ダイハツ

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ダイハツ アトレー 軽1BOX商用車ベースの広々快適ワゴン

日本では1970年代末からオフロード車や商用車、小型トラックをちょっとシャレた乗用車として乗り回す「RVブーム」が巻き起こり、1990年代半ばの全盛期に向けてさまざまな車種がRV化されてはセダンなど既存の人気乗用車を駆逐していきました。やがてそれらは元々のベース車を離れ専門車種が作られていきますが、商用車もRVとしてもてはやされた時代から生き残る数少ない1台がダイハツ・アトレーです。

各代の概要や時代背景

ハイゼットバンの豪華版ハイゼットアトレーとして登場、初代S65V/S66V(1981-1986)

初代アトレーは1981年4月、ダイハツの軽商用車・6代目ハイゼットバンの上級モデル「ハイゼットアトレー」として登場。4ナンバー(商用登録)のままでしたが内外装色やシート、フロアカーペット、サンルーフなどの装備は軽乗用車としての使用を想定したもので、商用登録ゆえに荷室スペースを確保する一方、後席スペースを大きく取れなかったものの、後のミニバン的な車です。

そもそも日本では1970年代半ば以降、商用バンやオフロード車、小型トラックを「実用性の高いオシャレな乗用車」として乗りこなす文化、後の1990年代半ばに全盛期を迎える「RV(レクリエーショナル・ビークル)ブーム」が始まっており、自動車メーカー側でも簡素な実用一点張りだったこの種の車へ豪華内外装を与え始めていました。

これが後にSUVやミニバンのブームへつながっていくわけですが、ハイゼットも5代目「ハイゼット55ワイド」へ1979年4月、RVバージョンといえる「カスタムEX」グレードを追加しており、ダイハツとしてもそれなりに市場からの反応があったと考えたのか、6代目ハイゼットでは最初から独立モデルとして登場させたのです。

出自から当初はハイゼット派生モデルとわかる車名でアトレーはあくまでサブネームでしたが、1983年10月のマイナーチェンジで晴れて「アトレー」として独立。同様にベース車から車名が独立したホンダ・ストリート(アクティストリート)や三菱・ブラボー(ミニキャブブラボー)に先んじており、軽1BOX車としては初めての試みでした。

装備面でも4WDこそハイゼットと同時期設定でしたが、ATやターボエンジンはハイゼットよりはるかに早く、アトレーとして独立以降はフロントグリルなど外装も専用デザインがおごられています。

なお、型式は2WD(FR)車がS65Vで、4WD車はS66V。当初ロールーフとハイルーフが設定されていましたがマイナーチェンジ以降は全てハイルーフ車となり、その中でも上級グレードのLX系のみがターボエンジやハイルーフを選択できました。

代表スペックと中古車相場

ダイハツ S65V アトレー 1983年式
全長×全幅×全高(mm):3,195×1,395×1,685
ホイールベース(mm):1,820
車重(kg):675
エンジン:AB20 水冷直列2気筒SOHC4バルブ
排気量:547cc
最高出力:21kw(28ps)/5,500rpm
最大トルク:41N・m(4.2kgm)/3,500rpm
燃費:-km/L
乗車定員:2(4)人
駆動方式:FR
ミッション:4MT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)リーフリジッド
中古車相場:皆無(2020年1月現在)

550cc時代と660cc時代をまたいだ2代目S80V/S81V/S82V/S83V(1986-1994)

2代目アトレーは1986年5月にモデルチェンジされ登場。ベースのハイゼットともども空力やスタイル重視のデザインだったため全体のスペース効率は落ちたものの、ラジエター移設などでエンジン搭載位置を前方に出したため後席足元のエンジン張り出しが少なくなるなど、アトレーのように後席も積極的に使う車種にとっては有益な改良が行われています。

後に電動化される大型ガラスサンルーフ(コスミックルーフ)や下降式後席サイドウィンドウの採用で乗用車感覚は一層増し、インタークーラーターボを搭載したスポーティグレードのターボXXなども登場。当初は新型の3気筒エンジンが搭載されたものの排気量上限が550ccだったのに対し、1990年の660cc規格以降に伴って排気量が拡大され、走りに余裕が出ました。

