとともに戦後は戦争協力企業として多額の賠償金まで課せられたメルセデス・ベンツ。
しかし戦後復興とともにかつての姿を取り戻そうと、戦前から作られていた直列4気筒エンジンを搭載した中級車W136系をベースに、新開発の2.2リッター直列6気筒SOHCエンジンを搭載したのがW187系です。
デザインこそ戦前モデルを引きずっていたものの、エンジンは戦前モデルより排気量は小さくスーパーチャージャーも未装備だったものの同等以上の動力性能と静粛性を誇り、戦後型メルセデス・ベンツ高級車復活の礎となりました。

・W186/W188/W189(1951-1960)
あくまで戦前型ベースの急造モデルだったW187と異なり、完全新設計さらたW186系も1951年のフランクフルトショーで同時デビューしており、こちらはさらに排気量の大きな3リッター直列6気筒SOHCエンジンを搭載して輸出にも成功、1960年ころまで生産されています。
特にホイールベース3m超、全長5m超の「300リムジーネ」(リムジン)は戦前に生産されていたグローサー・メルセデスにも匹敵する大型高級リムジンで公用車などにも用いられ、このモデルの成功でメルセデス・ベンツは高級車市場へ完全復帰したといえました。

・W105/W180/W128(1955-1961)
丸みを帯びたボディから「ポントン」(はしけ)と呼ばれる戦後第2世代のメルセデス・ベンツ高級車で、2.2リッター直列6気筒SOHCエンジンを搭載したW187後継車。はじめて「220S」「220SE」などSのつく車名がついたことから、このモデルこそが現在のSクラスの源流と言われることもあります。

・W111/W112(1959-1971)
いわゆる「タテ目のベンツ」最初のモデルで、輸出を意識してか後部に当時アメ車で流行っていたフィンを立ち上げていたため、「フィンテール」の異名を持ちます。エンジンは2.2リッターでW105系の後継車でしたが、3リッターエンジン搭載の300SEなども存在。

・W100(1963-1981)
戦前のグロッサー・メルセデス完全再来を目指して開発され、6.3リッターV8SOHCエンジンを搭載し、車重2.5t前後の超大型クラスながら200km/hオーバーの最高速度とスポーツカー並のハンドリングを備えた化け物リムジーネがW100系「メルセデス・ベンツ600」です。

・W108/W109(1965-1972)
W111系のテールフィンを廃してW100系同様のデザインながらひと回り小さい、オーナードライバー向け「タテ目のベンツ」最終型がW108系です。大型高級セダンとはいえW100系より小型軽量ボディに同じ6.3リッターV8エンジンを搭載した「メルセデス・ベンツ300SEL6.3」という怪物モデルも存在し、当時フェラーリを追いかけ回せる唯一のセダンと言われたほか、創業当時のAMGがチューンしたモデルはスパ24時間レースでも総合2位(クラス優勝)と優れた実績を残しました。

初代W116/V116(1972-1980)

初めて公式に「Sクラス」と呼ばれるようになったW116型は1972年に登場、通常ボディのW116と、リムジン仕様のロングボディ車V116が存在しました(このWとVの関係は現在のボディまで続きますが、通常は全て「W」で表されます)。

それまでの「タテ目」から近代的な横長ヘッドランプへ代わり、新たな衝突安全基準を満たすためボディは大型化したものの、車内スペースは先代にあたるW108系より少々小さくなっています。

それだけに安全性能や操作性は先代をしのぐものとなっており、内外装から過剰な部分を削ぎ落とし、車内のスイッチ類は突起物をなくしつつ視認性や操作のしやすさが人間工学の面から配慮され、厚いパッドがはめられたダッシュボードやステアリング、衝撃吸収式のステアリングボスなどで、衝突時の乗員保護にも配慮されました。

また、長時間乗車でも足のうっ血を防ぐようシート前端を柔らかくするほか、形状にも配慮された大型シートや、窓を開けず換気できるよう空気取入口を設け、強力なブロアーを装備して換気性能の高いエアコンなどで快適性も高く、ガラスの曇り止め機能にも優れています。

窓ガラスも大型化されたほかドアミラーやルームミラーも大きくなり、視認性を向上するのみならず視線移動が少なく済むようになっており、フロントガラスのワイパーも高速時に浮き上がりを防ぐ、今でいうエアロワイパーを1970年代の段階で既に実用化していました。

