自動運転

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自動運転が実現したら、運転免許がなくても車に乗れるの?

自動車の運転をシステムが全て、あるいは自動的に行う運転自動化技術。2018年10月末までに販売されている同システム搭載車は全て限定的な条件でのみ動作する『運転支援車』と定められ、運転免許が必要とされますが、将来的に『自動運転車』が実現した場合、運転免許がなくても車に乗れるのでしょうか?

日本でもまだいくつかの解釈がある『自動運転での運転免許の有無』

自動車の自動運転が実現すれば、もう免許がいらない!家族の誰も運転免許を持っていなくてもマイカーを使えるし、もう高いお金を支払って教習所に通う必要もない!…果たして本当にそうなるのかは、実はまだ決まっていません。

自動運転はアメリカのSAEインターナショナルという非営利団体の定めたレベル0~5まで6段階のレベルが定められていますが、2018年11月現在までに発売された自動車に搭載されているのは、レベル2が最高。

すなわちシステムは一定の条件下で車を自動的に操作はできるものの、ドライバーが普段の運転と同じような監視を怠ったり、ハンドルから手を離すことは認められていません。

そもそも高速道路で昼間、好天時、システムによって決められた速度の範囲内でしかシステムは作動しませんから、ドライバーが自ら運転しなければいけないケースがまだほとんどですから、運転免許は引き続き必要です。

『運転免許がなく、もちろん運転技術がなくとも勝手に走ってくれる車』がまだ発売されていませんし、仮にその機能があっても決められた区間のみ走る路線バスくらいしか実用に達しておらず、ドライバー不要の自動運転は実験レベル以上の認可を受けていません。

ただ、技術の急激な進歩で2020年代には確実に運転免許いらずの車が登場すると思われているため、「本当に運転免許は不要なのか、不要としたらどのような車か」が議論されている状態です。

日本でも政府やいくつかの公的組織がそれぞれの権限内で独自に議論している状態で、置かれた立場や考えなければいけない法律、前提条件の違いによって、まだ国としての見解を統一する前段階にあると言えます。

『無人の車が子供を送迎』まで考えるIT総合戦略本部

日本では世界的規模で起きるIT(情報通信技術)を活用した急激かつ大幅な社会経済規模の変化へ的確に対応するため、内閣にIT総合戦略本部(正式には『高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部』)が設置されています。

その中の『官民データ活用推進戦略会議』が2018年4月にまとめた『自動運転に係る制度整備大綱(案)』では自動運転が実現された社会やその時に必要な制度をまとめていますが、運転免許に関わる部分はこのような記述がありました。

『(前略)運転免許を受けていない子供の送り迎えを自動運転車に任せることで保護者の負担を軽減したり(後略)』

つまり、乗車している人間の免許の有無どころか、そもそも自動運転マイカーを持つ保護者が無人運転の車に学校や塾などへ通う子供の送迎を任せてしまうわけですが、確かにあらゆる条件下で完全自動運転が可能なレベル5自動運転車なら、運転免許の有無を考えるまでもありません。

何しろ目的地を決めれば勝手に走るので、例えばスマートフォンなどで出発地点と経由地や目的地さえ決めてしまえば、あとは車に搭載されたりネットワーク上にあるAI(人工知能)が勝手に判断、人を乗せるか否かに関わらず指示通りの『役割』を果たします。

もちろん無人運転が可能なくらいですから、迎えに来られた子供に免許が必要なわけもなく、むしろ子供が余計な操作をしないよう、重要な機器類へのチャイルドロックが必要なくらいなはずです。

もちろん、そこまで可能なレベル5(最低でもレベル4)自動運転車はまだ実現も認可もされておらず、社会的にもそこまで器用な運用ができる状況にないため、「あくまでそういう未来がいずれやってくる」という解釈のようですが、将来的には確実に運転免許の有無を考える事すらバカバカしいという時代がやってきます。

現実の法解釈を求められる警察庁は『運転者』と『運行管理者』は別という考え

一方、既に運転支援車(レベル1および2の運転自動化技術搭載車)が公道を走っているという事実に直面し、いよいよシステムが運転の主体となるレベル3自動運転車の登場すら間近に控えた警察庁では、より現実的な問題を考えなければいけません。

2016年12月に警察庁交通局がまとめた『自動運転をめぐる最近の動向と警察庁の取組について』によれば、警察としては従来の運転免許が必要な『ドライバー(運転者)』と、自動運転車を含めた運行を管理する『運行管理者』を別に考えています。

従来型自動車(運転自動化技術が労災されないレベル0から、レベル2の運転支援車まで)と、自動運転は可能ながらも、システムの求めに応じてすぐドライバーによる運転が可能でなければならないレベル3自動運転車までは、運転免許は必要。