その一方、1988年には4MTを廃止してMTは全車5速MTとなり、サスペンションのリーフスプリングの枚数を減らすなど快適性に配慮していた先代でも準備されていた、貨客両用的な最大積載量350kgのグレードが1992年には消滅して全車200kgが最大積載量となるなど、よりRV的要素を強めていきます。

型式は550cc時代がS80V(FR・2WD) / S81V(4WD)で、660cc時代がS82V(2WD) / S83V(4WD)。

代表スペックと中古車相場

ダイハツ S80V アトレー ティンパニ ターボ 1989年式
全長×全幅×全高(mm):3,195×1,395×1,870
ホイールベース(mm):1,810
車重(kg):800
エンジン:EB71 水冷直列3気筒SOHC6バルブ ICターボ
排気量:547cc
最高出力:38kw(52ps)/6,000rpm
最大トルク:71N・m(7.2kgm)/4,000rpm
燃費:-km/L
乗車定員:2(4)人
駆動方式:FR
ミッション:5MT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)リーフリジッド
中古車相場:皆無(2020年1月現在)

ダイハツ S82V アトレー ターボXX ハイルーフ 1991年式
全長×全幅×全高(mm):3,295×1,395×1,870
ホイールベース(mm):1,810
車重(kg):820
エンジン:EF-TS 水冷直列3気筒SOHC6バルブ ICターボ
排気量:659cc
最高出力:47kw(64ps)/6,000rpm
最大トルク:86N・m(8.8kgm)/4,000rpm
燃費:-km/L
乗車定員:2(4)人
駆動方式:FR
ミッション:5MT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)リーフリジッド
中古車相場:皆無(2020年1月現在)

最後のフルキャブ版アトレー、3代目S120V/S130V(1994-1998)

3代目アトレーは1994年1月のフルモデルチェンジで登場、右リアスライドドアを持たない代わりに後席シートベルトを標準装備(他グレードはオプション)するなど装備を充実させた4ドアの「リバーノ」と、従来通り左右リアスライドドアを持ち智弁性の高い通常の5ドアモデルで構成され、ボンネットを持たないフルキャブボディとしては最後のアトレーになります。

リバーノのシートベルトでわかる通り安全装備の充実がはかられたほか、リアサスペンション形式がベース車ハイゼットバンのリーフリジッドに対してミラなど乗用車の4WD車と同じ3リンクリジッド・コイルに改められた結果、型式もハイゼットバンのS100V(FR・2WD) / S110V(4WD)に対してアトレーはS120V(2WD) / S130V(4WD)となり、同じボディ形状ながらハイゼットとは独自の進化を遂げていくようになります。

また、1996年1月にはよりRVらしくバンパーガード風デザインのフロントグリルを採用するなどアグレッシブマスクになった「RT」シリーズを追加、モデル末期の1997年1月には当時のレトロカーブームに応じて丸目ヘッドライトやレトロ調の大型メッキフロントグリルやバンパーにもメッキパーツを採用した「クラシック」シリーズが登場しました。

代表スペックと中古車相場

ダイハツ S120V アトレー リバーノ ツインコスミックルーフ 1994年式
全長×全幅×全高(mm):3,295×1,395×1,855
ホイールベース(mm):1,900
車重(kg):930
エンジン:EF-TS 水冷直列3気筒SOHC6バルブ ICターボ
排気量:659cc
最高出力:47kw(64ps)/6,000rpm
最大トルク:86N・m(8.8kgm)/4,000rpm
燃費:-km/L
乗車定員:2(4)人
駆動方式:FR
ミッション:5MT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)3リンク
中古車相場:5.8万円~33.8万円(クラシック含む・車両本体価格・2020年1月現在)

セミキャブデザインの新規格、4代目S220V/S230V/S220G/S230G(1999-2005)