もちろん動力性能も2.8リッター直6から4.5リッターV8、直5ディーゼルターボまでのエンジンラインナップで十分に確保されていたほか、先代の化け物マシンの後継車といえる、6.9リッターV8エンジンを搭載し、シトロエン式のハイドロニューマチックサスペンションを組んだ「450SEL6.9」もラインナップされています。

代表スペックと中古車相場

メルセデス・ベンツ 450SEL (W116) 1973年式
全長×全幅×全高(mm):5,060×1,870×1,430
ホイールベース(mm):2,960
車重(kg):1,755
エンジン:M117 水冷V型8気筒SOHC16バルブ
排気量:4,520cc
最高出力:166kw(225ps) / 5,000rpm
最大トルク:378N・m(38.5kgm) / 3,000rpm
燃費:-
乗車定員:5人
駆動方式:FR
ミッション:4MT
サスペンション形式:(F)ダブルウィッシュボーン・(R)セミトレーリングアーム
中古車相場:298万~650万円(本体価格・2019年9月現在)

2代目W126/V126(1979-1991)

2代目SクラスW126は1979年に登場、デザインは先代からのキープコンセプトでしたが世界中でベストセラーモデルとなり、1980年代後半に始まったバブル景気で日本でも非常によく売れたことで、「輸入高級車の筆頭」としてすっかり定着しました。

スタイルや安全性の高さは先代を踏襲しているとはいえ、1970年代前半のオイルショックを経て省エネ時代にも対応し、高速走行時の空気抵抗の少なさなど環境性能の高さにも取り組んだ、初のSクラスでもあります。

代表スペックと中古車相場

メルセデス・ベンツ 560SEL (W126) 1990年式
全長×全幅×全高(mm):5,160×1,820×1,445
ホイールベース(mm):3,070
車重(kg):1,790
エンジン:M117 水冷V型8気筒SOHC16バルブ
排気量:5,546cc
最高出力:210kw(285ps) / 5,200rpm
最大トルク:439N・m(44.8gm) / 3,750rpm
10・15モード燃費:5.1km/L
乗車定員:5人
駆動方式:FR
ミッション:4AT
サスペンション形式:(F)ダブルウィッシュボーン・(R)セミトレーリングアーム
中古車相場:78万~756万円(本体価格・2019年9月現在)

3代目W140/V140(1991-1998)

3代目SクラスW140は1991年8月に発売、まだバブル景気の余韻が残っていた頃で、6リッターV12エンジン搭載車はCピラーへ「V12」エンブレムが装着されるなど豪華さを強調していた一方、その重厚感あるスタイリングが権威主義的、あるいは威圧感があるともいわれ、初代レクサスLS(日本名トヨタ・セルシオ)など新時代の高級車の台頭を許したモデルでもありました。

なお、当初は「500SE」「600SEL」など排気量の次にクラスを表す昔ながらの車名でしたが、1994年8月以降は「S500」「S600」などクラス名の次に排気量(または排気量に相当する数字)を付与する、現在のような車名へと変わっています。

最廉価版のS280(2.8リッターV6)から最上級のS600L(6リッターV12リムジン)までラインナップされていましたが、外見から車格を見透かされないよう、あえて車名エンブレムを非装着とすることが増えたのも、この頃からの特徴です。

また、それまでのメルセデス・ベンツは「最善か無か」(Das Beste oder nichts. )というスローガンのもとに、ルームミラーすら電動化するなど過剰品質ともいえる高品質ぶりを特徴としていましたが、肥大化したボディやパワーユニットが環境派から叩かれたうえに、ライバルの台頭でコストも考慮せねばならなくなり、重厚感と高品質あふれるSクラスはこのモデルが最後となりました。

代表スペックと中古車相場

メルセデス・ベンツ S600L (W140) 1996年式
全長×全幅×全高(mm):5,220×1,885×1,490
ホイールベース(mm):3,140
車重(kg):2,170
エンジン:M120 水冷V型12気筒DOHC48バルブ
排気量:5,987cc
最高出力:290kw(394ps) / 5,200rpm
最大トルク:571N・m(58.2gm) / 3,800rpm
10・15モード燃費:5.5km/L
乗車定員:5人
駆動方式:FR
ミッション:5AT
サスペンション形式:(F)4リンク・(R)マルチリンク
中古車相場:30.8万~398万円(本体価格・2019年9月現在)