それどころか、レベル3の場合は『通常の運転技能に加えて自動走行システム特有の操作や挙動における留意点等を運転者が了知できるようにするための講習の導入が必要。』とまで明記されています。

自分の運転と運転自動化システムの運転では視点の違いなどから操作タイミングが異なるなど違和感を感じるケース、あるいは『勝手に車が動いている状態への慣れ』は求められると考えているようです。

また、レベル3自動運転の場合はシステム任せと思って運転席でゆったりくつろいでいたら、いきなり警報とともに「自動運転の継続が困難なので、自分で運転してください。」と運転を任せられる事も考えられ、その体験が必要とも考えられます。

ただしレベル4自動運転(この当時までSAE定義のレベル5は日本で公的に採用されていなかった)では『乗車している者には運転免許が不要』とする一方で『車両の運行を管理する者には安全を担保するための資格が必要。』とも明記されました。

普通の車なら『運行管理者(車両の運行を管理する者)』はドライバー自身ですが、ドライバー不在で運行可能な自動車でも、運行管理者までは不在にできないという考えです。

その理由として、『レベル1も含めて、現状の通り、原則として車両の使用者が車両の点検・整備義務を負うべき。』と指摘していますが、その一方で『自動走行システムの仕組みを理解していない使用者が点検・整備を行うことは困難であり、使用者に点検・整備義務を課すべきではない。』と、相反する指摘もあります。

これは乗員または使用者(所有者)が『システムの乗客』なのか、『システムの責任者』なのかによって変わってくる考え方ですが、前者の場合は使用者に自動運転サービスを提供している事業者が、後者は使用者自身が運行管理責任者なる程度の違いに過ぎません。

いずれにせよ、いずれ運転免許の不要な車が登場するとして、その運行管理責任が誰にあるかを法的に明確化する必要があり、それまでレベル4以上の自動運転車を日本で認可できない、という事になりそうです。

実際、自動運転車を使うためには何らかの資格が必要か?

完全自動運転、または少なくともレベル4自動運転が実現すれば運転免許そのものは不要になると国も認めている以上、「自動運転が実現すれば、運転免許がなくても車に乗れます!」という結論が正しいようです。

ただし全く無条件に車に乗れるかといえば話は別で、自動運転車が安全に公道を走れるよう、運行管理に責任を持つ者が存在しなくてはなりません。

現在はドライバーが運行管理責任者を兼ねていますから、走行前の目視点検でタイヤがパンクしたりガラスが割れるなど走行に支障はないか、エンジン始動、またはシステム起動で異音がしたり警告が鳴らないか、走り出しても異常はないかを確かめます。

そのための知識は、(たとえ後で忘れてしまうにしても)運転免許の取得時に最低限は勉強しますから、いかにメカが弱いという人でも「異音がすれば異常」「夜にライトが消えたらマトモに走れないし周囲からも見えず危険」くらいは知っているものです。

ただ、運転免許を取得しないならその『最低限の知識』を得る機会も失われますから、運行管理責任者としての役目を果たせなくなります。

そこで前述した警察庁の見解のうち『自動走行システムの仕組みを理解していない使用者が点検・整備を行うことは困難であり、使用者に点検・整備義務を課すべきではない。』が問題になってくるわけです。

この指摘はハイテクのブラックボックスと言える自動運転システムそのものに関して言えば正しいですし、そのサポートはメーカーが責任を持つべきですが、『自動車』という括りで言えばメーカーの責任にも限界があります。

例えばタイヤがパンクして空気圧が抜けていたり、何かの原因でサスペンションなど走行に関わる装置が壊れている、センサーが故障しているという程度ならば、故障診断装置がシステム始動と同時にメーカーへ通信を送り、すぐサービスマンが駆けつけるといった対応も可能でしょう。

あるいは自走が可能ならば、ユーザーが乗車せずとも車が勝手にディーラーへ走って行っても構いません。

問題は『タイヤの空気圧は正常だし走行にも問題はないが、溝が減っているので雨天時の走行が危ない』や『スタッドレスタイヤが劣化して冬道を安全に走れない』など、目視点検でようやくわかるような細かい異常です。

もちろんコストを度外視すれば車体の全てを自動で目視点検するセンサーも搭載可能ですが、そんなものにお金をかけるくらいなら目視点検くらいは自分でやった方がいいというユーザーも少なくないと思われます。

ただ、目視点検を行うにしても最低限の知識は必要なので、『運転免許』とはまた別に、長くても数時間程度の講習で取得できる『自動運転車運行管理者』の資格が、いずれ新たに設けられそうです。

もっとも、前述の通り無人運転も可能なのが自動運転車最大のメリットですから、運行管理者は必ず乗車するわけではなく、「使用の前後に運行管理者が目視点検する義務」程度になると思われます。

どこまでが運行管理者の責任でどこからがメーカーの責任になるかという議論も既に行われていますが、今後はより活発になりそうです。