4代目アトレーは1999年1月のモデルチェンジで登場しますが、当初は先代までと同様4ナンバー(商用登録)の「アトレー」のみで、1999年6月にリアシートにスライド機構やリアシートベルトを追加、後席の快適性や安全性をお幅改善した5ナンバー(乗用登録)仕様「アトレーワゴン」が発売。4ナンバー車もCLグレードのみ残されていましたが2001年末で廃止され、それ以降のアトレーは全て5ナンバーのアトレーワゴンになりました。

先代に引き続きハイゼットカーゴ(バンから改称)同様のボディながらリアサスペンション形式が異なるため、型式もハイゼット(S200V / S210V)とは異なり、4ナンバー仕様がS220V(2WD・FR) / S230V(4WD)、5ナンバー仕様がS220G(2WD) / S230G(4WD)。

デザインは当時の軽自動車の流行に合わせ、大型ヘッドライトと大型フロントグリル、大型テールランプなどドレスアップ系の「カスタム」と通常モデルが併売され、後にアメリカンビレットグリルの「エアロダウンビレット」シリーズが追加、3シリーズになりました。

もっとも大きな変化は衝突安全基準が強化されたことと、そのためボディが全幅を含め拡大を許された新規格軽自動車への移行で、それにともないボンネットなしの1BOXタイプフルキャブボディから、短いボンネットを持つ1.2BOXタイプセミキャブボディへ変更。

ただしエンジン位置はフロントシート下で変わらず、延長部分はクラッシャブルゾーンとされ、フロントタイヤもボディ先端へ配置されたため先代からホイールベースは520mmも延長、以前より小回りは効かなくなりましたが、アトレーとしては高速安定性向上などメリットもありました。

なお、モデル末期の大幅グレード整理により2004年12月でMT車が消滅し、NAで3AT、ターボ車で4ATのみとなりましたが、乗用ユース軽1BOXのMT車はハイゼットカーゴのクルーズ系にターボ+MT車含め引き継がれています。

代表スペックと中古車相場

ダイハツ S220G アトレーワゴン カスタムターボ ハイルーフ 2000年式
全長×全幅×全高(mm):3,395×1,475×1,865
ホイールベース(mm):2,420
車重(kg):980
エンジン:EF-DET 水冷直列3気筒DOHC12バルブ ICターボ
排気量:659cc
最高出力:47kw(64ps)/5,900rpm
最大トルク:100N・m(10.2kgm)/4,000rpm
10・15モード燃費:14.4km/L
乗車定員:4人
駆動方式:FR
ミッション:4AT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)トレーリングリンク車軸式
中古車相場:0.1万円~46.9万円(車両本体価格・2020年1月現在)

ターボ車のみに整理された、5代目S320G/S330G/S321G/S331G(2005-)

5代目アトレーは2005年5月のモデルチェンジで登場。この代からベースのハイゼットカーゴも同じ3リンクリジッド+コイルスプリングのリアサスペンションとなったため、久々に型式は同じ「S320」系となりました。

ただし型式はハイゼットカーゴの「S320V(2WD・FR) / S330V(4WD)」に対し、5ナンバー(乗用登録)ワゴンのアトレーは「S320G(2WD) / S330G(4WD)」で、さらにエンジンが2007年9月のマイナーチェンジ以降新型に変わったことで、「S321G(2WD) / S331G(4WD)」となっています。

ラインナップは整理され、先代で好評だったカスタム系の「カスタムターボR」と、ディスチャージランプなど装備充実版「カスタムターボRS」に集約されて、商用車イメージのあった通常版や、それにメッキグリルを追加しただけに見える「エアロダウンビレット」シリーズ、そして自然吸気エンジン版は廃止され、2017年11月以降はさらにカスタムターボRSと同リミテッド(2007年9月追加)のみにまで集約されました。

それ以外は若干の装備充実や運転支援機能追加を除けば先代とデザイン以外の大きな変更はなく、ユースフルナットやユースフルホールで荷室のアレンジパターンが多彩になった程度です。