4代目W220/V220(1998-2005)

4代目W220は1998年10月に日本で発売、高品質だったものの威圧感のあった先代からややダウンサイジングされるとともに顔つきも優しくなり、台頭するライバル車へ対抗するスマートでスタイリッシュな高級車を目指しました。

これには1997年に発表、2002年に発売されることとなるダイムラーグループの新高級車ブランド「マイバッハ」を念頭に、これまでの方向性のようにグループ最高級車まで狙わずともよくなったことが影響しています。

結局マイバッハはブランドとしての知名度がメルセデス・ベンツに及ばなかったこともあって独立ブランドとしては一代限りで終わり、Sクラスベースの高級車版「メルセデス・マイバッハ」へ移行していくこととなりますが、いずれにせよ「メルセデス・ベンツ」ブランドのSクラスとしては、従来のショーファードリブンカー(運転手付き)から、高級ドライバーズカーへと路線変更する一歩となりました。

それでも通常ボディのほかロングボディをラインナップし、通常ボディにS320、S430、S500を設定、ロングボディにS500L、S600Lを設定していたラインナップは先代とほぼ同様で、超高級車までは必要としないショーファードリブン需要へ応えています。

また、結局はSクラスを求めるユーザーからデザイン上の路線変更がやや不評、スマートすぎるという批判もあったため、後期型ではヘッドライトやフロントグリルの大型化などデザイン変更が行われましたが、先代よりコスト削減を意識した内外装も批判の対象となったため、メルセデス・ベンツとしてはSクラスのあり方を模索する迷走の始まったモデルでもありました(販売そのものは好調だったため、余計にユーザーからの注文が多かったともいえます)。

代表スペックと中古車相場

メルセデス・ベンツ S600ロング (W220) 2004年式
全長×全幅×全高(mm):5,165×1,855×1,445
ホイールベース(mm):3,085
車重(kg):2,100
エンジン:M275 水冷V型12気筒SOHC36バルブ ICツインターボ
排気量:5,513cc
最高出力:368kw(500ps) / 5,000rpm
最大トルク:800N・m(81.6gm) / 1,800~3,500rpm
10・15モード燃費:5.4km/L
乗車定員:5人
駆動方式:FR
ミッション:5AT
サスペンション形式:(F)4リンク・(R)マルチリンク
中古車相場:23万~475万円(本体価格・2019年9月現在)

5代目W221/V221(2005-2013)

新世代ユーザー向けにスマートさを狙いすぎた先代の反省から、立体感を強調した大型フロントグリルやボリューム感あふれるフェンダーアーチをもつオーバーフェンダーで、再び重厚感を持たせたデザインの5代目W221は2005年10月に日本で発売。

ボディサイズそのものも全長30mm、全幅15mm、全高40mm拡大するとともに、ホイールベースも70mm延長して後席の快適性も大きく向上するなど、ドライバーズカーとしてのみならず、ショーファードリブンとしての威厳も大幅に回復するモデルチェンジとなりました。

当初ロングボディ版は「S500ロング」のみでしたが、2006年6月に5.5リッターV12SOHCツインターボエンジン搭載の「S600トング」を追加。先代から設定された4MATIC(4WD)モデルは2006年11月から「S550 4MATIC」に設定されたほか、2009年9月には輸入車初のハイブリッド車も追加されています。

代表スペックと中古車相場

メルセデス・ベンツ S600ロング (W221) 2011年式
全長×全幅×全高(mm):5,230×1,870×1,485
ホイールベース(mm):3,165
車重(kg):2,200
エンジン:M275 水冷V型12気筒SOHC36バルブ ICツインターボ
排気量:5,513cc
最高出力:380kw(517ps) / 5,000rpm
最大トルク:830N・m(84.6gm) / 1,900~3,500rpm
10・15モード燃費:5.9km/L
乗車定員:5人
駆動方式:FR
ミッション:5AT
サスペンション形式:(F)4リンク・(R)マルチリンク
中古車相場:69.9万~650万円(本体価格・2019年9月現在)

