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クルマ離れな現代だからこそ!カーシェアこそ自動車ディーラーが生き残る道

クルマ離れな現代だからこそ!カーシェアこそ自動車ディーラーが生き残る道

『若者のクルマ離れ』なる言葉が登場してから、数年もたったでしょうか。当初は「またマスコミが大げさに」と考える人もいたかと思いますが、現実に運転免許所有者に対する自家用車の所有率は低下していく一方です。その反面、運転免許所有率は10代が下がったものの20代で取得する人が多くなったようで全体で見ればあまり変わらず、「車を所有する必要はないものの、車がいらないわけではない」事がわかります。そこで自動車メーカーやディーラー(販売店)が生き残るために必然となりつつあるのが、カーシェアです。

本当にクルマ離れが進んでいるのか?もはや若者だけではない所有率低下

警察庁の『運転免許統計』を見る限り、運転免許保有率は緩やかに低下傾向ではあるものの依然として7割以上が一般的な第一種普通自動車免許を所有しており、自家用車を持っているかどうかに関わらず、車の運転技能を持っている事がわかります(もちろんペーパードライバーも含みますが)。

その一方、内閣府の『消費行動調査』によれば、自家用車の保有率は2005年から2017年のデータで比較して大きな下降線を描いており、29歳以下なら67%から48%へ、30~59歳以下ですら85%から79%へと下がりました。

こうなると「若者のクルマ離れ?また大げさな!」などとは言っておれず、確実に車を持たない人が年代を問わず増えてきています。

かつて自家用車は『マイカー』と呼ばれステータスシンボルであり、バブル時代の好景気には学生ですらバイトでローンを組んだり親に買ってもらったりで、パジェロのようなRVやスポーツカー、果ては輸入車に乗ってドライブにデートにという休日が普通でした。

しかし1990年代前半のバブル崩壊や2008年のリーマンショック、さらに様々な事情も絡んで、マイカーをステータスとしていた中流層は消滅、トータルで見れば景気は上向きとはいえ、成功したお金持ちと、貯金すらままならぬ低所得層の二極化が進みます。

それでも車を買うだけなら何とかなりそうなものですが、現実には都市部で月極駐車場の賃料が下がったわけでもないため、任意保険などの費用を含めれば低所得者層は車の維持が困難というのが現実です。

しかも地方都市ならともかく、東京のように一極集中の対象となる超大都市圏では公共交通の発達で「実は車がなくともソコソコ生活できてしまう」ため、今まで単に見栄で不要な車を所有していたことに、多くの人が気が付いてしまいました。

ただし、公共交通が赤字で壊滅した地方では依然としてクルマ社会を続けざるをえませんし、超大都市部の住民にせよ、必要な用事があれば車を使いたい事には変わりなく、所有するかどうかはさておき自動車の必要性までなくなったわけではありません。

『所有してもらう』から『使ってもらう』への、自動車メーカーの転換

このような動向は自動車メーカーも当然把握しており、まだまだ個人の自家用車所有がステータスとなる国や地域はともかくとして、日本国内のように所有率が低下している地域では、高所得層向けの高級車と低所得者層向けの低価格車にバッサリ分けてきました。

これが2000年代までは比較的安く購入できた車の高価格化(例えば日産のR35GT-Rは2007年発売時に777万円からだったのが、2019年現在では1,000万円以下のモデルが消滅)と、輸入高級車の好調、その一方で維持費の安い軽自動車ブームへ繋がります。

1990年代には今から考えれば恐ろしく安く買えた高性能スポーツモデルやセダンの類は中流階級とともにことごとく消滅し、あるいは海外向けモデルの日本向け仕様を細々と売るようになって、『日本でちょうどいい車』の名残など、中型1BOXミニバンくらいにしか残っていません。

その結果、車に実用性だけ求める人は売っている車の中から適当な車を選ぶだけですし、車好きにとっては魅力的な車がないから買わなくてもいいや、という事になり、しまいには「必要な時に借りれば車なんて普段から持つ必要がないや」となっているようです。

そこで自動車メーカーも日本のような市場では『自動車を個人が所有する時代の終わり』、あるいは『限られた個人のみが自動車を所有する時代』が到来したと感じたのか、車の販売対象を変えつつあるフシがあります。

それはまさに車を所有しなくてもいいけど、必要な時には借りたいというユーザーが頼りにするレンタカーやカーリース、カーシェアリングの事業者で、トヨタなど定額制でレクサス車乗り換え放題の『KINTO』というカーリースサービス(トヨタでは『愛車サブスクリプション』と呼んでいる)を自ら始めました。

同様の定額サービスはカーリース事業者が続々と始めており、今後は車を所有するにしても『愛車を1台持つ』というより、『その時々のライフスタイルに応じて車を取り換える』という形が、今後増えてくる事が予想されます。

ただし、カーリースはあくまで『自宅に駐車場がある人、維持費全体から見ればかなりの割合を占める、決して安くはない月極駐車場代を払える人』向けのサービスなため、駐車場の負担に耐え荒れない人向けにはレンタカーやカーシェアリングの充実が大事。