2003年に登場したダイハツ・タント以降、軽乗用車の売れ筋はFF軽乗用車をベースにルーフを高くしてスペース効率を稼ぎ、アトレーなどと同様に両側リアスライドドアを持つ軽スーパーハイトワゴンへ以降しており、前後スペースを拡大したとはいえ、軽商用車ベースという都合上どうしても低床化に限度があり、車内高で劣るアトレーは売れ筋を外れたニッチ商品として、販売が続けられています。

代表スペックと中古車相場

ダイハツ S321G アトレーワゴン カスタムターボRSリミテッド SAIII 2020年式
全長×全幅×全高(mm):3,395×1,475×1,875
ホイールベース(mm):2,450
車重(kg):1,010
エンジン:KF-DET 水冷直列3気筒DOHC12バルブ ICターボ
排気量:658cc
最高出力:47kw(64ps)/5,700rpm
最大トルク:91N・m(9.3kgm)/2,800rpm
JC08モード燃費:15.2km/L
乗車定員:4人
駆動方式:FR
ミッション:4AT
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)トレーリングリンク車軸式
中古車相場:1.5万円~212万円(車両本体価格・2020年1月現在)

各代の新装備

初代S65V系

・4WD(副変速機付きパートタイム式)
・フロントフリーホイールハブ(4WD車)
・ターボエンジン(インタークーラーなし)
・3速AT
・サンルーフ
・ヘッドレストおよびアームレスト付きリアシート
・フルフラットシート(前後席フルリクライニング式5ウェイマルチシート)
・フロントディスクブレーキ
・PTOウインチまたはPTO発電機

初代アトレーは当時の軽1BOX車としては破格に豪華な部類に入り、軽乗用車でも搭載していないような装備が施されました。

走行に関わる部分では1982年3月、ハイゼットバンともども副変速機付きのパートタイム4WDが追加され、1983年10月のマイナーチェンジではフロントに降車せずとも4WDへの切り替えが可能なフリーホイールハブも採用。

同じマイナーチェンジではインタークーラーこそないもののターボエンジンが搭載されるようになり、通常はオプションのフロントディスクブレーキもターボ車では標準装備。1985年に追加されたAT車は、まだミラやクオーレなど軽乗用車/軽ボンネットバンが2速ATで当たり前の時代に、なんと3速ATです。

快適装備ではハイルーフ車にサンルーフを装備できたほか、マイナーチェンジ以降の前後シートはフルリクライニングすればフルフラットにすることも可能で、後席はヘッドレストやアームレストもついた分厚いもの。4ナンバーの軽商用車とはいえ、後席の快適性にも最大限配慮されていました。

また、RVらしい装備としてはエンジンの動力を直接取り出して使えるPTO(パワーテイクオフ)ウインチかPTO発電機が設定されていたことで、当時どこまで需要があったかはともかく、豪華かつかなり多用途に使える先進的な車を目指していたことは確かです。

2代目S80V系

・直列3気筒SOHCエンジン「EB」系(NA、ターボあり)
・直列3気筒SOHCエンジン「EF」系(NA、ターボ、EFIあり)
・オートフリーホイールハブ(副変速機つきパートタイム4WD車)
・オールタイム4WD(副変速機なし・センターデフ付きパートタイム4WD)
・下降式リアドアウィンドウ
・コスミックルーフ(大型ガラスサンルーフ・後に電動化)
・フロントガラスサンルーフ

2代目アトレーではベースのハイゼットともどもエンジンが新型の3気筒「EB」系が採用され、NA(自然吸気)モデルにはEB60、ターボモデルにはEB70または出力向上してオートチョーク化したEB71を搭載。

660cc化されて以降は排気量拡大版の「EF」系が採用され、NAモデルにはEF-ESまたはEF-GS、ターボモデルにはEF-XSまたは燃料供給をEFI(電子制御燃料噴射)化したEF-TSが搭載されています。