6代目W222/V222(2013-)

6代目W222は2013年10月に日本で発売。ロングボディ版(V222)も従来通りラインナップされていますが、より上級豪華仕様の「メルセデス・マイバッハ・Sクラス」(X222)も2015年2月に発売され、通常のSクラスはあくまで「メルセデス・ベンツ」ブランド内で最高級車というポジションへ代わったほか、高性能版AMGモデルも「メルセデス・AMG」ブランドでの展開となっています。

デザインは基本的には先代を踏襲しつつ、滑らかな曲線や縦型のリアコンビネーションランプなどの採用で古典的な高級車観をかもしだしている一方、PHV(プラグインハイブリッド)モデルの追加、ステレオカメラで把握した状況に応じ姿勢を制御する油圧サスペンション「マジックボディコントロール」などハイテク装備もしっかり追加されました。

代表スペックと中古車相場

メルセデス・ベンツ S600ロング (W222) 2019年式
全長×全幅×全高(mm):5,255×1,900×1,495
ホイールベース(mm):3,165
車重(kg):2,290
エンジン:M277 水冷V型12気筒SOHC36バルブ ICツインターボ
排気量:5,980cc
最高出力:390kw(530ps) / 4,900~5,300rpm
最大トルク:830N・m(84.6gm) / 1,900~4,000rpm
10・15モード燃費:-
乗車定員:5人
駆動方式:FR
ミッション:7AT
サスペンション形式:(F・R)マジックボディコントロール
中古車相場:339.8万~2,588万円(本体価格・2019年9月現在)

各代の新装備

初代 W116

・セーフティセル構造
・電子制御ABS
・ヘッドライトワイパー

安全性向上を主眼としたモデルチェンジで初代W116の特徴は、現在でいう衝撃吸収ボディ「セーフティセル構造」の採用で、頑丈なキャビン(車室)と事故時には衝撃を吸収する衝撃吸収構造を採用。

さらに、当時既に機械式アンチ・スキッド(ブレーキロックを防ぐ機構)は登場していたものの、ボッシュが開発した電子制御ABSを世界で初めて採用しました。
また、ヘッドランプが横長になったこともあり、タテ目時代には採用できなかったヘッドライトワイパーも装備されるようになっています。

2代目 W126

・エアバッグ
・TCS(トラクションコントロール)
・セルフレベリングサスペンション
・ウレタンバンパー
・コンシールドワイパー(ボンネット格納式ワイパー)

2代目の新装備としては、安全性を高めるウレタンバンパーや、運転席エアバッグ、後に助手席エアバッグも採用。当時のエアバッグは火薬展張式だったため初期には日本で認可が得られなかったものの、後に当たり前の装備となったのは周知のとおりです。

さらに走行性能安定に貢献するトラクションコントロール(TCS)やセルフレベリングサスペンション、空気抵抗低減に貢献するボンネット格納式のコンシールドワイパーも装備されました。

3代目 W140

・複層ドアガラス
・オートドアクロージャー
・パノラマワイパー
・ディスチャージヘッドランプ
・サイドエアバッグ

静粛性を高めるため、二重構造の間に空気層まで設けた分厚い複層ドアガラスや、オートドアクロージャー、吹き残しを少なくするため1本のワイパーを伸縮させた上に、助手席側にも小型ワイパーを設けたパノラマワイパーなどを装備した、豪華仕様。1996年8月にはディスチャージヘッドランプやサイドエアバッグも装備されました。

4代目 W220

・自発光式メーター
・4MATIC(4輪駆動。S430 4MATIC)
・ドアミラーウィンカー
・サイドウィンドウエアバッグ
・シリンダー・カットオフ機構(S600L)
・プレセーフ(新乗員保護システム)

先代までの曲面基調から曲面を多用した都会的内装へ変化した4代目では、メーターパネルにもメルセデス・ベンツ初の自発光式メーターを採用。世界初の純正採用となるドアミラーウィンカー装備や、S600Lに採用された巡航時にV12エンジンの片バンクを休止するシリンダ・カットオフ機構などで、新世代Sクラスを強調しました。

