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意外とある?デボネア150やコロナ・スーパールーミーなど国産リムジン

国産リムジン

なが~く伸ばされたボディに余裕たっぷりのキャビン、もちろん後席が広々なのは当たり前で、中には2列、3列と加えられた改造車も。普段乗りというよりVIPの移動用や豪華施設の送迎用に多用される『リムジン』は格式を重視して輸入車やその改造車が多数あるものの、国産車でも探すと意外と作られています。

現在リムジンの代名詞となっている『ストレッチ・リムジン』とその他の『リムジン』

『リムジン』という言葉はドイツ語でセダンを表しますが、元々は馬車の一種で馬を操る御者と客室が明確に仕切られたタイプがリムジンと呼ばれていました。

現在はセダンやSUVなどのホイールベース(前後車輪間の間隔)を延長(ストレッチ)し、運転手&助手席から後ろの空間を大きく広げた『ストレッチ・リムジン』がリムジン馬車の後進。

今の自動車で運転手と客室が分かれたものは一般的ではないため、あくまで運転席もキャビン(客室)に取り込まれてはいますが、運転席とそれ以降の間には透明な仕切りなどが設けられているリムジンが多いのです。

このような構造と運転手と乗客が明確に仕切られ、運転手は純粋に運転に専念、乗客はひたすらくつろげる乗用車を『ショーファー・ドリブン』と呼び、オーナーも乗客であり運転手であるという乗用車は『ドライバーズカー』または『オーナードリブンカー』と呼ばれます。

すなわちリムジンとはショーファー・ドリブンカーの中でも特にホイールベースが延長されたものを指す事が多いのですが、ホイールベース延長は単に客室の拡大にとどまらず、安定性を高めて一般的な乗用車と全く別次元の快適性を高める車でもあり。

それゆえ車内でちょっとしたパーティーを開けるほどの設備を設けたり、車種によってはジャグジーバスを設けるなど、安定性が高いストレッチ・リムジンゆえの特徴があります。

なお、リムジンと呼ばれる車の中には、かつてストレッチ・リムジンで送迎していたのを利用者増加でバスへ置き換えた『リムジンバス』などのほか、単に普通の乗用車のホイールベース延長&後席足元スペース拡大版を『リムジン』と呼ぶ場合もありますが、ここでは国産の『ストレッチ・リムジン』またはそれに準ずる『リムジン』を紹介しましょう。

日産 セドリックスペシャル(1963年)

戦後日本の自動車産業が復興するも、官公庁や大企業の社用車は依然としてアメリカ製高級車が多かったという1960年代前半、おそらくは国産初であろう純正ストレッチリムジンとして発売されたのがセドリックスペシャルです。

1960年に小型自動車の排気量上限が1,500ccから2,000ccへ引き上げられて以降初の普通車(3ナンバー車)であり、初の国産大型乗用車とされる事もあります。

1960年に発売された初代セドリックのホイールベースや排気量を改正された小型車枠に併せ拡大したセドリック・カスタムをベースに、さらにホイールベース205mm、全長345mm延長してエンジンも1,900cc4気筒から2.8リッター直6へと変更。

当時の高級輸入車メルセデス・ベンツ220Sと型を並べるスペックで広大な車内空間を確保し、1964年の東京オリンピックでは聖火搬送車の大役も果たしました。

1965年にモデルチェンジした2代目セドリックにも『スペシャル』は設定されましたが、セドリック自体が大型化した事もあってかロングホイールベース版ではなく通常の上級グレードになり、リムジンモデルの役目は同時期に発売された初代プレジデントへ引き継がれています。

プリンス グランドグロリア(1964年)

セドリックスペシャルと同時期、プリンスセダン(1952年発売)以来の国産乗用車で最先端を突き進んでいたプリンス(後に日産に吸収合併される)も、2代目グロリアへ国産車初の直列6気筒SOHCエンジンを搭載したグロリアスーパー6をベースにグランドグロリアを発売します。

ボディサイズはベース車と同様だったものの豪華内外装にスーパー6用の1,988ccエンジンG6を拡大した2,484ccエンジンG11を搭載していました。

なお、宮内庁向けにホイールベースと全長を160mm延長したロングホイールベース版『グランドグロリア45型』が1965年に少数生産されており、今上天皇陛下も皇太子時代にハンドルを握ったと言われています。

トヨタ クラウンエイト(1964年)

1960年代国産リムジンの最後発はトヨタで、日産やプリンスとは異なり単純にクラウンのホイールベース延長版とせず、2代目クラウンのデザインテイストはそのままに全長全幅とも拡大、日本初のV8エンジン(2,599ccOHV)を搭載した『クラウンエイト』を発売しました。

もちろん完全新規開発車という事で完成度は高く、オリンピックで大役を果たしたセドリックスペシャル、宮内庁に採用されたグランドグロリアと並び、総理大臣専用車や大企業、官公庁などに数多く採用、後のセンチュリー(1967年初代発売)へと引き継がれています。

日産 セドリック/グロリアロイヤルリムジン(1987年)