4WDは当初、先代同様に副変速機付きパートタイム4WDですが走行中の駆動切り替え時に自動でフロントの駆動を切り離すオートフリーハブを採用し、1987年に登場したSXターボからは副変速機の代わりにセンターデフロック機能つきセンターデフを備えた「オールタイム4WD」も採用されました(任意で2WDと4WDを切り替えられるので、フルタイム4WDではない)。

先代から豪華装備の代表だったサンルーフは大型ガラスサンルーフの「コスミックルーフ」が加わり、1989年にはコスミックルーフが電動化されたグレードも登場、またフロントにもガラスサンルーフが設定されています。また、前後スライド式だったリアドアウィンドウはモデルチェンジ時から軽1BOX初の上下動式になり、通常の乗用車に近い使い勝手と開放感を得ました。

3代目S120V系

・3気筒DOHC電子制御キャブレターエンジン「EF-GS」
・3気筒DOHC EFiインタークーラー付きターボエンジン「EF-RS」
・センターデフ付きマルチセレクト4WD(先代のオールタイム4WDとほぼ同じ)
・3リンクリジッド+コイル式リアサスペンション
・ABS
・LSPV(ロードセンシングプロポーショニングバルブ)
・リアシートスライド機構(前期リバーノ)
・電動式アクティブスポイラー
・ツインコスミックルーフ

3代目アトレーでは当初先代と同じエンジンを搭載していましたが、1996年1月のマイナーチェンジでNA(自然吸気)エンジンが電子制御キャブレター式のDOHCエンジン「EF-GS」へ、ターボエンジンがEFI(電子制御燃料噴射装置)式のDOHCターボエンジン「EF-RS」へと更新されています。

4WDは先代のオールタイム4WDから改名したマルチセレクト4WDをターボ車の上級グレードへ、その他はパートタイム4WDという点は同じで、2WD、4WDともにリアサスペンションは乗り心地向上のためリーフスプリングからコイルスプリングを使う3リンク+コイル式になりました。

安全面でもABSが装備可能になり、積載/乗車状況により後輪のブレーキ圧をコントロールするLSPV(ロードセンシングプロポーショニングバルブ)との併用で減速時の安定性を大幅に向上。

快適装備やアクセサリー的な装備では、ターボ車の上級グレードへ電動式で出し入れ可能なアクティブスポイラーをフロントに装備したほか、「リバーノ」には後席シートベルトも標準装備し、リアシートそのものも左右分割式前後スライド可能なものでしたが、いずれも1996年1月のマイナーチェンジで装備が簡略化され、シートベルトの標準装備廃止、リアシートのスライド機構廃止となっています。

また、非常に広大なガラスエリアを天井に持つツインコスミックルーフが上級グレードで選択可能になり、開放感やスポーティさという面では歴代最高の贅沢なモデルだったかもしれません。

4代目S220系

・新型3気筒DOHC VVTエンジン「EF-VE」
・新型3気筒DOHCターボエンジン「EF-DET」
・4速AT(ターボ車)
・フルタイム4WD
・コラムAT&フロントベンチシート
・左右分割式ロングスライドリアシート
・衝突感知安全システム
・フォースリミッター付きシートベルト
・運転席エアバッグ(2001年1月以降)
・クラッチスタートシステム(2001年1月以降のMT車)
・挟み込み防止機構付運転席パワーウインドウ(2002年1月)

4代目アトレーでは新規格化とともにエンジンも一新され、ハイゼットカーゴより装備満載で車重が重いためかSOHCエンジンは搭載されず、いずれもDOHC・EFIのVVT(可変バルブ機構)付き自然吸気(EF-VE)、ターボ(EF-DET)のみ。ターボ車には初めて4速ATが設定されたほか、4WDもパートタイム式が廃止されてフルタイム4WDのみとなりました。

内装ではフロントシートがMT車は従来通りフロアシフトMT&セパレート(独立)シートなものの、AT車はコラムAT&ベンチシートとなって左右ウォークスルーが可能。リアシートは初期に300mmもの超ロングスライドを可能にした左右分割セパレートシートでしたが、2001年1月のマイナーチェンジでスライド量を180mmへ縮める代わり、前に倒せば座面が足元に格納され、完全にフラットな荷室を作れるようになりました。