またサイドウィンドウエアバッグ(カーテンシールドエアバッグ)や、事故直前の急操作を検知すると、前席電動シートベルトテンショナーを巻き上げ助手席シートポジションを安全性の高い形へ変化、横滑り発生時には自動でガラス・スライディングルーフを閉じ、万一の横転に備えるなど被害抑制機能を備えた新乗員保護システム「プレセーフ」も設定されるなど、安全性向上にもさらに力を入れられています。さらに2002年11月にはSクラス初の4輪駆動車、「S430 4MATIC」が追加されました。

5代目 W221

・ダイレクトセレクト(ステアリングシフト、ボタン式から後にパドル式へ)
・7G-TRONIC(7速電子制御AT)
・マイルドハイブリッド(S400ハイブリッド)
・レーダーセーフティパッケージ
・衝突被害軽減ブレーキ(BAS)
・衝突回避ブレーキ(アクティブブラインドスポットアシスト)
・渋滞追従型クルーズコントロール「ディストロニック・プラス」
・車線逸脱警報&修正システム「アクティブレーンキーピングアシスト」
・COMANDシステム(各種機能操作集約型ダイヤル式コントローラー)
・赤外線式ナイトビューアシスト
・4ESPR(4MATIC車)
・直噴エンジン「ブルーエフィシェンシー」シリーズ

5代目W221ではライバルのBMWに対抗して操作系が改善され、ナビやオーディオ、パーキングリアビューカメラなどの操作をアームレスト前部のダイヤル式コントローラーに集約した「COMANDシステム」を採用したほか、S600以外で採用された7速ATのシフト操作も当初ボタン式、後にパドルシフト式へ変更された「ダイレクトセレクト」を採用。

安全面も衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警報、またブレーキを積極操作して衝突回避や車線逸脱抑止に役立てるシステムなどをパッケージ化した「レーダーセーフティパッケージ」が設定されたほか、赤外線映像で夜間走行時の暗視装置とした「ナイトビューアシスト」も登場しました。

また、小型軽量モーターとリチウムイオンバッテリーを組み合わせたマイルドハイブリッド式の「S400ハイブリッド」も、輸入車初のハイブリッド車として2009年9月に発売されています。

6代目 W222

・マジックボディコントロール(電子制御油圧サスペンション)
・インテリジェントプラグインハイブリッド
・クリーンディーゼルハイブリッド
・運転支援システム「インテリジェントドライブ」
・アダプティブ・クルーズコントロール「ディストロニック・プラス」
・リモートパーキングアシスト
・3リッター直列6気筒エンジン
・ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)+電動スーパーチャージャー
・9速AT
・コネクテッドカー機能「Mercedes me connect」

6代目W222は自動車が大きな変革期を迎えたこともあって、パワーユニットやサスペンション、運転支援などの面で矢継ぎ早に新メカニズムが搭載されました。
特筆すべきは従来からの静粛性が高いガソリンエンジンのみならず、ハイブリッドだけでもクリーンディーゼル+モーターによる「ディーゼルハイブリッド」、外部からの充電が可能な「プラグインハイブリッド」。
そしてメルセデス・ベンツとして久々に3リッター直列6気筒エンジンを復活させ、ISG(強化オルタネーター)と電動スーパーチャージャーをターボエンジンに組み合わせた48Vマイルドハイブリッドまで登場し、クリーンディーゼルも合わせればSクラスも、最高級車であろうと環境問題から無縁でいられないことを示しています。

また、ステレオカメラにより把握した状況に応じて車体を傾斜すらさせる電子制御油圧アクティブサスペンション「マジックボディコントロール」や、数々の予防安全装備を組み込んだ安全運転支援システム「インテリcジェントドライブ」、前走車追従のみならず車線逸脱防止アシストすら行うアダプティブ・クルーズコントロール「ディストロニック・プラス」などが順次追加搭載またはメーカーオプション化。

当初クーペのみだった9速ATも搭載されましたし、コネクテッドカー機能をもつ「Mercedes me connect」や、スマホからの遠隔駐車操作が可能な「リモートパーキングアシスト」の搭載など、モデルチェンジ直後から数年で別車ノラインナップかと思うほどの進化ぶりです。

派生車

SLC(C107)