1960年代にトヨタ センチュリーと日産 プレジデントが国産高級車の決定版として登場以降、長らくストレッチリムジン的な車種が発売される事はありませんでした。

しかし1980年代後半になるとバブル景気でリムジン需要が求められるようになり、再びリムジンブームがやってきます。

その先駆けが1987年、前年に設立されたばかりのオーテックが特装車として発売したY31セドリック/グロリアのホイールベースを600mm延長した『セドリックロイヤルリムジン』と『グロリアロイヤルリムジン』です。

なぜプレジデントがあるのにセドリック/グロリアをベースとしたのか謎ですが、後述するようにプレジデントも後にストレッチしていますから、オーテックとしては習作としてまずセドリック/グロリアを作ったのかもしれません。

なお、オーテックはほかにセドリック/グロリアでホイールベースを150mm延長した『Lシリーズ』も作っています。

トヨタ センチュリーリムジン(1989年)

1980年代も末にはすっかりライバルの日産 プレジデントへ水を開け、『トヨタのみならず日本車そのもののフラッグシップ』と化していたセンチュリーですが、官公庁や大企業向け高級ショーファードリブンとして定番化していたこの車へもバブルの波は押し寄せます。

というより、日産がオーテック特装車とはいえ派手にリムジンを作った以上、センチュリーでも同種の選択肢を設けるのが当然とばかりにホイールベースを650mm延長したのがその名も『センチュリーリムジン』でした。

元々リムジン的な車のさらにストレッチ版ですから迫力満点で、1990年にはやや控えめなホイールベース150mm延長型の『Lタイプ』を追加設定しています。なお、トヨタ純正モデルとしてのセンチュリーリムジンは1997年まで販売されていた初代にしか設定されていません。

トヨタ コロナスーパールーミー(1990年)

国産リムジンの中でも超異色作、超レアなカルトカーとして人気も高く話題になる事も多いのが9代目コロナのホイールベースを210mm延長した『コロナスーパールーミー』、通称『コロナリムジン』です。

いかなる意味でも大衆車であるコロナで何でストレッチリムジンを作ろうとしたのか、その意図も含めてかなり奇想天外な車で、カスタムカーとしては時々ある手法ですが、メーカー純正モデルとしてはかなり異様。

トヨペット店累計販売1,000万台達成を記念し、その初期から販売し続けていた乗用車で記念モデルを作ろうと思えば、1957年から販売し続けていたコロナ(現在は車名が変わりプレミオ)しかないのは確かです。

しかし210mmストレッチしたとはいえ元がそう大きい車ではないため5ナンバーサイズに収まるリムジンであり、広々とした後席や中間窓の設けられたBピラーは確かに『リムジンしていた』ものの、国産珍車の話題になれば必ず登場します。

三菱 デボネアV ロイヤル150ストレッチリムジン(1990年)

1960年代にはトヨタや日産、プリンスのほかに三菱やいすゞ、マツダも高級乗用車を作っていましたが、ほぼ三菱グループ社用車御用達という特殊なポジションで20年以上も生産され続けていたのが三菱 デボネア。

1980年代に入ってようやくクライスラーとの提携で大型乗用車用エンジン開発の目処がつき、韓国のヒュンダイと提携して同型車グレンジャーの供給も併せて2代目デボネア『デボネアV』が発売されます。

その初期に愛知三菱が独自に企画販売したホイールベース600mm延長版『デボネアVリムジン』がありましたが、後にメーカー純正モデルとして『デボネア150』も発売。

ただし他メーカーの純正リムジンとは異なり、ホイールベース延長量は車名の通り150mmのみ、前後ドア間を延長して中間窓を持った重厚なBピラーを配するでもなく、延長分だけ長くてデカイ後席ドアが特徴という、なかなか異様な車でした。

1992年に発売された3代目デボネアでもデボネア150は引き続き同様のスタイルで発売されましたが、何しろコロナスーパールーミーよりストレッチ量が短いくらいなので費用対効果は微妙で、3代目では10台ほどしか売れなかったと言われて珍車の仲間入り。

後継として2000年に発売された『ディグニティ』はちゃんとデボネア後継車『プラウディア』のホイールベースを前後ドア間で250mm延長したストレッチリムジンでした。

日産 プレジデント ロイヤルリムジン(1993年)

日産が『セドリック/グロリアロイヤルリムジン』を出せばトヨタが『センチュリーリムジン』を発売したとなれば、日産も本気を出してオーテック特装車『プレジデントロイヤルリムジン』を発売したのは自然の流れでしょう。

ベースとなった3代目プレジデントのホイールベースを500mm延長したストレッチリムジンで、まさにバブル時代の申し子の最後を飾るにふさわしいモデルでした。

なお、国産のメーカー純正ストレッチリムジンは事実上このプレジデントロイヤルリムジンが最後となり、その後はトヨタがクラウンに中国版ロング仕様クラウンマジェスタ、日産がフーガのロングボディ仕様シーマを発売するといった感じです。

光岡自動車のように国産セダンベースでストレッチリムジン(ガリューリムジンなど)を作るコーチビルダーが存在しますが、そうした特装車のみでリムジンは間に合うようになります。

あるいはトヨタ アルファードや日産 エルグランドの3列目シートを取り去り2列目を豪華にした仕様が新時代の国産リムジンとして取って代わったと言えるかもしれません。