安全面ではモデルチェンジの時から衝突時に自動でドアロック解除&ハザード点灯する「衝突感知安全システム」と、フォースリミッター付きシートベルトが採用されたほか、2001年1月のマイナーチェンジでは運転席エアバッグとMT車にクラッチを踏まないとエンジン始動できず、誤発進を防ぐクラッチスタートシステムが採用、さらに2002年1月には運転席のパワーウィンドウに挟み込み防止機構が追加されています。

5代目S320系

・新型3気筒DOHCターボエンジン「KF-DET」
・インパネセンターシフト
・ディスチャージヘッドランプ(軽1BOX車初)
・運転席&助手席デュアルエアバッグ
・ユースフルホール(荷室)
・ユースフルナット(荷室)
・スライドドアイージークローザー(オプション)
・パワースライドドア(カスタムRSリミテッド)
・荷室蛍光灯(カスタムRSリミテッド)
・荷室アクセサリーソケット(カスタムRS / カスタムRSリミテッド)
・衝突回避支援システム「SAIII(スマートアシストIII)」(以下、2017年11月以降)
・リアコーナーセンサー
・エマージェンシーストップシグナル
・VSC&TRC
・ヒルホールドシステム
・ヘッドランプその他LED化
・オートハイビーム

5代目S320系は途中からS321系となってエンジンを新型ターボエンジン「KF-DET」へ更新、シフトレバーも先代のコラム式からインパネシフトになって操作性を向上させますが、足踏みパーキングブレーキとベンチシートで前席左右ウォークスルーは堅持しています。

その他、モデルチェンジの時から運転席のみならず助手席にもエアバッグを搭載したデュアルエアバッグ化し、軽1BOX車では当時初採用だったディスチャージヘッドランプを採用、スライドドアイージークローザーをオプション設定、カスタムRSリミテッドにはパワースライドドアや荷室蛍光灯を、カスタムRSも含め荷室にもアクセサリーコンセントを追加するなど、安全性や利便性向上が図られました。

荷室の使い勝手という面では、荷室の各所に仕切りなど使い勝手に合わせたパーツを取付可能なユースフルホールやユースフルナットの取付箇所を準備し、レジャー用途などで「ただ荷物を積めるだけ」からの脱却が試みられています。

2017年11月のマイナーチェンジではハイゼットともどもフロントマスクの大掛かりなフェイスリフトとともに安全運転支援装備が多数標準装備化され、ステレオカメラ式の衝突回避支援システム「SAIII(スマートアシストIII)」や、バック時などの衝突を防ぐリアコーナーセンサー、急ブレーキ時に後続車へ危険を知らせるエマージェンシーストップシグナル、走行安定性を高めるVSC(横滑り防止装置)やTRC(トラクションコントロール)、坂道発進でずり下がりを防ぐヒルホールドシステムなどが搭載されました。

また、ヘッドライトその他の灯火類もLEDパックなどオプションまたは標準でLED化され、SAIIIのセンサー連動によるオートハイビームも実装されています。

派生車

アトレーデッキ

(2代目ピックアップ仕様/ハイゼットデッキバンのアトレー版)
アトレーのベース車、ハイゼットバンにはS80V系から後席から後ろの荷台を開放荷台化した「ハイゼットデッキバン」が存在しましたが、同時期の2代目アトレーでもレジャー向けに豪華装備を施したアトレー版のデッキバン「アトレーデッキ」が発売されました。

ただ、もともと業務用途向けのハイゼットデッキバンをレジャー向けにするコンセプトはまだ早すぎたようで、コスミックルーフなどアトレーらしい装備もあったものの、この代限りでアトレーデッキは販売されていません。