自動車メーカーとしては形はどうあれ新車が売れればいいだけで、売り先が個人からカーリース事業者なりレンタカー事業者、あるいはカーシェアリング事業者へ変わっていくだけですから、そこは変わり身の素早さが大事です。

数年前からの軽自動車ブームなども、考えてみれば『高級志向のある大都市圏では元々売れない軽自動車はクルマ離れから無縁だったので、相対的にブームに見えるだけ』なのかもしれません。

困った各地のディーラー、カーシェアリング事業へ進出

しかし自動車メーカーはそれで良くても、困ってしまうのが各地の自動車販売店『ディーラー』です。

世の人々に多いのが「販売店もメーカーと同じ会社でしょ?」という誤解で、確かに地域によっては歴史的成り立ち、あるいは経済状況の問題から自動車メーカーの100%子会社となっている販売店も多いものの、その地方の有力会社が経営するディーラーも数多く、必ずしも『ディーラー=メーカー』とは言えません。

つまりメーカーの思惑はどうあれディーラーを運営している各地の販売会社にとっては自分たちの利益を確保できなければ事業の存続は難しくなります。

おまけにバブル崩壊以降の景気低迷でトヨタ以外のディーラーは全て基本的に1種類に統合されて同じ車を売っているディーラー同士の競合が発生したり、経営が成り立たなくなって廃業する販売会社すらありました(その顕著な例がバブル期の5チャンネル体制構築に失敗したマツダ)。

しかもトヨタですらレクサス店以外の全販売チャンネル(トヨタ店・トヨペット店・トヨタカローラ店・ネッツ店)で販売車種を統一、車種整理してゆくゆくはディーラーもレクサスを除き統一する流れです。

そうなると日本最大の販売力を誇るトヨタ系ディーラーですら激しい生き残り合戦が繰り広げられる状況で、他メーカーのディーラーも巻き込まれて2020年代は自動車販売会社受難の時代となるかもしれません。

もちろんそうした流れに各ディーラーも無策というわけではなく、個人に対して新車を売れなくなってきており、その傾向が今後ますます強まるのであれば、個人に対して別なサービスを売っていこう!という試みが始まっています。

それがカーシェアリング事業で、たとえばトヨタ系ならトヨタレンタリースと競合しますが、メーカー系レンタカー会社を全国展開していないホンダ系のディーラーなどで盛んになりつつあるようです。

考えてみれば販売車種ならメーカー直伝のメンテナンス体制を誇り、分厚い地域顧客リストを持つ地元の販売店ならば、新車販売だけでなくカーシェアリング事業でも営業や接客は容易ですから、カーシェアリングサービスを提供するにはもっとも向いている事業者のひとつと言えます。

カーシェアに活路を見出すディーラーの試行錯誤は、しばらく続きそう?

ただ、ディーラーがカーシェア事業を手掛けるとは言っても、利便性の確保が課題です。

たとえばホンダではホンダカーズ東京中央が『Honda Carsスムーズレンタカー』という、レンタカーと言いつつカーシェアに近いサービスを開始し、その後ホンダカーズ横浜やホンダカーズ大阪、双葉ホンダモータース(福島県)に拡大した『Honda EveryGo』を開始しました。

『スムーズレンタカー』時代はディーラーの店舗とその周辺の所有地程度でカーシェア車を置いている程度だったと記憶していますが、『Honda EveryGo』ではタイムズカープラスのように駐車場をステーション(拠点)としてカーシェア車両を配置。

まだ東京、神奈川、大阪、そして福島県のJヴィレッジでしか行っていませんが、2019
年1月にはスマホアプリも登場し、カーシェアリングサービスとしての体裁をだいぶ整えました。

ただ、アプリそのものの評価がイマイチなせいか、AndroidアプリをインストールしようとスマホからGooglePlayを開いてもなかなか『Honda EveryGo』が登場せず、まだまだカーシェア業界ではマイナーと言わざるをえません。

今後他地域の販売会社も参加して全国規模にサービス拡大するまでは、なかなか浸透しないと思われますが、カーシェアリングの需要が高いのは現状で車を所有していない人が多い超大都市部である事を考えると、まず足元を固めてからなのでしょう。

なお、同様のサービスは日産でも『e-シェアモビ』を展開しており、トヨタも2018年12月から東京都中野区での試験的な営業を経て2019年春からディーラーでのカーシェアリング事業へ参入するようです。

トヨタ系の低価格車・軽自動車部門であるダイハツも2018年12月に直営販売会社のダイハツ広島でカーシェアリング事業を開始し、まだ目立った動きが報じられない国産車メーカー各社も追って続くと見られます。

「カーシェアなどやってしまったら、余計に新車が売れなくなって困るんじゃないか?」という意見もあるかと思いますが、日本全国にはクルマ社会の地域がまだまだ数多くあるのです。

むしろ試乗とはまた違った感覚でいずれは購入を希望するユーザーの心を繋ぎとめる施策としても、そして新車をいち早く存分に体験する機会としても、ディーラーによる今後のカーシェアリングサービスの有効性が注目されます。