(W114ベースにW116のパワーユニット搭載の2ドアクーペ)
3代目SLのクーペ版。Sクラスになる前の最後のモデル、W111/W112系の2ドアクーペ後継車として登場したもので、ミドルクラスのW114がベースですがホイールベースは延長され、初代SクラスW116のパワーユニットを搭載しています。

SEC(C126)

(W126系の2ドアクーペ)
2代目SクラスW126の2ドアクーペ版で、1981年9月に登場。1~2クラス下のプラットフォームを使ったR107やC107と異なり、れっきとしたSクラスベースのクーペで、Sクラスとなってからは初めての正統な2ドアクーペモデルです。そのため、クーペながら後席は広く、大人2人が乗って十分な寸法がありました。

SEC /Sクラスクーペ / 初代CLクラス(C140)

(W140系の2ドアクーペ)
3代目SクラスW140のクーペ版、C140は当初先代同様に「500SEC」「560SEC」と呼ばれていましたが、車名規則が改正された1994年に「S500クーペ」「S600クーペ」と呼ばれてSクラスクーペとなり、さらに1996年、初代CLクラスとして独立しました。

2代目~3代目CLクラス(C215~C216)

(W220系~W221系の2ドアクーペ)
初代CLクラス同様、同時期のSクラスをベースとした2ドアクーペモデルで、Sクラスの中でも大排気量エンジン車のみラインナップされているのが特徴です。

Sクラスクーペ(C217)/Sクラスカブリオレ(R217)

(W222系の2ドアクーペ/カブリオレ)
3代続いた「CLクラス」を含め、メルセデス・ベンツでは増えたクラス名が直感的に車格として認識しづらく、その状況を改めるためクラス名を整理、4代目CLとはならず「Sクラスクーペ」(C217)として2014年に発表されました。

2015年には2ドアオープンの「Sクラスカブリオレ」も発表されましたが、SLクラスとは異なり純然たるSクラスベースのオープンカーとしては、まだSクラスとなる前のW111/W112系以来44年ぶりのことです。

3代目SL(R107)/4代目SL(R129)/5代目SL(R230)/6代目SL(R231)

それぞれSクラスより1~2回り小さなモデルをベースに、その当時のSクラスが搭載するパワーユニットを詰め込んだ2ドアオープンカーで、4代目では電動ソフトトップを、5代目以降はバリオルーフ(電動格納式ハードトップ)としたクーペカブリオレになっています。

次期モデル大予想

3代目W140系以降は7~8年おきにモデルチェンジしているSクラスは2020年~2021年頃に7代目の登場が予想されており、既にプロトタイプと思われるテスト車の公道走行が目撃されています。

6代目で「S450」へ既に搭載されている48Vマイルドハイブリッド+3リッター直列6気筒パワーユニットはもとより、そのクリーンディーゼル版やPHEV(プラグインハイブリッド)版の搭載が予想され、電動化によりモーターやコントロールユニットを搭載するため必要となるスペースを稼ぎ出すため、これまでのV型6~12気筒エンジンから、直列4~6気筒エンジンおよび電動化ユニットがメインとなりそうです。

ボディのデザインもヨーロッパ車で流行している4ドアクーペルックになるとみられていますが、レクサス・LSなどと異なり権威主義的なデザインも求められるSクラスではたしてスポーティルックが通用するのかという疑問もあり、あるいは4ドアクーペルックはSクラスベースの新型かもしれません。

コネクテッドカー機能や自動駐車機能、コーナリング時に車体を水平に保つためサスペンションで傾ける機能などはもはや当然の装備といえますから、残る注目は自動運転技術で、既に詳細3Dマップが準備されている日本などでは、ついに手放し可能なレベル3自動運転、最低でも同一車線内限定で手放し可能なタイプのレベル2運転支援が実装されるでしょう。また、時期は多少後になるかもしれませんが、既にCクラスの「EQC」として2019年10月発売のEV(電気自動車)版も、「EQS」として追加される見通しです。

2020年、7代目Sクラスは2リッター直列4気筒~3リッター直列6気筒ガソリンエンジンまたはクリーンディーゼルエンジンと48Vマイルドハイブリッドを組み合わせたパワーユニットを中心に、重厚感あるフロントマスクと4ドアクーペルックを融合した新しいスタイルに自動運転技術などハイテクを組み合わせてデビュー。数年後にEV版「EQS」追加と大予想させていただきます。