しかし近年の東京オートサロンではハイゼットデッキバンがベースのレジャー向けコンセプトカーが展示されるなど、アトレーデッキが復活する余地はまだあります。

アトレークラシック

(3代目のクラシックモデル)
3代目S120V系アトレーのモデル末期に登場したレトロカー仕様で、この分野におけるパイオニアであるスバル・サンバーディアスクラシックほど徹底したカスタマイズではなかったものの、フロントマスクなどは完全に別物で、豪華版としてキーレスエントリーやプロテインレザーシートなどをクラス初採用する試みも行われましたが、新規格版アトレーにまでは踏襲されませんでした。

アトレー7 / トヨタ・スパーキー

(4代目の3列シート1,300ccコンパクトミニバン仕様)
4代目アトレーをベースにリアオーバーハングを延長、3列目シートを設けた3列シート7人乗りコンパクトミニバンがアトレー7で、トヨタにも「スパーキー」としてOEM供給されてビスタ店で販売されましたがトヨタディーラーの顧客からは反応が今一つで、トヨタOEM車で初めてダイハツ版の販売を下回るという珍記録を作っています。

なお、同種の車はライバルメーカーでも作られていましたが、いずれも荷室へ3列目シートを追加した程度であり、リアオーバーハング延長まで手を加えたアトレー7は3列目シートの座り心地やスペースのゆとりがライバルとは段違いでした。

スバル・ディアスワゴン

(5代目のスバルOEM版)
長らくダイハツのみで販売してきたアトレーですが、トヨタ傘下に入ったスバルが軽自動車の自社生産を終了させるのにともない段階的に既存車の更新、または新型車という形でダイハツからスバルへの軽自動車OEM供給を開始。

サンバートラックやサンバーバンに先立ち2009年9月に生産を終えた乗用登録版サンバーディアス後継として、5代目アトレーを「スバル・ディアスワゴン」として販売しています。

次期モデル大予想

アトレーのモデルチェンジはベースのハイゼットカーゴに合わせており、若干時期が前後することはあっても、ハイゼットカーゴとほぼ同時期にモデルチェンジすることになっています。

その意味では2004年12月に発売されたハイゼットカーゴは既に発売から15年以上が経過、いつモデルチェンジしてもおかしくはないのですが、軽商用車市場は年々縮小していて闇雲に新型車を出しても採算が取れないことや、既にSAIII(スマートアシストIIII)が搭載されて2021年以降の自動ブレーキ義務化時代にも対応しているとあって、ハッキリ言えばモデルチェンジの必要性が生じるのはだいぶ先、厳しい燃費規制や排ガス規制に対応せざるをえないですとか、よほど衝突安全性能強化を迫られない限りは、なかなか難しいはずです。

そうである以上、アトレーも現状で全くモデルチェンジの見通しがたちませんし、2018年の平均月販550台と、ライバルのスズキ・エブリイワゴン(1,450台)の4割弱、売れ筋のタントの3~5%に過ぎないという現実からすると、「根強い需要に支えられ、本当に細々と売っている」に過ぎません。

ハイゼットカーゴにも4ナンバーの商用登録ながら乗用ユース向けで、最上級グレードには4WDターボ+5MTという懐かしさすら感じる設定もある「ハイゼットカーゴ・クルーズ」シリーズもあるため、アトレーがいつこのハイゼットカーゴ・クルーズに吸収されてもおかしくない状況で、次期モデルがそもそもあるのかすら疑問です。

新車時ならともかく中古車なら2年車検は変わりませんし、足回り形式も統一されてNAエンジンやMTもあるハイゼットカーゴ・クルーズの方がむしろ選択肢は豊富、フロントのデザインもメッキグリルやターンシグナルランプつきカラードドアミラーくらいしか差がないとあれば、今からアトレーを選ぶ理由はどこにあるでしょうか?

リアシートスライドはアトレーの美点ですが、頭上スペースや開口部の広さも含め、車内スペース効率を追求するならタントに軍配が上がってしまいますし、経済性は任意保険を除けばハイゼットカーゴ・クルーズが勝ります。

ここは大胆に、ダイハツ・アトレーは現行の5代目はハイゼットカーゴのモデルチェンジまで存続するものの、その後はハイゼットカーゴ・クルーズ(またはその後継グレード)へ整理統合されて消滅!と大予想させてください。